令和6年度全国中学生選抜が海外遠征を実施 男女そろってNations Winter Cup優勝

令和6年度全国中学生選抜が2月17日(月)から25日(火)まで海外遠征を実施しました。本事業は公益財団法人日本中学校体育連盟と公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)による強化育成事業で、男女各12名による選抜メンバーがポルデノーネ(イタリア)で開催された国際大会「Nations Winter Cup」に出場しました。
昨年度の全国中学生選抜メンバー4名が引き続き参加した女子は、昨年の「2024女子U17世界選手権大会」に出場したアウトサイドヒッターの頼冨果穂選手(鹿児島市立武中学校3年)や昨年末に行われた「第38回全国都道府県対抗中学大会」で「JOC・JVAカップ」に輝いたミドルブロッカーの大雲舞子選手(八王子実践中学校3年)や、「次世代有望選手」を受賞した西村里音選手(大阪市立義務教育学校生野未来学園3年)が攻撃の軸を担います。チェコとの決勝では第2セットこそ相手の強力なサーブに勢いを奪われて落としますが、セッターでキャプテンの小林天音選手(世田谷区立北沢中学校3年)を中心にチーム一丸となって戦い、3-1(25-16、14-25、25-17、25-16)で勝利し優勝を飾りました。
一方の男子は攻守で高い水準にある選手がそろい、「JOC・JVAカップ」受賞者の田中洸選手(肝付町立高山中学校3年)や「次世代有望選手」の税所蓮嘉選手(都城市立山之口中学校3年)らアウトサイドヒッター陣が高い決定力で得点を呼び込むと、守っては今回のチームでリベロを務めた寺岡蒼大(広島市立城南中学校3年)が安定したレシーブを発揮します。予選ラウンドでフルセットの末、勝利したモンテネグロとの再戦となった決勝では、選抜活動の集大成とも言える戦いぶりを見せ、3-0(25-22、25-18、25-14)とストレートで勝利し大会初優勝を手にしました。
大会MVPには女子が頼冨果穂選手、男子はエースでキャプテンを務めた西村海司選手(清風中学校3年)が選出されました。
今回の海外遠征では大会のほかにも現地での事前合宿をトリノで実施。そこではトリノ市長や市のスポーツ振興担当者から歓迎を受け、その後、男女ともに地元のクラブチームとの親善試合に臨みました。
遠征を振り返り、公益財団法人日本中学校体育連盟バレーボール競技部の小澤秋仁部長は「色々な方のおかげでつながりが生まれた機会になりました。おもてなしをしていただいたイタリアの方々の気持ちを素敵に感じましたし、今度は私たちが何かをお返してできたら」と感謝を口にし、「選手たちには今回の遠征で得たものを自分だけのものにするのではなく、仲間にも発信して展開してもらいたいです。そうして仲間が活躍することで、自分も高めることができますから」と期待を寄せました。
◆Nations Winter Cup
女子:優勝/男子:優勝(男女とも8チーム中)
女子MVP:頼冨果穂
女子ベストセッター:小林天音
男子MVP:西村海司
男子ベストヒッター:田中洸
男子ベストセッター:近藤翔