日本代表

「日々の一球一球が東京オリンピックの一球一球に」男子日本代表・龍神NIPPONが会見

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バレーボール男子日本代表・龍神NIPPONが4月26日(月)、2021年度の始動会見を行いました。会見は新型コロナウイルス感染症予防のため、リモート方式で開催し、会見中は登壇者のマスクの着用、マイクの消毒、登壇者同士の社会的距離の確保などの対策を講じて実施したほか、公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)嶋岡健治会長と鳥羽賢二ハイパフォーマンス事業本部長(以下、HP事業本部長)は記者会見場ではなくJVA事務局から会見に臨みました。

記者会見は、嶋岡会長の挨拶でスタート。「このコロナ禍で、選手たちは肉体維持はもちろん、精神的にもモチベーションの維持が厳しい中で頑張っているのが今の状況。この環境下でいろいろな方々のご尽力をいただいて代表の活動ができていることに、この場をお借りして改めて感謝を申し上げたい。1年延期となったオリンピックまで、90日を切るところまできている。これから、『バレーボール日本代表国際親善試合~東京チャレンジ2021~』、『FIVBバレーボール ネーションズリーグ』など実戦経験を積んでチーム力が一つになる最も重要な時期を迎えることになる。この1年間の延期を吉とするよう最高の準備を整えて頑張ってまいりたい。大会では最善を尽くし、お世話になった方たちに御礼ができるよう、結果を出して頑張っていきたい」と語りました。

続いて鳥羽HP事業本部長が「今年度の男子日本代表登録メンバーから石川選手を除いた23名、メディカルチェックを経てその中の18名を招集し、安全に配慮しながら強化合宿を行っている。緊急事態宣言中にはなるが、オリンピック会場の有明アリーナにおいて、今週末5月1日(土)、2日(日)に『バレーボール日本代表国際親善試合~東京チャレンジ2021~』に出場して中国代表と2試合を行う。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から残念ながら無観客となるが、2019年のワールドカップ以来、2年ぶりの国際試合になる。翌週末は群馬県高崎市で日本代表チームによる紅白試合を予定している。その後イタリアのリミニで行われる『FIVBバレーボール ネーションズリーグ』に参戦する。主催するFIVBはネーションズリーグを、コロナ禍のニュースタンダードといわれる、参加者を外部から閉ざし、大きな泡で包み安全に戦うバブル方式で行うとしている。帰国後、約1か月後にはいよいよ東京オリンピックの開幕となる。その後、今年度最後の国際試合となる『第21回アジア男子選手権大会』が千葉県の千葉ポートアリーナ、船橋アリーナで行われる。これは2022年にロシアで開催予定のFIVB世界選手権の予選を兼ねた重要な対戦になる。男子日本代表はこのアジア選手権まで、現体制の中垣内監督のもとで臨むことになる」と今後のスケジュールを説明しました。

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中垣内祐一監督は「オリンピックに向けた強化に必死になっているところ。新型コロナウイルスの罹患者も出ず、順調な合宿ができている」とし、「臨機応変」という今季のテーマを書いたフリップを掲げました。
「コロナ禍で様々な制約が生まれたり、急なスケジュールの変化などイレギュラーなことが起きる。そういったことに捉われることなく、柔軟な対応をしていきたい。もう一つは、今のバレーボールは戦術が明確で、試合中にこの戦術でいく、となるとその戦術に対するパッチをあてる、そうすると相手チームはそれに対してさらに違う戦術を打ってくる、そういった対応のし合いがあり、そういったものに対しても臨機応変に対応をすることが求められている」と説明しました。
「(今の心境は)期待半分、不安半分といったところ。期待という意味でいうと、この新体制になったのが2017年からですが、新たにフランスからブランコーチを招聘して、彼のコーチングの元で様々な技術力や戦術、また戦術に対する理解を深めてきて、そういったものが集大成として今年ようやく発揮できる、本来であれば去年ですが1年延びて、さらに磨きをかけてブラッシュアップをした上で今年発揮できる、という期待。就任当時14位だった世界ランキングも徐々に上がり、現在は9位まで上がった。現体制下で何位までいけるか、こういった期待もあります。毎年新戦力が加わるが、昨年は加わってくれた新戦力を実戦に投入することができず、実戦で経験値を上げることもできなかった。そういった選手を東京チャレンジやネーションズリーグで実戦投入し、チーム力を上げていきたい。不安については、自国開催のオリンピックということで、一日一日近づいていく中で、果たしてこれまでやってきた強化が正しかったのかどうか、そういった価値を問われることでもあり、そういった意味でプレッシャーも大きく、不安に感じるところもある。東京チャレンジも、ネーションズリーグも、全ては東京オリンピックのための強化の場。よって、日々、一日一日、一球一球が東京オリンピックの一球一球につながるような強化にしなくてはいけない。一戦一戦がチャレンジの場になる。そんな中、新戦力として新しく登録された若い選手、例えば髙橋(藍)、大塚(達宣)、高梨(健太)、小川(智大)など、そういった若い選手を使う機会が少しでもできて、そういった選手に実戦を積ませられればさらに日本の戦力は厚くなる」と話しました。

