大学日本一を争う戦い。 「アクティオ杯ビーチインカレ」が開幕。
かつて何人もの歴史に残る名プレーヤーを生み出してきた「全日本大学ビーチバレーボール選手権」(以下・ビーチインカレ)。高尾和行、徳野涼子、楠原千秋、白鳥勝浩、村上めぐみなどオリンピアンたちも、このビーチインカレを通過点にして世界に羽ばたいていった。そんな由緒ある大学日本一を決めるビーチインカレが、神奈川県川崎市川崎マリエンでまもなく開幕する。
この大会は昨年から多種多様な建設機械のレンタル業を展開している株式会社アクティオが冠協賛というカタチで支援し開催。「アクティオ杯」として2年目を迎える。
男女優勝チームには、「マイナビジャパンツアー2023第5戦都城大会」で設けられる「アクティオ・ワイルドカード」の権利が授与され、強化費用をサポートする。
▲昨年「アクティオ・ワイルドカード」でツアー1勝をあげた衣笠/菊地組
昨年は女子の衣笠乃愛/菊地真結が出場。予選プール戦でトップチーム相手に勝利を挙げ、決勝トーナメントに進出し、大学生チームながらも堂々たるプレーで沸かせた。
ビーチバレーボールに取り組む大学プレーヤーたちを支援する「アクティオ・ワイルドカード」は、夢を現実へ引き寄せる一枚の切符。学生たちの間でもすっかり浸透し、今年も全国各地からやってきたビーチの猛者たちが川崎マリエンへ集結する。
▲昨年3位の福田(日本体育大)のディグ
今年の注目は、少年少女の部として初の正式国体となった2019年の「いばらき国体」を機にビーチバレーボールの道へ踏み出した「いばらき国体世代」が、いよいよ最終学年を迎えるという点だろう。
男子の長山俊(国士舘大)、横山翔大(日本大)、舟木亮太(中央学院大)、女子の伊藤桜(産業能率大)、野口彩陽(産業能率大)、衣笠乃愛(明海大)、菊地真結(明海大)、福田鈴菜(日本体育大)、石川とわ(日本体育大)、板橋莉子(日本体育大)らが大学界を代表する「いばらき国体世代」だ。
大学1年時の2020年は新型コロナウイルスの影響により、ビーチインカレは中止。実質、今年が3回目のビーチインカレで集大成を迎えることになる。
▲男子優勝候補の一角にあげられている長山/林組(国士舘大)
2歳下のパートナー・林聖瑠とともに挑む長山は、「Next23(準優勝)では、パートナーが狙われるのはわかっていたので、もう少し的確なアドバイスができればいい勝負ができたと思う。それでもビーチインカレに向けていい経験になったので、聖瑠と挑む大学最後の大会は結果を出したい」と意気込みを語った。
女子ではチームとして2連覇がかかる産業能率大の伊藤/野口組が、前哨戦となる「ビーチバレーボールNEXT2023 第5回全日本ビーチバレーボールU23男女選抜優勝大会」で優勝。盤石の状態で本番に挑むことになる。
▲連覇がかかっている野口(産業能率大)
野口は「『アクティオ・ワイルドカード』でツアーに出場したいですし、最後のビーチインカレが今後ビーチバレーボールをやっていくうえでスタート地点になるように。前向きな気持ちで挑みたい」と将来に視線を向けていた。
「いばらき国体世代」の大学最終章はどんな結末が待っているのか。8月8日(火)、大学の頂上決戦「アクティオ杯ビーチインカレ」が幕を開ける。