ビーチバレーボール

「アクティオ・ワイルドカード」がもたらした石川/松﨑組が得たもの

「アクティオ・ワイルドカード」がもたらした石川/松﨑組が得たもの

「ジャパンビーチバレーボールツアー2024 第5戦 マイナビ青森大会」が8月31日(土)から青森県青森市で開催され、「アクティオ杯ビーチバレージャパンカレッジ 第36回 全日本ビーチバレーボール大学選手権大会」(以下・大学選手権)の優勝者が「アクティオ・ワイルドカード」として出場しました。

この出場権利は、大学選手権の冠協賛である株式会社アクティオ様より、大学生たちに「いち早くトップレベルを体感し強化を図ってほしい」「大学からトップへの道筋を作りたい」という想いからご支援をいただき導入されたものです。

▲トップチーム相手にも果敢に挑む石川/松﨑組

大学女王となった日本体育大学の石川とわ/松﨑伊吹組は、日本のトッププレーヤーが集まるジャパンツアーに初めて挑みました。高校時代からジャパンツアーに憧れてきた松﨑選手は、ジャパンツアーを「夢の舞台」と表現。大会前日は「一つでも多く自分のいいところを出せるように全力でがんばりたい」と意欲を燃やしていました。

石川/松﨑組の1回戦の相手は、日本代表の橋本涼加(トヨタ自動車株式会社)/村上礼華(株式会社ダイキアクシス)組でした。雨と風に見舞われましたが、試合序盤から松﨑のコントロールショットが相手コートに決まります。しかし、中盤から橋本/村上組の最大の武器である鋭いサーブが、石川/松﨑組に襲いかかりました。

「相手チームのサーブはスピードがあって、たとえレシーブに入れてもボールが重くて飛ばされてしまった。学生のレベルではとても体験できないサーブでした」と石川選手。少しずつ得点を引き離され、第1セットは9-21で先取されました。

第1セットでトップチームの力を見せつけられた石川/松﨑組でしたが、続く第2セットも意気消沈することなく、トライし続けます。第1セット同様、中盤以降に得点を引き離されますが、自分たちの強みである力強いスパイクを放ち、決して弱気なプレーは見せませんでした。
「伊吹の得意なショットはプロチーム相手でも通用していたと思います。私も数本ですが、スパイクをきっちり決めることができました」(石川選手)

第2セットも橋本/村上組に軍配が上がり0-2で敗れたものの、最後まで笑顔を絶やさなかった石川/松﨑組。その根源にあったのは、ジャパンツアーという最高峰の舞台でしか味わえない会場の雰囲気でした。高校、大学で全国大会の決勝を経験している松﨑選手はこう言います。
「会場に実況がついている試合に出場したのは初めての経験でした。お客さんの盛り上がりとともに自分の気持ちやプレーが上がっていくのがわかりました」

そんな大舞台でボルテージを高めていった石川/松﨑組にとって、今回の経験は将来の布石。アクティオ・ワイルドカード最年少出場となり、現在大学1年生の松﨑選手は今後の展望について語りました。

「来年はペアも変わるので、この経験を活かして自分のスキルをもっと上げて、パートナーの力を引き出せる選手になりたいです。そして、大学選手権でまた優勝して来年もジャパンツアーに出られるように練習やトレーニングに打ち込んでいきます」

4年生と1年生という学年差があるものの、「お互い高め合う存在」(石川選手)として成長を遂げてきた石川/松﨑組。今後、さらに上を目指していく2人にとって、今回の経験は始まりに過ぎません。