ファイナルラウンド決勝 フランスに敗れるも準優勝で初の銀メダルを獲得 男子ネーションズリーグ
「バレーボールネーションズリーグ2024」決勝戦が6月30日(日)にウッチ(ポーランド)にて行われました。
FIVB世界ランキング2位(試合開始前時点)の男子日本代表チームは同5位のフランスと対戦し、セットカウント1-3(23-25、25-18、23-25、23-25)で敗れ準優勝となりました。日本は、本大会過去最高順位の2位で銀メダルを獲得しました。
第1セット、日本は相手のミスに加え、ディフェンスから得点に繋げることに成功し、リードを奪います。強いサーブでチャンスを伺うフランスと、終盤まで一進一退の攻防が続きます。石川祐希選手のサーブで相手のサーブレシーブを乱しブレイクポイントを奪うと、20-19となったところでフランスがタイムアウトを取ります。その後、互いにサイドアウトを取り合いますが、日本にミスが出て21-23とリードを許します。甲斐優斗選手をリリーフブロックで起用しブレイクを試みますが、23-25でフランスに第1セットを先取されます。
第2セット、序盤に西田有志選手のサーブから連続得点を重ねリードします。その後、日本リードのままサイドアウトが続くと、小野寺太志選手がサーブで崩し、ダイレクトで返ってきたボールを髙橋健太郎選手が決め18-12とします。その後も石川選手の角度のついたスパイクや山本智大選手のダイビングレシーブから得点に繋げると、最後は小野寺選手のブロックポイントで25-18とし、セットカウント1-1で並びます。
第3セット、序盤は日本にミスが目立ちフランスのペースとなります。中盤からブロックディフェンスが機能し追い上げを見せますが、序盤でついた点差が響きこのセットを23-25で落とします。
第4セット、サイドアウトが続く展開の中、7-7と同点の場面で大塚達宣選手のスパイクがブロックされると、ラリー戦を落とすなどフランスにリードを許します。日本は粘りを見せますが、ブレイクポイントを奪えません。それでも14-15から髙橋選手、小野寺選手のブロックなどで18-18、さらに宮浦健人選手がサービスエースを決め21-20と日本がリードします。しかし、23-23からフランスにマッチポイントを握られると、最後は石川選手の攻撃がブロックされ23-25。敗れた日本は接戦を落とし準優勝となりました。
この試合に先駆けて行われたポーランドとスロベニアによる3位決定戦ではセットカウント3-0(26-24、25-16、25-17)でポーランドが勝利し、銅メダルを獲得しました。
また決勝戦後に表彰式が行われ、日本からはキャプテン・石川祐希手がベストアウトサイドヒッター賞、山本智大選手がベストリベロ賞を受賞しました。
本大会、男子日本代表チームは去年の銅メダルを上回る銀メダルを獲得しました。1か月を超える大会期間中たくさんの応援をありがとうございました。
今月末にはパリ2024オリンピックが開幕します。引き続き男子日本代表チームへの声援をよろしくお願いいたします。
<コメント>
石川祐希選手
「(決勝の舞台は)そこまで意識はせずに臨めた。銀メダル獲得は自信になった。ネーションズリーグでは『経験したことがない舞台をみんなで経験しよう』と目標に掲げて、実現できたのですごく自信になった。今後決勝で戦うイメージをしながら目標を立てられるので、パリオリンピックでメダルを取るイメージは全員が持てたと思う。去年は勝って終わったが、今年は負けて終わったので満足できない。目指す色はこの色ではない。金メダルを取れるチャンスがオリンピックであるので、頑張っていきたい」
髙橋健太郎選手
「緊張もあったが、こんなチャンス滅多にないので、何がなんでも勝ちたかった。でも本当にいいゲームで自分たちの強さを世界に証明できたので、その点は満足している。パリオリンピックで狙うメダルの色は金しかない。(準優勝は)悔しいが誇りを持って日本に帰りたい。ここから少し休んで、また合宿で戦術などを詰めることになる。パリオリンピックでは金メダルを目指して、自分たちの強みを最大限に生かして頑張りたい」
山本智大選手
「負けてしまったので非常に悔しい気持ちが1番。体力的にもしんどい部分もあったので、(これから)しっかり休んで、オリンピックに向けて頑張りたい。今年は去年以上の結果で、目標を達成できたがあと1つ足りない部分があったので、パリオリンピックではこれ以上の金メダルを目指して頑張りたい。去年以上に誰が出ても強い日本を見せられた。まだ課題はあるが、修正していい方向に向かっていければいい。(ベストリベロ賞について)非常にうれしいし、小川(智大)選手の存在が大きい。ここまで高めあってきたライバルでもあり親友でもあるので、2人で取った賞だと思う」
写真提供:VolleyballWorld