日本代表

バレーボール男子日本代表チーム・龍神NIPPON 中垣内祐一監督 退任のお知らせ

公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)はこの度、2017年4月1日からバレーボール男子日本代表チーム・龍神NIPPONの指揮を執ってまいりました中垣内祐一監督が、任期満了にともない9月末をもちまして退任しますことをお知らせいたします。

なお、後任につきましては決まり次第お知らせいたします。

◆中垣内祐一監督 コメント

「第21回アジア男子選手権大会」の終了とともに男子日本代表監督の任期を満了し、同職を退任することとなりました。

この間、我々男子日本代表チームに熱い叱咤激励を賜りましたファンの皆様、強化に携わってくださった関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

5年間の在任期間は、悩み、苦しみ、葛藤と戦う日々でしたが、選手たちの成長を特等席で見守れる幸せな時間でもありました。

「日本男子バレーを復活させたい」という関係者の強い思いも、現場にひしひしと伝わってきました。選手の所属先、大学とも日本代表チームでの強化を全面的に信頼し、時には身勝手とも映りかねない我々の要望に快く対応くださったおかげで、東京2020オリンピックに向けた強化に邁進できました。東京2020オリンピックの7位という成績は、日本男子バレー界全体で勝ち取った結果であり、才能あふれる選手と共に明るい未来が続く可能性を、私は確信しています。

5年間で日本代表に選出した50人強の選手たち、体制発足からプロフェッショナルに徹し、最後まで一人も欠けることなくチームを支えてくれたスタッフたち、各種試合や合宿を準備してくださった関係者の方々、全ての皆様に感謝する次第です。また、2018年の世界選手権で惨敗し、監督解任騒動に及んだ折にも、辛抱強く私を信じ続けてくださった皆様に、とりわけ御礼申し上げます。ありがとうございました。

おかげさまで日本男子バレーは復活の一歩を踏み出すことができました。今後もその歩みが二歩、三歩とさらに高みに届くことを祈ってやみません。

◆嶋岡健治会長 コメント

中垣内祐一監督による新体制発足時の男子日本代表チームは、2012年ロンドンオリンピックと2016年リオデジャネイロオリンピックの出場を逃したうえに、FIVB世界ランキングは14位と、世界と互角に戦うという意味においては、厳しいところからのスタートでした。

中垣内監督は、チーム初年度よりフランスやポーランドのナショナルチームで指導経験のあるブラン・フィリップコーチを招聘し、今の男子日本代表チームの礎となるシステムをともに築き上げました。また、精力的に強豪国の戦術分析を行うことで、世界における男子日本代表チームの立ち位置や、強豪国との力の差が可視化されましたし、若い有望選手を積極的に招集し、国際大会の舞台を経験させたことは、チーム内の競争力を高めることに繋がったと感じています。

最後の2年間は、新型コロナウイルス感染拡大により、東京2020オリンピックの1年延期、国際大会の中止、感染症対策のために制約が多い中での強化合宿など、多くの困難がありましたが、チームを一つにまとめ上げ、東京2020オリンピックでは決勝トーナメント進出という目標も達成してくれました。

「日本代表監督としてはここを一区切りとし、新たなステップを考えたい」という中垣内監督の意向を受け、最大限尊重することといたしました。男子日本代表チームが世界と伍して戦えるチームになったこと、若い有望選手を育て、3年後に迫ったパリオリンピックに向けて期待できる男子日本代表チームを作ってくれたことを高く評価しております。

中垣内監督のこれまでの貢献に敬意を表し、感謝申し上げます。