その後選手たちが、日本代表のカラーである赤色をベースに、朝日が昇る力強さをイメージした鮮やかな「サンライズレッド」をアクセントに加えた配色の新ユニフォームで登場し、今シーズンの意気込みを語るとともに、龍神NIPPONで自らがアピールしたいプレーをフリップで披露しました。

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◆大塚達宣選手

「選んでいただいたことに感謝し、精一杯全力でプレーする。自分の強みはスパイクなので、自分のいいところで勝負したい。去年は新型コロナウイルスの影響で国際試合がなかったが、今年はオリンピックをはじめ、国際試合がたくさんあるのでそこで自分がどれだけ通用するのか試したい。アウトサイドヒッターとしてスパイクなど、攻撃面が武器だと思うので、自分の良いところをこのチームの勝利につなげられるようにしたい。日本代表では年齢は関係ないと思うので、今年オリンピックのチャンスがあるということでアグレッシブにどんどん強気にやっていきたい」

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◆髙橋藍選手

「感謝の気持ちを忘れず思い切ったプレーで頑張りたい。自分の持ち味はレセプション、レシーブ力だと思うのでレセプションを前面に出してチームの勝利に貢献したい。最初の頃は緊張感もあって遠慮してしまう部分もあったが、今は、去年1年間コミュニケーションを取れたことによって自分らしいプレーが出せている。(日本代表のユニフォームを身に着けると)日本代表として日本を背負って戦っていくんだという責任と自覚が生まれる。一つ一つのプレーに緊張感を持ちながら頑張っていきたい」

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◆福山汰一選手

「オリンピックイヤーに初めて日本代表に選出していただきありがたく思う。日々の練習をとにかく自分のものにできるよう、頑張っている。今シーズン徹底して1年間やってきたブロックを日本代表でもしっかり発揮しチームに貢献したいと思い、『データを基にした粘りのあるブロック』とした。初選出を知らされた時は、驚くとか嬉しいとかいうよりも今シーズン貫いてきたブロックを評価してもらえたと思い、今シーズン、1年間やってきて良かった、と思った。相手は日本ではないくらい早いバレーを展開すると思うが、自分の持ち味である寄りの速さと、しっかりと形を作った上で、相手セッターとの駆け引きをしっかり判断を行っていきながら戦いたい。これからもチーム内外で厳しい戦いが始まっていく。しっかり自分の持ち味を活かしてプレーしていきたい」

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◆小川智大選手

「初めての選出で、とても嬉しく思う。今まで練習してきた、自分が一生懸命やってきたものを信じて、これから世界と戦っていきたい。(選出されたときは)素直に嬉しいという気持ちと、やっと世界の選手たちと戦える、というわくわく感があった。(Vリーグで)色々試行錯誤してやってきた部分が結果として出たので、自信になった。(ポジション争いについて)自分の強みであるサーブレシーブと、守備を統一する声掛けでチームに貢献したい」

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龍神NIPPONは引き続き4月29日(木・祝)まで国内合宿を行い、5月1日(土)、2日(日)に有明アリーナ(東京都江東区)で行われる「バレーボール日本代表国際親善試合~東京チャレンジ2021~」で中国と対戦します。
大会は残念ながら無観客となりますが、テレビ放送がございますので是非テレビの前から龍神NIPPONにご声援をお送りください。