2023男子バレーボール国際親善試合 日本対中国(富山大会)

RESULTS

試合結果

日本の試合結果

5月19日 日本×中国
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本 5 25 25 25 25 15
中国 0 19 20 17 17 4
チーム 日本 中国
セットカウント 5 0
第1セット 25 19
第2セット 25 20
第3セット 25 17
第4セット 25 17
第5セット 15 4

【第1セットのスタメン】

【戦評】
【第1セット】
2年ぶりに行われた中国との親善試合。第1セットは中国のサーブからスタートした。序盤はサイドアウトの応酬に。スタメンで初出場の甲斐優斗選手のストレートへのスパイクや小野寺太志選手のクイック、西田有志選手の力強いスパイクが決まるものの16-15と中盤まで点差が広がらない展開に。甲斐選手ブロックとクロスへのスパイクで日本が流れを掴み、18-16となったところで中国がたまらずタイムアウト。しかし、その後も西田選手や甲斐選手のサービスエース、途中出場の宮浦健人選手の鋭いインナースパイクが決まり、最後は中国のサーブがアウトになり、25-19で日本が第1セットを先取した。

【第2セット】
続く第2セット、日本は立ち上がりから中国のレフトからの攻撃に翻弄され、4-7と先行される展開に。山内晶大選手のサービスエースで同点に追いつくと、勢いそのまま甲斐選手がスパイクや西田選手のサーブで15-12と逆転に成功。しかし、中国もクイックや日本のブロックを吹き飛ばすスパイクで4連続ポイントを奪い、15-16と流れを引き戻しにかかる。それでも日本は山内選手のサーブで崩して相手のミスを誘うなど、6連続ポイントを奪うことに成功し、22-17と畳みかると、25-20として2セット目を連取した。

【第3セット】
第3セットは山内選手のクイックやサービスエースで幸先のいいスタートをきった日本。しかし、中国も高さを活かしたクイックやブロックで食らいついていき、中盤は9-9と同点に。ここで山内選手のブロックや関田誠大選手のツーアタックで日本がリズムを掴み18-14とリードを広げる。さらに宮浦選手や深津旭弘選手が交代で入ると、日本はさらに勢いを加速させて4連続ポイントを獲得。最後は宮浦選手の強烈なスパイクで第3セットを25-17で日本が制した。

【第4セット】
メンバーを大きく変えて挑んだ第4セット。立ち上がり、中国に連続失点を喫し0-4と大きく点差を広げられるも、宮浦選手の強烈なスパイクや、小川智大選手の巧みなトス、髙橋健太郎選手のブロックで徐々に点差を縮める。村山豪選手のクイックで9-9の同点に追いつくと、たまらず中国はタイムアウトで流れを切る。しかし、日本は流れを離さず、富田将馬選手のフェイントや宮浦選手のラインギリギリのサーブでリードを広げる。17-13の場面で日本は初選出の西山大翔選手を投入し、中国を突き放しにかかる。勢いそのまま、最後は西山選手が相手のリベロを吹き飛ばす強烈なサーブを決め、25-17で日本が第4セットも獲得する。

【第5セット】
最終第5セットは深津選手の2連続サービスエースから始まる。その後も村山選手のブロックや小川選手のナイスレシーブ、富田選手と宮浦選手のスパイクなどが次々と決まる。勢いに乗った日本は10-3と大幅にリードを得る。最後は大塚達宣選手のサーブから、髙橋選手のブロックで15-4。2023年度の初陣は5-0で日本が快勝した。

【コメント】
フィリップ・ブラン監督
「まずは試合をやれたことが良かった。練習を重ねるのはいいことだが、練習の結果をみるのは試合の中でのパフォーマンス。5-0で勝ったがまだまだ細かいところで修正する必要がある。今後より強いチームになるためにはその部分を突き詰める必要がある。選手たちの精神状態は良かった。コートに立った時に全員が自分たちの持ち味を発揮しようという意気込みがあった。甲斐選手はサイズとして非常にいいものを持っている。今日本のチームに必要なタレントである。Aチームで練習を始めてから、成長のペースがとても早い。今後Aチームと帯同して試合を観て、プレイして学ぶべきか、Bチームでより長いプレイ時間を確保した方が彼のためになるのかはこれから考えたい」
西田有志選手
「今のチームのレベルを確認するためにも、全員がいい練習ができたといえるようなパフォーマンスを明日も出していきたい。サーブの練習を多くしてきていない中で、サーブでいい展開を作れたというのはプラスだと考えている。宮浦選手は海外でレベルを上げてきており、西山選手も出場機会が少ない中で自分の仕事をして結果につながっている。オポジットでのポジション争いも楽しく、自分も強くなっていると感じているので、相乗効果が出ていると思う。コロナでなかなか声を出しにくい環境が続いた中で、久々に皆さんの歓声を聞けて嬉しかったですし、富山まで足を運んで観に来てくれた方に感謝しています。皆さんがバレーボールを観て楽しいと思ってもらえるように、全員で一つとなって世界と戦っていきたい」
甲斐優斗選手
「まずは勝ちきれたことが良かった。自分のやるべきことをやろうと決めていたので、今日はレセプションもサーブも良かった。1セット目から出場すると思っていなかったので最初は緊張したが、監督からは楽しんでやれと言われていたので気持ちよくプレイできた。スパイクが決まる本数も多く、今後の課題はシャットされる本数が多いことなので、明日は減らしていきたい」

