2022男子世界選手権

RESULTS

試合結果

最終順位

  1. イタリア
  2. ポーランド
  3. ブラジル
  4. スロベニア
  5. フランス
  6. アメリカ
  7. ウクライナ
  8. アルゼンチン
  9. セルビア
  10. オランダ
  11. トルコ
  12. 日本
  1. イラン
  2. キューバ
  3. ドイツ
  4. チュニジア
  5. カナダ
  6. メキシコ
  7. エジプト
  8. ブルガリア
  9. カタール
  10. プエルトリコ
  11. カメルーン
  12. 中国

日本の試合結果

9月5日 日本×フランス 決勝トーナメント Round of 16
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本 2 17 25 24 25 16
フランス 3 25 21 26 22 18

【第1セットのスタメン】

【戦評】

【第1セット】

髙橋藍選手のサーブでスタート。フランスは序盤からミドルを積極的に使ってくる展開に。日本はエアルバン・ヌガペト選手にサーブを集め、攻撃のリズムを崩す狙いでゲームを進めていく。攻めのサーブでブレイクチャンスが欲しいところではあるが、シーソーゲームで試合は流れていく。自分たちのミスから連続失点が続いてしまい、4-7と3ポイントリードされるが、本日好調の髙橋選手のサーブ時にブレイクポイントを重ね、7-8と一点差まで追い上げる。しかしフランスは安定したサイドアウトとヌガペト選手のサーブポイントなどで再び4点差とし、8-12のところで日本が1回目のタイムアウト。タイムアウト明けも、日本は被ブロックとスパイクミスで10-15と引き離されてしまう。さらにフランスはサーブで攻めることを緩めずにブレイクを取り、12-18と点差が大きくなった時点で日本が2回目のタイムアウトを取る。これ以上離されると苦しくなる日本は、髙橋選手のサービスエースなどで追い上げを見せるが、サーブとブロックを効果的に使うフランスの勢いは止まらず、17-25で第1セットを落としてしまう。

【第2セット】

スタートを大事にしたい日本は、西田有志選手のスパイクポイント、ブロックポイントで2-0とする。さらには山内晶大選手のクイックでブレイクを取り、4-1と3点のリード。第1セットとは違いサーブレシーブが安定してきたため、サイドアウトが確実に取れていく。またディフェンスも機能し、ブレイクポイントも入り7-3と4点差になった時点でフランスが1回目のタイムアウト。セッターの関田誠大選手は調子が上がってきた西田選手にボールを集め、10-6とリードを保つが、コンビネーションミスが出てしまい10-8と追い上げられる。互いのミスで点が動くが、フランスのスパイクミスで15-12になった後、リベロの山本智大選手のスーパーディグで16-12、フランスのスパイクミスで17-12となり、 フランスが2回目のタイムアウト。その後、フランスも追い上げを見せるが日本はリードを守り切り、最後は髙橋選手のパイプ攻撃で25-20で第2セットを取り、セットカウントを1-1とする。日本はサーブレシーブの修正と、被ブロックを減少させたことでこの結果に繋げた。

【第3セット】

スタート早々、山内選手がヌガペト選手をブロックし、幸先の良いスタートを切る。フランスはサーブで日本を揺さぶり、連続ブロックポイントで4-8とリードしたところで日本が1回目のタイムアウト。タイムアウト明けに西田選手がサービスエースを取り、5-8と反撃のムードを作るが、フランスもすぐにブレイクポイントを取り返す。髙橋選手のブロック、フランスのスパイクミスで2点差まで詰め寄り、10-12でフランスが1回目のタイムアウト。タイムアウト後、日本がリズムを掴み16-16の同点に追いつくが、フランスのサービスエースで17-19、石川選手がサービスエースで取り返し19-19と攻防を繰り返す。フランスリードで試合が進んでいくが、23-24の場面で石川選手がブロックポイントを決め24-24と追いつくが、最後は自分たちのスパイクミスで 24-26でフランスにセットを取られてしまった。セット序盤の被ブロックと、相手のサービスエースが響いた結果となった。

