石井/村上組、ブラジルに善戦するも黒星。 「FIVB世界選手権」第3日目。
「FIVB世界選手権」第3日目が6月30日(日)、ドイツ・ハンブルグのアムローテンバウムスタジアムで行われた。プール戦3日目は日本の石井美樹(荒井商事/湘南ベルマーレ)/村上めぐみ(オーイング)組の試合が朝一番の10時から行われた。
対戦相手は、2018年ワールドツアーファイナルで女王の座を勝ち取ったAgatha/Duda組。石井/村上組はその強豪のブラジルに2018年スイス5-star大会でフルセットに持ち込んだ経験がある。
第1セット序盤、女王に対してサイドアウトの応酬を展開。しかし、中盤以降、ブラジルのサーブが石井/村上組を襲い、7-11と引き離されてしまう。「今大会からデータ分析を取り入れた。中国戦でかなり有効だったので、この試合でも相手がやってくることをいろいろ考え過ぎてしまった」と村上。なかなか流れを引き寄せられない石井/村上組は、13-21と第1セットを奪われた。
好ディグを見せて会場を沸かせた石井
第2セット序盤、石井/村上組は第1セットの流れを引きずり、3-7とリードされる。しかし、ここで簡単に終わらないのが、粘りが身上の石井/村上組だ。石井のサーブポイントを皮切りに激しいラリーをモノにすると13-14と反撃を開始。村上のブロック、石井のディグフォーメーションが功を奏し、「ブラジルは迷いながら打ってイージーボールもあった。スイスの時より自分たちの手数が増えているからだと思う」とブラジルの攻撃ミスを誘っていく。17-18と粘る日本にスタンド席の観客のボルテージも高まっていったが、終盤はブラジルが逃げ切り、18-21とストレートで敗れた。
石井/村上組の次の対戦相手は、キューバのLEILA/MAYLEN組。プール戦3位以上がかかった大切な一戦となる。「キューバはこれまで対戦したことは一度もない。身体能力も高いし攻撃力も高いという印象」と村上は言う。石井は「何をしてくるかわからないチームだけに、自分たちがその時できることに対応していくことが鍵になる」と展望を語った。
サーブで狙われ奮闘した村上
■選手コメント
石井美樹
「1セット目はデータを考え過ぎて相手に逆をつかれたりして、バタバタしてしまいサイドアウトを切れなかったことが点数が離れた要因になってしまった。もっとシンプルに考えて対応していたら、ディグも上げられたし2セット目のような展開に持ち込めたと思う。自分たちは決定力が不足しているので、次の試合は決定力をしっかり高めて勝ちにいきたいと思う」
村上めぐみ
「中国戦でスカウティングが有効だったので、今回もデータを活用しようと思い相手のことが頭にあって第1セットは試合の流れを考えられなかった。第2セットはそれに気づいてディフェンスのポジションを入れ替えたことで流れをつかめた。次の試合では、データの使い方を意識していきたい」
試合後、ワールドツアーランキング3位のブラジルチームと
写真/平野敬久