ブラン監督「我々は歴史を作る」 第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)出場内定選手発表会見
バレーボール男子日本代表チームの南部正司強化委員長とフィリップ・ブラン監督が6月24日(月)、「バレーボールネーションズリーグ」(VNL)で滞在しているマニラ(フィリピン)からオンラインで記者会見を開き、第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)の出場内定選手12名と交替選手1名を発表しました。
会見の冒頭、南部強化委員長は、「VNL予選ラウンド終了時点の目標は、FIVB世界ランキングで5位以内に入ることだったが、最終的に2位になった。チームの目標を順調に達成している。昨日の女子VNL決勝で日本女子チームが健闘した。その勢いを受けながら男子も頑張りたい。パリでの成功に向け、1日も無駄にすることなく最大の成果を出せるように頑張りたい。『TEAM JAPAN』として選手、スタッフ一丸となり、団結力を持って戦っていく」と話しました。
続けてブラン監督がVNL予選ラウンドでの戦いぶりについて「オリンピックでメダルを獲るためにはフィジカル面、パワー面において常にトップに居続ける必要がある。また、技術面でも戦術面でも高いレベルでいる必要がある。そのためには常に選手が戦況を理解しながら正しい決断をする必要がある。そういった面を強化することが今回のVNLの目標であり、大会を通じてその点の強化ができたと思っている」と振り返りました。
オリンピックに向けた選考に先立ち選手たちには、どんなスキルを身に着けてほしいか、どんなことを克服してほしいか、チームに何をもたらしてほしいかなどを明確に伝えたうえで、それが達成されているかをVNLを通じて確かめたといい、スタッフとの複数回におよんだ選考会議を経て、熟考の末に選出した12名の出場内定選手と1名の交替選手を報道陣に発表しました。
国際バレーボール連盟(FIVB)の主催大会では、通常14名の選手を出場させることができますが、オリンピックに出場できるのは12名のみ。なおバレーボール競技では本大会から「交替選手(Alternate Athlete)」を1名登録することができるようになり、12名の選手のうち1名が医学的な理由または不可抗力が正当に証明され出場不可能となった場合、その選手に代えて交替選手を出場選手としてエントリーすることが認められます。
ブラン監督は「VNLに参加している選手はみな、日本チームがいいパフォーマンスを出すために重要な選手である。すべての選手が活躍してくれているので、他の大会と同じように14名連れていきたかった」と語り、選手選考が非常に困難であったことを強調しました。
今週から開催されるVNLファイナルラウンドについては「ファイナルラウンドはオリンピックと同じシステム。オリンピックの前哨戦として、準々決勝までどのようにリーチするか経験したい。世界のトップ8が集まるので非常によい経験を得られると思う。(予選ラウンドで敗れ、ファイナルラウンド初戦で当たる)カナダとの対戦は大切」と意気込みを語っています。
ブラン監督は会見の結びに「我々は歴史を作る。メダルを獲るために常にゴールに向かって突き進むことをすべての関係者とファンの皆さんに伝えたい。パリ2024オリンピック後にすべての人が我々の戦いに誇りを持ってくれることを期待している」と述べました。
男子日本代表は今後、27日(木)からウッチ(ポーランド)で開催されるVNLファイナルラウンドに出場したのち、短期間の休養を経てパリ2024オリンピックに向けた国内での最終合宿に入ります。7月中旬には再びポーランドに渡り強化合宿を行ったのち、いよいよ運命の地であるフランス・パリに入ります。男子バレーボール競技は7月27日(土)から8月10日(土)まで、パリ南アリーナ1にて開催されます。
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