【第4セット】

後がなくなった日本チームは、関田選手・石川選手のサービスエースで4-2と先行する展開に。西田選手もサービスエースを取り7-4とリードを広げるが、その後にミスが続いてしまい10-11と逆転されたところで日本は1回目のタイムアウト。タイム後は、互いにミスが出る展開で14-14まで試合が流れる。その後、日本は集中力を取り戻し、ブレイクポイントと相手ミスにも助けられ、19-14と大きくリードした時点でフランスが2回目のタイムアウト。タイムアウト明けも日本の勢いは止まらず、山内選手ブロックなどで24-18。しかしセットポイント後、サーブミス、スパイクミス、相手サービスエースと3失点し、24-21で日本のタイムアウト。その後も日本は失点をして、連続4失点で追い上げられるが、最後はフランスのサーブミスで25-22とし、ファイナルセットへ持ち込む。

【第5セット】

髙橋選手の3連続ポイントで好調なスタートを切る日本。その後も西田選手のブレイクポイントで 4-1とリードを広げ、フランスがタイムアウト。サーブで攻める姿勢が良い展開を作ったが、フランスも追い上げ、5-5と同点に追いつかれる。7-8のチェンジコート後、西田選手のスパイクで9-9となり、一進一退の攻防になる。フランスの2点リードで試合が進んでいく中、西田選手のブレイクポイントで13-13の同点に。そして15-14とマッチポイントを先に取ったのは日本だったが、フランスの粘りで逆にマッチポイントを奪われ、最後はフランスのスパイクポイントで16-18となり、悔しい敗戦となった。

【コメント】

フィリップ・ブラン監督

タイブレイクで負けてしまったが、悲しい気持ちと、同時にここまで戦えた、という不思議な気持ちがある。ただ負けてしまったので、準決勝に進めないことが残念。こういった試合内容になるということは事前にわかっていた。高いレベルでの試合、クオリティが求められる試合になるということを選手に言っていたし、それを実行してくれた選手、スタッフに感謝している。他の準々決勝の中でも一番いいレベルの試合ができていたと思う。
(世界選手権を振り返って)第1次ラウンドは石川祐希選手のコンディションが完璧に上がってきていない中で挑んだ。(チームは)準決勝でも戦えたと思うが、やはり準々決勝敗退という結果は残念。
ただ、FIVB世界ランキングのポイントを見ると、この試合に2-3で負けたこと、また他の試合の結果によってもそうだが、これまでよりも順位が上がっているのでそれはよかった。
将来に向けてポジティブ(な内容)。いい練習の積み重ねがあるからこそ(今日のような)試合ができているし、トップチームとも互角に戦えるということが示せた。いい練習方法、正しい取り組み方をしていると信じている。パリに向けても引き続き同じようにいい準備をしていきたい。

キャプテン・石川祐希選手

2-3のデュースで負けてしまって非常に悔しい。自分たちが目標としていたベスト8進出を逃してしまった。いい内容の試合ではあったが負けてしまったことには変わりないので、悔しい気持ちしかない。
(世界選手権を終えて)目標が達成できなかったので悔しい思いと、フランス相手にこれだけいい試合ができたという自信になった部分、それでもまだ勝ちきれないという弱さ、それらが経験できたので、また強くなれる要素が見つかった大会だった。この先もっと強くなって、次は(フランスのような)トップのチームに勝つ姿を見せたい。
(今シーズンは)ネーションズリーグに世界選手権と、本当にいい経験ができた。結果として、ネーションズリーグでは目標を達成でき、世界選手権はベスト16で終わってしまったが、これらは自分だけではなくチーム全員が頑張って得た結果。今までにない経験もできたシーズンだったので、非常にプラスな経験を積むことができた。次はまた来年集まることになると思うが、そこで勝つ姿を見せられるチームにこれからなっていくと思うし、強くなっていくので、引き続き注目してほしい。とにかく、もっともっと強くなります。

西田有志選手

(これまで)ネーションズリーグで(石川)祐希さんが出場しなかったりと色々あった中でも、今回が初めてと言ってもおかしくないくらい、いいパフォーマンス、いいコンディションで臨めた試合だったが、勝った、という気持ちが少し出てしまったことが負けにつながったかもしれない。
世界選手権ベスト8を目指してきて、今回ベスト16で終わってしまったが、この試合ができたことを自信にしたいし、チームとしても自信になったと思う。ポジティブに捉えるしかないので、代表期間が終わっても各自のチームでより自分たちのレベルを上げられるように頑張りたい。
(今日の試合が)現状のレベルなので、もっともっといけると信じている。今日のような試合を当たり前のようにできるチームであることが一番。自分もそうだが、一人ひとりのレベルを上げられるように全員で取り組みたい。コミュニケーションなど様々な面でもっと”濃く”なっていければさらにうまく回ると思う。