5月20日 日本×中国
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本 3 25 23 25 25  
中国 1 21 25 23 15  
チーム 日本 中国
セットカウント 3 1
第1セット 25 21
第2セット 23 25
第3セット 25 23
第4セット 25 15
第5セット    

【第1セットのスタメン】

【戦評】
【第1セット】
昨日のいい流れを継続したい日本、まずは中国のミスで先制点を得る。続いて西田有志選手のブロックで連続ポイントを取るなど幸先のいいスタートをきる。西田選手のサーブで4-1と点差を広げていくが、対する中国も2番江川選手を中心に攻撃のリズムを作っている。中国が序盤で7-8とリードするなど、昨日の試合から改善されているのが伺える。10点以降は互いに譲らないサイドアウトの取り合いが続き、一進一退の攻防に。今日の中国はサーブレシーブが安定し、クイック攻撃を中心にトスを分散してくる。しかし、日本はチームプレーでポイントを重ね20-17。さらに小野寺太志選手のブロックポイントで21-17と引き離す。中国の強いサーブに苦しめられる場面もあったが、最後はハイセットから西田選手のスパイクで25点目を取り、第1セット先取する。

【第2セット】
昨日と比べサーブレシーブが安定している中国はサイドアウトを確実に取ってくる。西田選手がサーブポイントやブレイクチャンスを確実に奪い11-9とリードしたところで、中国がタイムアウトを要求。タイムアウト後、中国がサーブでブレイクポイント取り、12-14とリードを奪う。その後はラリーが続く場面で高梨健太選手、髙橋健太郎選手の連続ブロックで反撃し17-18の1ポイント差まで詰め寄る。しかし、またも2番江選手のサーブでレシーブが乱れ、中国がブロックポイント。日本も西山大翔選手のサーブでブレイクポイントを取り返し22-23とあと一歩まで追い込むが、23-25で中国がセットを取り返す。

【第3セット】
心機一転、スタートを大事にしたい日本。ブレイクチャンスの場面で中国のブロックにかかってしまい流れを引き寄せることできない。しかし、中国のミスをきっかけに、高梨選手のサーブで連続ブレイクに成功し、一気に流れを引き寄せる。その後も日本の勢いは続き17-10と点差を広げていく。途中出場のセッター深津旭弘選手のトスワークも冴え、21-13。同じく途中出場の西山選手のスパイクで23-16とリードを広げる。しかし、中国も強いサーブで攻め込み、3連続ポイントの粘りをみせる。その後も反撃の勢いが止まらない中国に24-23と一点差まで詰め寄られるが、最後は小野寺選手のスパイクでセットポイントを取り、25-23で逃げ切った。

【第4セット】
メンバーを大きく入れ替えて臨んだ第4セット。交代した選手のパフォーマンスも非常によく、序盤からリードを保つ。途中、中国の攻撃に対して日本のブロックが割れてしまう場面もあったが、中国のサーブミスが目立ち、日本は山内晶大選手のブロック、髙橋選手のサーブで11-16と大きく引き離したところで、中国がタイムアウトを取る。その後も日本のトータルディフェンスが機能し、ブレイクポイントで20点に乗せ、安定した試合展開を作る。最後は若手成長株の西山選手のサーブがノータッチエースとなり25-15で終了。セットカウント3-1で勝利し、ネーションズリーグ開幕に向けていい結果となった。

【コメント】
フィリップ・ブラン監督
「今日は中国チームが昨日に比べて強い気持ちと姿勢で挑んできたので、昨日とは大きく違った試合となった。全てのプレイが完璧とは言えないが、コートに立った時に全ての選手が自分にできる最大限のプレイをしようとしたことが評価できる。昨日長い時間プレイした選手は同じようなクオリティのプレイをするのには難しさがあったと思うが、今日の試合で難しい局面に陥った時にそれぞれが解決策を見出していた」
宮浦健人選手
「今日の試合は出場機会が1セット目だけだったが、ベンチで見ていて若い選手やベテラン選手もみんないいパフォーマンスができていた。その中でも課題があるので自分個人、チーム含めてブロックフォローなど改善していければと思っている。ポーランドではなかなかスタートから出る機会が多くなかったが、自分の武器としてサーブを磨いていた。サーブの強さに加えて精度が高まったと感じている。また、スパイクやブロックなど全体的に高さがついてくるようになり、世界に対しても渡り合えるようになったと思う」
小川智大選手
「今日は久しぶりにスタートからの出場でこういう機会をもらえてよかった。個人的なパフォーマンスはすごくよかったわけでも、悪かったわけでもないが、少ないチャンスの中でいいパフォーマンスを発揮する必要があると感じた。いいプレイは自信につなげて、悪かったところは課題として持って、ネーションズリーグまでに自分の殻を破って成長していきたい。イージーボールをもっと上げられればチームの雰囲気もよくなるので改善していきたい。チームとしてはパリオリンピック出場権獲得が目標だが、個人としては自分がスタートで出る気持ちを持って練習に取り組んでいきたい」