ビーチバレーボール

ツアーをさらに盛り上げる 「マイナビワールドチャレンジ賞」のゆくえ

ツアーをさらに盛り上げる 「マイナビワールドチャレンジ賞」のゆくえ

今年は年間10大会開催を予定している「マイナビ ジャパンビーチバレーボールツアー2023」(以下・マイナビジャパンツアー)が、4月28日に開幕した。立ち上げ当初から都市型大会を念頭に置き、松山の城山公園、名古屋の名城公園、大阪のグランフロント大阪などで開催されてきたが、今年は都心のランドマークともいえる渋谷のMIYASHITA PARKや横浜の赤レンガ倉庫、さらに初めて東北(青森駅前ビーチ)の地で行われ、確実に進化を遂げている。

今年5周年を迎える本ツアーに対し、特別協賛である株式会社マイナビ執行役員 社長室室長の粟井俊介氏は、「ビーチバレーボールの魅力を多くの方々に見てもらえる大会が加わり、これまで以上に魅了し熱中させてくれる大会になっていってほしい。日本の中でも人気のスポーツの一つになっていき、もっともっと選手の競技環境がよくなっていくことを願っています」と開幕記者会見でコメントし期待を込めた。

▲開幕戦男子優勝の長谷川徳海/倉坂正人組

その言葉どおり、今年も国内最高峰ツアーの競技レベルをさらに高め、国際大会で活躍できる選手を日本から多く輩出していくことを目指す「マイナビワールドチャレンジプロジェクト」を実施。

「前半(第1戦~第5戦)」「年間(第1戦~第10戦)」に分けて、それぞれのチームランキングポイント上位男女各1チームに「マイナビワールドチャレンジ賞」として賞金100万円が授与される。
この賞は、「次世代がビーチバレーボールにチャレンジしたくなる、夢を抱けるような競技になってほしい」という特別協賛社の株式会社マイナビの想いのもとに生まれた。その想いは、選手たちへしっかり届いている。

▲今季開幕戦女子優勝の坂本/沢目組

今季の開幕戦で優勝した坂本実優(キュービック・スポット)/沢目繭(ミライラボバイオサイエンス)組は、2019年の「前半期」「年間」でワールドチャレンジ賞を受賞した。坂本と沢目は、当時の気持ちを踏まえて今季への抱負を語る。

「そのときいただいた賞金で、初めて国際大会に出場することができました。感謝の気持ちは、今でも忘れていません。ただ、そのシーズンは五輪前でトップチームが海外遠征で不在だったので、優勝しても初優勝と言えるのか複雑な気持ちだった。だからこそ、今季の開幕戦の優勝が真の初優勝だと思っていますし、またワールドチャレンジ賞を獲れるようにがんばりたい」

▲豊富なジャンプ力が武器の関(右)

一方、男子では、昨季後半戦において初のベスト4へ進出(名古屋大会、松山大会)しトップ選手の仲間入りを果たした関寛之(MAGS)/詫間悠(中部土木)組が、今季の開幕戦で最終日まで残り、成長著しい姿を見せた。

現在21歳、これまで働きながら競技に取り組んでいた詫間は、今季から名古屋大会共催の中部土木に所属。競技環境が格段によくなったと話す。

「職場が変わったことで残業や夜勤もなくなり、大会に出たいときは送り出していただけるようになりました。その分、結果を残さなければいけないというプレッシャーはあります。たくさんの方々に僕たちの『わかめブロック』を見に来てほしいですし、もっとプレーの精度を上げてマイナビジャパンツアーで上を目指していきたい」と意気込みを見せた。

ベテランから若手まで個性溢れる選手たちが躍動するマイナビジャパンツアー2023。さらにツアーを面白くするのは、「マイナビワールドチャレンジ賞」の行方だろう。どのチームが獲得するのか、ぜひその展開に注目してほしい。