春高バレー 男子・日本航空が初優勝、女子・就実が連覇
「ジャパネット杯 春の高校バレー 第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会」は1月9日(日)、東京体育館(東京都渋谷区)特設コート(センターコート)で男女決勝が行われました。男子は日本航空(山梨)が山梨県勢として初優勝、女子は就実(岡山)が2年連続4度目の優勝を飾りました。
男子決勝は、今年度インターハイ王者で夏と冬の2冠がかかる鎮西(熊本)と、ノーシードで1回戦から勝ち上がった日本航空が対戦しました。
2年生エースの舛本颯真選手やインターハイでリベロ賞を獲得した髙木大我選手(3年)のレシーブを中心としたバレーで第1、2セットをものにし、優勝に王手をかけた鎮西でしたが、第3セットから日本航空の逆襲が始まりました。終盤、追い込まれてもクイック攻撃を果敢に使う攻撃的なセットを魅せる、セッターの樋口響選手(3年)に、ミドルブロッカーの利川慈苑選手(3年)と渡邉健選手(2年)が応えセットを取り返すと、その勢いのまま第4セットも奪いました。最終セットも先に走ったのは日本航空、キャプテンの前嶋悠仁選手(3年)と小林柊司選手(3年)が最後まで気迫のプレーでチームを鼓舞し続け、2セットビハインドの逆境から逆転勝利を収めた日本航空が初優勝に輝きました。
校内で新型コロナウイルスのクラスターが発生したため、昨夏のインターハイ予選への出場を辞退していた日本航空。前嶋選手は「夏に向けて準備をしていた。(インターハイ出場が叶わない分)春高でやってやると思っていた」と、今大会へ並々ならぬ覚悟で挑んだことを明かしました。また、選手、監督として春高バレー優勝を成し遂げた月岡裕二監督は、2セットビハインドからの大逆転について、「第3セットの前、これだけの素晴らしい舞台、自分たちに与えられた時間なのだから、もう1セットと言わず、もう3セットやろう、と声をかけ選手を送り出した。あとは(選手)本人たちが開き直ってやってくれた」と選手を称えました。
女子決勝は、22大会ぶりの優勝を目指す古川学園(宮城)と連覇のかかる就実による1戦。第1セットは就実、第2セットは古川学園と、ともにセットを奪い合い迎えた第3セット。就実が序盤から頭一つ抜け出すと、キャプテンの深澤めぐみ選手(3年)、深澤つぐみ選手(3年)、曽我紀美選手(3年)らアウトサイドスパイカー陣が奮闘し、さらに古川学園を突き放します。古川学園も絶対的エースのタピア アロンドラ選手(2年)や鈴木玲香選手(3年)らのスパイクで反撃を図るも、25-18で就実が取って連覇に王手をかけました。勝負の第4セットは、スタートからエース同士の打ち合いで始まると、序盤から流れを掴んだのは就実。その流れを最後まで明け渡すことなく、全員バレーで就実が連覇を成し遂げました。
2年連続で決勝のコートに立ち、連覇に貢献した双子の深澤姉妹のつぐみ選手が「(西畑監督は)日本で一番選手に尽くしてくれる監督。怒られるなど、しんどいこともあったが、それ以上に感謝の気持ちが大きい」と話せば、西畑監督も「3年生がメダルをかけて、笑顔で終わることができよかった。(深澤めぐみ、つぐみ、曽我選手の)3人がずっとチームを引っ張ってくれていた」と互いに感謝と労いの言葉をかけ合いました。
今年度も新型コロナウイルス感染防止策として、昨年度に続き無観客での開催をはじめ、厳しい感染症対策を主催者としてお願いしてまいりました。ご理解をたまわり、ご協力いただきましたチームや関係者の皆様に深く感謝いたします。
■1月9日(日)決勝試合結果
男子
日本航空(山梨)3-2 鎮西(熊本) (20-25、23-25、25-23、25-19、15-11)
女子
就実(岡山)3-1 古川学園(宮城) (25-18、27-29、25-18、25-20)
■男女個人賞
個人賞一覧(PDF)
写真提供:大阪フォトサービス
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