ビーチバレーボール

長谷川/二見組、石島/白鳥組が開幕戦を制す マイナビジャパンツアー立川立飛大会最終日

長谷川/二見組、石島/白鳥組が開幕戦を制す マイナビジャパンツアー立川立飛大会最終日

国内最高峰ツアーの開幕戦となる「マイナビジャパンビーチバレーボールツアー2021第1戦立川立飛大会」最終日が5月9日(日)、東京都立川市のTACHIHI BEACHで開催され、女子は長谷川暁子(NTTコムウェア)/二見梓(東レエンジニアリング)組、男子は石島雄介(トヨタ自動車)/白鳥勝浩(トヨタ自動車)組が優勝。最高気温29℃という熱気と、時折の強い風とに見舞われた中で準決勝以降が行われた。

女子決勝で激突したのは長谷川/二見組と草野歩(パソナ)/橋本涼加(トヨタ自動車)組。国内屈指のビッグブロッカーを擁する2チームの戦いは、序盤からブロックをかわすか、打ち破るかの空中戦となった。そんな一進一退の戦いから先に抜け出したのは長谷川/二見組だった。コート奥への深いサーブで相手の体勢を崩し、草野のミスを誘う。長谷川/二見組は第1セットを21-17で奪うと、第2セットも精度の高いサーブを維持。サーブとブロックの戦略がかみ合って13-8とリードを奪うと、勢いそのまま21-14とこのセットも奪い、ストレートで決着をつけた。

敗れた草野/橋本組は、準決勝では優勝候補の鈴木千代(クロス・ヘッド)/坂口由里香(大樹グループ)組を撃破していた。2020年1月のペア結成以来、初の決勝進出を果たしたが、「自分たちと同じ、高さが持ち味のチームに対して強みを出せなかった」と草野は敗因を述べた。

一方、コンスタントにブロックポイントをたたき出した長谷川/二見組のブロッカー二見は「風で相手のトスがずれても、ブロックの位置を早めに判断するよう意識していた」と振り返る。これによって長谷川の守備範囲も広くなり、長谷川自身も「ブロックディフェンスの形がよくなってきた」と成長を感じていた。

長谷川/二見組の国内ツアー優勝は2019年9月の都城大会以来2年ぶり。5月22日(土)、23日(日)に行われる「東京2020ビーチバレーボール代表決定戦」にはいい流れで挑むことになる。長谷川は「今回は、これまでやってきた練習がどこまで通用するか試す試合だった。決戦までは2週間あるので、もっと上達する可能性もある。今大会の経験を生かし、新たなチームが生まれるよう作っていきたい」と抱負を語った。

男子は石島/白鳥組と髙橋巧(ANAあきんど)/長谷川徳海(愛媛県競技力向上対策本部)組が決勝で対戦、昨年のマイナビジャパンツアー立川立飛大会決勝と同じカードとなった。その時は髙橋/長谷川組がストレートで勝利を収めたが、今回は序盤から石島/白鳥組がリードを奪う。ネット際でブロッカー石島が存在感を発揮し、スパイクミスが続いた髙橋/長谷川組を引き離して21-14とセットを先取した。

第2セット、なんとか突破口を開きたい髙橋/長谷川組は、サーブを白鳥に集め、長谷川がブロックポイントを狙う戦略が功を奏し10-7と先行する。その後リズムを取り戻した石島/白鳥組と、後がない髙橋/長谷川組のラリーが続いた18-18の場面で、髙橋が左の太ももを痛め、プレーを続行できないと判断。髙橋/長谷川組は試合を棄権し、開幕戦が決着した。

一人で表彰式に出席した長谷川は「これからが見どころ、という場面で試合が終わってしまい申し訳ない。鍛え方が足りないと思う。髙橋のケガは大きなものではないので心配しないでほしい」と、治療に向かったパートナーのことを語った。

一方、昨年大会のリベンジを果たした石島/白鳥組。石島は「昨年の敗戦時は試合勘が戻らず難しい状態だったが、今大会はいい形でコミュニケーションをとることができた」と話し、白鳥は「結果は勝ったことになっているが、18-18というのは(そこから)やってみないとわからない内容だと思うし、それまでやられていなかっただけ。それでも石島君がボールを追いかけてくれるので対応できたと思う」と試合を振り返った。

東京2020オリンピックの代表が決まる、決戦のときが迫ってきた。白鳥が「人生を懸けている」と言えば、石島も「決定戦のためにやってきた。しっかりと準備をして、白鳥さんと一緒に目標を達成できることしか考えていない」と健闘を誓った。

マイナビジャパンツアーの第2戦以降は、新型コロナウイルスの感染状況を鑑みながら開催地と調整中であり、決定次第、公式発表予定。

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