石井/村上組、3勝。庄司/池田組、初優勝。 「ジャパンツアー第7戦若狭おばま大会」最終日。
「ジャパンビーチバレーボールツアー2018第7戦若狭おばま大会」最終日が8月5日(日)、若狭鯉川シーサイドパーク(福井県小浜市)で行われ、前日のプール戦を勝ち上がった男女各4チームが、準決勝、決勝を戦った。
男子の準決勝は、庄司憲右(愛媛県競技力向上対策本部/湘南ベルマーレ)/池田隼平(フリー)組が上場雄也(松戸レガロ)/永井雄太(松戸レガロ)組に2-1(19-21,21-11,15-5)と逆転勝ち、畑辺純希(ウィンコーポレーション)/西村晃一(東京ヴェルディWINDS)組は清水啓輔(ひまわり福祉会)/長谷川徳海(愛媛県競技力向上対策本部)組を2-1(21-16,19-21,14-16)とフルセットの接戦の末、破った。
決勝は庄司/池田組対畑辺/西村組。ルーキーシーズンでツアー初優勝がかかる池田隼平が、ベテラン西村、畑辺に挑む構図となった。
庄司のディグ
池田、庄司が序盤から強気のハードヒットを続けるのに呼応し、畑辺/西村組もかわす攻撃ではなく強打で対抗。力が拮抗し、試合の主導権がどちらにも何度も傾くシーソーゲームになったが、第1セットはデュースの末、庄司/池田組が23-21でセットを取る。
しかし、第2セットは逆に畑辺/西村組がよいリズムで試合を進め21-16でセットを取り返した。第3セットは庄司/池田組がゲームをリードするものの最終盤で追いつかれ、再び流れを失いかけたが、最後の踏ん張りが効いた。
15-13でセットを取り、セットカウント2-1で庄司/池田組が勝ち、前週の第6戦大洗大会の結果、準優勝を超える結果となった。
今シーズン初優勝を果たした庄司/池田組
庄司は「最後まで攻め切れたのが、フルセットを勝ち抜けた要因。弱気になりそうなところでも互いに鼓舞できた。第3セットの苦しい場面でもアイディアを出し合って、冷静に対応できた」と話す。池田は「最後の場面はチームの課題を一つクリアできた結果だと思う」と言う。
今シーズン、庄司/池田組は第3戦から第5戦までは5位、5位、9位。くすぶった結果が続いたが、前週には準優勝、今週の優勝とここにきて順位が跳ね上がった。
庄司は「今までは僕の方が経験があるのでゲームを組み立てていたが、練習からお互いにアイディアを出し合って2人でチームを作るように考え方を変えた」とその要因を話す。
池田にとっては、ビーチバレーボールに転向して1年半でジャパンツアー初優勝。今大会でも狙われながらも逃げの姿勢を出さず最後まで打ち切り、決勝の相手の西村も「池田の調子がよすぎた」と評する。
「最初はまったく勝てなくて、ビーチは難しいと思っていた。でも何が足りないのかを確認しながら、それを練習し試合で出せるようになってきて、結果につながったと思う」と池田は言う。
高さとパワーを生かし強打で攻め続けるスタイルは日本には貴重な存在。庄司も「彼は自分の長所がよくわかっている」と話した。
サーブが好調の石井/村上組
女子の準決勝では、石井美樹(湘南ベルマーレ)/村上めぐみ(オーイング)組が永田唯(スポーツクラブNAS)/熊田美愛(リソースフォレスト)組を2-0(21-9,21-19)と下し、溝江明香(トヨタ自動車)/橋本涼加(トヨタ自動車)組は西堀健実(トヨタ自動車)/草野歩(パソナ)組に2-0(21-16,23-21)と勝ちを収めた。
石井/村上組と溝江/橋本組の決勝は点数以上に力の差が表れた試合となった。
溝江/橋本組は、前週の「FIVBワールドツアー東京大会」で3位に入りワールドランキングも国内トップの石井/村上組を相手に第1セット序盤、ついていったものの、中盤からじりじり離されていく。
村上の武器であるサーブで3連続エースを決められると、溝江/橋本組のリズムが狂った。「相手のサーブが強いことはわかっていたが、集中力が切れたしまったところがあったように思う」と溝江は話す。
第1セットを13-21で落とすと、第2セットも大きく離されることはなかったが、長いラリーのポイントはことごとく石井/村上組に奪われた。ゲームの主導権を掴むことなく18-21でセットを失い、セットカウント0-2で敗戦となった。
石井/村上組は今シーズン3戦3勝
溝江は「つなぎがよくなくてボールが上がっても決めきれなかった。石井/村上組との差がそこに出て、点差が開いていった原因」と振り返る。ギリギリで拾えたボールも技術で打ち切れるトスに変え、万全な体制ではなくても的確にヒットしポイントを取っていくことができないと勝てないと言う。
石井/村上組はセットを落とすことなく優勝を果たした。しかし「それほど余裕があるわけでもなかった」と石井は言う。「サーブで少し弱気になったところもあった」と武器であるサーブも納得できないと話す。
しかし今シーズン、石井/村上組はジャパンツアーは3戦3勝(沖縄、平塚、若狭おばま) 。7月のワールドツアー5スター・グシュタード大会5位タイ、東京大会の表彰台と好調さを維持している。さらに福井県越前市出身、同県の企業に所属し、この若狭鯉川シーサイドパークをホームビーチとしていた村上にとっては、最上の結果。「たくさんの応援があっていい結果で終われてよかった」と締めくくった。
結果詳細
ジャパンビーチバレーボールツアー2018 第7戦 若狭おばま大会
ジャパンビーチバレーボールツアー2018第8戦は松山大会。9月1日(土)、2日(日)の日程で、松山城城山公園(愛媛県松山市)にて行われる。