ビーチバレーボール

産業能率大4連覇、日本体育大2年ぶりに優勝。「アクティオ杯 ビーチバレーボールジャパンカレッジ2023」

産業能率大4連覇、日本体育大2年ぶりに優勝。「アクティオ杯 ビーチバレーボールジャパンカレッジ2023」

「アクティオ杯 ビーチバレーボールジャパンカレッジ2023 第35回全日本ビーチバレーボール大学男女選手権大会」が8月8日(火)から10日(木)、神奈川県川崎市・川崎マリエンで行われた。

今年は北海道、東北、関東、関西、北信越、東海、中国、四国、九州の各ブロックから過去最多となる男女34チームが出場した。第1日目は予選グループ戦を行い、2日目からは男女各24チームが決勝トーナメントを戦った。

女子ベスト4入りを果たしたのは、産業業能率大の伊藤桜(4年)/野口彩陽(4年)組、日本体育大の福田鈴菜(4年)/石川とわ組、明海大の衣笠乃愛(4年)/菊地真結(4年)組、武庫川女子大の宮下真帆(4年)/宮楓花(2年)組。決勝戦はディフェンディングチャンピオンの伊藤/野口組と、第2シードの日本体育大をフルセットの末勝利した明海大が進出した。昨年と同カードの顔合わせとなった。

女子準決勝 攻撃をする菊地

下級生時代から注目されてきた両チーム。ついに最終学年を迎えたビーチインカレのラストゲームは、第1セット序盤から産業能率大が6-2とリードを広げる。明海大はサーブレシーブが崩れ、思うように攻撃ができずブレイクできない。「マリエンは砂が深いのでしっかり強打が打てなかった」と衣笠が振り返るように精彩を欠く明海大。第1セットは産業能率大が振り切り、21-12と先取した。

レシーブをする産業能率大 野口

第2セット、なんとか突破口を開きたい明海大だが、産業能率大の強さは揺るがなかった。「相手に連続得点をされても2点で押さえられるように。自分たちの強みである修正能力を発揮できたと思う」と伊藤。明海大のワンおよびツー攻撃にも冷静に対処していくとともに、攻撃の際は変化の強弱をつけて手を休めない。最後まで死角を見せなかった産業能率大が4連覇、伊藤/野口組として2連覇を達成した。

自信をもって臨めたという野口は、「プレーひとつひとつに対しての考え方が一段も二段も上がった。相手がなんでそのプレーをやってきたのか? 意図をくみ取って2人で作戦を立てることができたことが結果につながった」と誇らしげに胸を張った。

優勝の産業能率大 左から伊藤/野口

男子において最終日まで駒を進めたのは、国士舘大の今井駿世(3年)/坂東巧望(3年)組、神戸学院大の山本隼輔(4年)/篠原颯太(4年)組、日本体育大の富田昂馬(3年)/溝端拓真(1年)組、国士舘大の長山峻(4年)/林聖瑠(2年)組の4チームだ。

決勝戦は、第1シードの国士舘大を接戦の末勝利した同じ国士舘の長山/林組、U23選手権で優勝した神戸学院大を準決勝で打ち破った日本体育大の対戦。
第1セット序盤から互いの武器がコート上で発揮される。コートの隅々を狙う国士舘の攻撃テクニック、日本体育大の高さとパワーがぶつかり合う。
しかし、中盤からU21日本代表の溝端が空中戦を制していく。一方、富田も思いきりのいい攻撃を決め、第1セットは日本体育大が21-15と先取した。

第2セット序盤は膠着状態が続くが、先に抜け出したのは日本体育大だった。12-9、14-10とリードする展開になったところで、国士舘大の林が足の痙攣に耐えられず、タイムアウト。その後も足をひきずりながらのプレーを見せた国士舘大だったが、「僕が最後の大会ということで、(林)聖瑠が『やらせてください』と言ってくれた。本当は止めるべきだったかもしれませんが、聖瑠の言葉を尊重した。棄権というカタチではなく最後まで2人で戦えたことはうれしかった」と長山は話す。日本体育大は、手負いの国士舘大を引き離し、21-17と勝負を決めた。

国士舘大 左から林/長山

日本体育大は、関東ビーチインカレ、U23選手権では上位進出ならなかったが、今大会は持ち前の攻撃力が爆発した。「負けてから2人で次の1点の取り方を話し合って、練習で突き詰めることができたのが勝因だと思う」と富田。溝端も、「大会前は迷いながらプレーしている部分があったけれど、1点をとるために何をしたらいいのか、共有することで思い切りプレーすることができた」とチームの成長を振り返った。

優勝の日本体育大 左から溝端/富田

男女優勝チームは、「マイナビジャパンツアー2023第6戦都城大会」で設けられる「アクティオ・ワイルドカード」の出場権が与えられる。「アクティオ杯」で大学の頂点に立ったチームは、もうひとつ上のトップステージに挑む。

男子成績

優勝  日本体育大学 富田昂馬/溝端拓真

準優勝 国士舘大学  長山峻/林聖瑠

第3位 国士舘大学  今井駿世/坂東巧望

第4位 神戸学院大学 山本隼輔/篠原颯汰

女子成績

優勝  産業能率大学 伊藤桜/野口彩陽

準優勝 明海大学   衣笠乃愛/菊地真結

第3位 武庫川大学  宮下真帆/宮楓花

第4位 日本体育大学 福田鈴菜/石川とわ