ビーチバレーボール

決勝は男女ともフルセットの大熱戦 男子・長谷川/倉坂、女子・橋本/村上(礼)組が優勝マイナビジャパンツアー第4戦 名古屋大会 最終日

決勝は男女ともフルセットの大熱戦 男子・長谷川/倉坂、女子・橋本/村上(礼)組が優勝マイナビジャパンツアー第4戦 名古屋大会 最終日

マイナビジャパンビーチバレーボールツアー2022第4戦 名古屋大会 は、9月19日(月・祝)に名城公園tonarino(愛知県名古屋市)で最終日を迎え、決勝と3位決定戦が行われた。男子は、第3戦の平塚大会の王者・長谷川/倉坂組が連覇を成し遂げ、女子は橋本/村上組が今季ツアー初優勝、昨年に続き同大会二連覇を果たした。

台風14号の影響により、最大で風速6mの強風が吹くなかで迎えた最終日。第1試合の開始時間が繰り上がり、以降、追い込み方式での実施となった。男子の決勝は、今季ツアー初優勝を目指す石島雄介(トヨタ自動車)/黒川寛輝ディラン(しながわシティビーチバレーボールクラブ)組と、第3戦平塚大会の優勝チーム、長谷川徳海/倉坂正人(ともにフリー)組との対戦となった。

第1セット、序盤はサイドアウトの取り合い。しかし、倉坂がサイドライン際に強打を打ち込み、長谷川がコートの空いたところをよく見てツーアタックで落とすなど、得点を重ねてリードを広げるとそのままセットを先取。ところが、第2セットに入ると一転して石島/黒川の逆襲。グッドサイド(風下)での石島のサーブ、相手ブロックをものともしない強打などでブレイクに成功し、その後も強風をうまく利用したサーブを効果的に使うなどして第2セットを奪い返した。そして、勝負の第3セットは決勝戦の最終セットにふさわしい白熱した展開。このひりつくような展開から抜け出したのは長谷川/倉坂だった。長谷川のアタックで崩された石島/黒川組は、何とか繋ごうとするも失点。バッドサイド(風上)から倉坂の放ったアタックがネットに当たり、相手コートにポトリと落ちて連続ブレイクに成功などラッキーも重なる。リードを広げたところで、最後は長谷川のダイレクトレシーブがコート奥に決まり、平塚大会に続く2大会連続優勝に輝いた。

平塚大会に続く優勝でファイナル進出を決めた

試合後、倉坂は「とても風が強い中でのゲームでしたし、相手も粘り強かったので苦戦しました。それでも接戦のいい試合を観せることができてよかったです」と熱戦を勝ちきったことに胸を撫で下ろした。長谷川も「グッドサイド側のコートでプレーしているときが有利なのは当然なので、バットサイド側のコートで1点でも多く得点すれば勝てると話していました。ラッキーも多かったが、とにかく勝ててうれしいです」と笑顔で振り返った。

女子決勝は、どちらが勝っても今季ツアー初優勝となる、橋本涼加(トヨタ自動車)/村上礼華(ダイキアクシス)組と、柴麻美(帝国データバンク)/西堀健実(トヨタ自動車)組の対戦。

強風の中での第1セットは、お互いにサーブでポイントが動く。橋本/村上組がサーブなどで中盤にリードすれば、柴の強打やサービスエースで同点に。最後は橋本の連続サービスエースが決まって第1セット先取。第2セットは一進一退の展開から、中盤に抜け出したのは柴/西堀組。西堀がグッドサイドからのサーブでエースを奪うと、柴が相手スパイクをレシーブでつなぎ自らブロックをかわすアタックでブレイク。その後も前後に揺さぶるコントロールショットを武器にセットを取り返す。勝負をかけた第3セットは、両チームとも粘りのレシーブで繋いで会場を沸かせる拮抗した展開。しかし、12-12の場面で西堀のトスがわずかにずれてネット上に。これを橋本が見逃さずに押し込んでブレイク。続くポイントで柴のコントロールショットがネットを超えず、マッチポイントを迎える。最後は西堀のコート奥へ狙ったアタックがわずかにアウトとなり、橋本/村上組が優勝した。

今季初優勝、同大会2連覇を飾った橋本/村上(礼)組

試合後、橋本は「自分たちがテーマにしているのは『ボールを散らかさないこと』。特に今日は風が強かったので、パスが正確に飛ぶよう意識しました。優勝できてとても嬉しいです」と笑顔を見せた。村上も「柴/西堀組には平塚大会で対戦し負けているので、今日はなんとしても勝ちたかった。自分たちのやるべきことに集中することができたので、楽しめましたし、結果もついてきてよかったです」と語った。

男子、関寛之/詫間悠(ともにMAGS)組との3位決定戦を制したのは、黒川魁/福嶋晃介(ともにNTTコムウェア)組。福嶋は「今日は昨日よりも風が強かったので、こっちがミスを出さないことを意識しました」と語り、黒川も「会社の方も応援に来てくださり、支えてくれている方々が少しでも『応援に来てよかった』と思ってくれたならうれしいです。ファイナルに出て、そこで優勝するのが今の目標なので、次回の都城大会をいい弾みにできるよう頑張ります」と兜の緒を締めた。

ファイナル進出に向けて大会2勝目を目指す

女子の3位決定戦は村上めぐみ/藤井桜子(ともに立飛ホールディングス)組が、坪内紫苑(ANAエアポートサービス)/藪見真歩(キヌ・コーポレーション)組に勝利。「シンさん(村上)からメリハリをつけていこう、足を動かしていこうと、明確な声かけをしてもらって、行くぞ!という気持ちになれました。今日は『2人で勝った』という感覚が強くてうれしい」と藤井。村上も「自分は雨女なのですが、天気が持ってよかったです。自分たちがやるべきことを明確に設定して、それを言葉で伝え合うことができたので、勝てました。たくさんの方々に応援に来ていただきうれしいです」と締めくくった。

今季初表彰台となった村上(め)/藤井組

次戦のマイナビジャパンビーチバレーボールツアー2022 第5戦 都城大会 第23回ビーチバレー霧島酒造オープンは、9月23日(金)から3日間、霧島ファクトリーガーデン(宮崎県都城市)で開催される予定。