国際大会

予選ラウンド最終戦 アメリカに国際試合8年ぶりの勝利  男子ネーションズリーグ

予選ラウンド最終戦 アメリカに国際試合8年ぶりの勝利  男子ネーションズリーグ

「バレーボールネーションズリーグ2024」(VNL)予選ラウンド第3週フィリピン大会がマニラで開催されています。

予選ラウンド最終日の6月23日(日)、FIVB世界ランキング4位(試合開始前時点)の男子日本代表チームは同5位のアメリカと対戦し、セットカウント3-0(25-20、25-23、25-19)のストレートで勝利。アメリカに勝利するのは2016年以来8年ぶりです。日本は予選ラウンドを9勝3敗(勝点25)で終えました。

 

日本は前日のフランス戦からスタメンを大きく替えて臨みます。第1セット、序盤に小野寺太志選手の2連続サービスエースで6-4とリードすると、大塚達宣選手のサーブから連続得点に成功し、11-7とします。徐々に調子を上げるアメリカに連続得点を許し13-13となったところで日本がタイムアウトを取ります。終盤20点以降の場面で宮浦健人選手、甲斐優斗選手のサービスエースが出て、第1セットを25ー20で先取します。

第2セット、アメリカのディフェンスが良く、大塚選手、甲斐選手の決定率が下がり始めます。それでもエバデダン ラリー選手のブロックが決まり17-17と追い付くと、アメリカがタイムアウトを取ります。宮浦選手のサービスエースで21-20と逆転に成功しますが、アメリカに再び先行されると、22-23となったところで日本がタイムアウトを取ります。一進一退の展開となる中、白熱したラリーを制した日本が第2セットも奪います。

第3セット、アメリカにこの試合10本目のブロックポイントなどで6-9と先行されます。アメリカが2点リードの状況が続く中、サービスエースを許し13-16。それでも、ラリー選手のサーブからブレイクポイントを取り、18-18の同点に追い付くと、さらに宮浦選手のサーブでブレイクに成功し、20-19と逆転します。勢いに乗った宮浦選手の3連続サービスエースで24-19とマッチポイントを握ると、最後は甲斐選手がスパイクを決め25-19。セットカウント3-0のストレートで勝利しました。

ミドルブロッカーのラリー選手の高い決定率に加え、宮浦選手をはじめサービスエースを多く取れたことが勝利に繋がりました。リザーブメンバーが主体となったメンバー編成でしたが、選手層の厚さを見せられた試合となりました。

27日(木)からのファイナルラウンドには、予選ラウンド上位7チームと開催国・ポーランドが出場します。同ラウンド初戦である準々決勝は、27日(木)、28日(金)の2日間に分けて実施されます。対戦カード、試合順は予選ラウンド全試合終了後に決定しますので、決定次第JVAのウェブサイトにてお知らせいたします。

 

<次戦>

6月27日(木)または28日(金) 対戦相手未定

BS-TBSで放送予定、U-NEXTで生配信

 

深津旭弘選手

「フィリピンの会場は満員で歓声も大きく、選手たちはやりがいを感じていた。素晴らしいアメリカのチームと試合ができて本当によかった。最初の方はかなり硬さがありうまくコートを回すことができなかったが、だいぶ落ち着いてきた。みんなに助けてもらいながらやることができた。どのアタッカーも調子がよかったので、自分も助かった。みんなが思い切ってやる環境を作ってくれたことがありがたい。オリンピックまで1か月ほどという中、自分の課題やチームの課題がしっかり見えてきた。あと1か月でどれだけチームの強みを出しながら弱みを消せるかだと思う。まだ成長できると思うので、頑張りたい」

 

宮浦健人選手

「難しい試合で苦しい場面がたくさんあったが、終盤にチームで粘り強い気持ちを持って攻めることができたのでよかった。昨日からサーブのフィーリングはよかったので、その感覚を維持しようと意識して臨んだ。今日も勝負所で思い切り打てた。今日のアメリカは主力選手が出ていなかったが、特にミドルブロッカーにはいい選手がたくさんいる。主力の選手もスーパースター揃いなのでオリンピックで対戦することになったらタフな試合になると思う。(ディフェンス、ブロックがよかった)チームとして粘り強くやれたことは大きい。粘り強さは自分たちの強みであるし、そこが機能していれば相手も嫌がってくる。個人としては(大会の)始まりのときから苦しい時期もあったが、少しずつ解決できているので、このまま継続してファイナルラウンドに臨みたい。ファイナルラウンドはよりタフな試合になるので、チーム一丸となって戦いたい。色々学んでオリンピックに繋げたい」

 

エバデダン ラリー選手

「攻撃は88パーセント決まった。自分史上初めてくらいのいい決定率で終わることができた。自信を持っていいし、今後に繋げられたらと思う。(セッターの深津旭弘選手には)攻撃面については自信があるので、(トスを)持ってきてほしいという話ははじめてスタメンになったイタリア戦の時からしていた。これだけ上げてもらえて嬉しいし、自信にもなった。ブロックは1セット目に決めたくらいで効果は出ていないので、また練習していかなければならない。(予選ラウンドで)3試合スタメンで試合に出て、手応えのあるところとないところを見つけることができた。これから先、国際試合に出るときには課題を修正しながらやっていきたい」

写真提供:VolleyballWorld

 

関連リンク

大会概要

男子日本代表競技日程

試合結果

FIVB世界ランキング(Volleyball World ウェブサイト)