8月30日 日本×キューバ 第1次ラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
2勝1敗
3 25 21 25 25
キューバ
1勝2敗
1 18 25 15 19

【第1セットのスタメン】

【戦評】

【第1セット】

決勝トーナメント Round of 16進出へ負けられない1戦。日本はスターティングメンバーに石川祐希選手を入れてスタートした。その石川選手のスパイクが最初の得点となり試合が始まった。髙橋藍選手のパイプ攻撃で2-2。キューバの高いブロックに対し、セッター・関田誠大選手がトスを散らし、マークされにくいトスワークを意識していることが序盤から伺えた。キューバのSimon Aties Robertlandy選手(13番)のスパイクミスで3-2とすると、ブロックポイントや山内晶大選手のサービスエースで6-3とリードを広げた。その後も関田選手が効果的に山内選手のクイックを使うなど、10-7とリードを保った。安定したサイドアウトとラリーで確実にブレイクポイントを重ね、12-7になったときにキューバが1回目のタイムアウトを取った。タイムアウト後も日本がブレイクポイントを取り、14-7でセットを折り返した。互いのサーブミスなどで点数が動いた中、難しいハイボールを西田有志選手が巧く押し込み17-11とすると、キューバのコンビネーションミスや石川選手のブロックポイントで20-11となり、キューバが2回目のタイムアウトを取った。終盤、キューバも強いサーブで日本のサーブレシーブを崩し、ブロックポイントやサービスエースで20-14と反撃してきたが、日本はサイドアウトで確実に得点し24-17とセットポイントを握った。最後はキューバのサーブミスにより、25-18で第1セットを先取した。

【第2セット】

第1セットの勢いを継続したい日本。立ち上がりは両チーム譲らずシーソーゲームの展開になった。石川選手のダイレクトスパイクで10-8、西田選手のブロックポイントで11-8とリードを奪うと、その後はサイドドアウトの取り合いが続き18-17まで拮抗したが、キューバにブレイクを許し18-19と逆転された。すぐに髙橋選手がサイドアウトを取り19-19とするが、キューバも粘りを見せ簡単には逆転できない。さらにキューバにサービスエースで20-22と2点差をつけられたところで、日本は1回目のタイムアウトを要求。流れを変えるためにメンバーチェンジを仕掛けるも、最後は再びサービスエースを決められ、21-25で第2セットを落とした。

【第3セット】

立ち上がり、キューバの緩急をつけたサーブにサーブレシーブを崩され、1-3と先行されたが、西田選手の嫌な流れを断ち切るかのような強烈なスパイクが決まると、小野寺太志選手の連続ブロックポイントなどで8-5と日本がリードに成功した。西田選手のスパイク、石川選手のサービスエースで13-9とリードを広げるが、キューバもSimon Aties Robertlandy選手(13番)のブロックで13-11応戦。しかし日本のサーブレシーブに安定感が戻ると、サイドアウトを確実に取り、リードを守って優位に試合を運んだ。キューバのスパイクミスや髙橋選手のサービスエースで19-13と引き離すと、キューバが2回目のタイムアウトを要求。タイムアウト明け直後、この試合ブロックだけで6得点を挙げた小野寺選手が、相手ミドルブロッカーをコミットブロックでシャットアウト。ベンチとの連携も冴えた。日本は終始安定した試合運びで第3セットを25-15で取り、勝利まであと1セットとした。

【第4セット】

序盤はキューバ先行で試合が進んだ。2-6と4点差になった時点で、日本は1回目のタイムアウトを要求。その後、西田選手のサーブ、スパイクで5-7の2点差まで詰め寄ったものの、サイドアウトの取り合いとなり、9-11、10-12と追い上げられぬままセット後半へ。ここで日本は石川選手に変わり、大塚達宣選手を投入。その大塚選手が最初のプレーとなったサーブで期待に応える。キューバのサーブレシーブを崩しブレイクポイントを奪い1点差に詰め寄ると、キューバのスパイクミスで13-13と同点に並んだ。その後は日本のペースで試合が進み、19-16でキューバが2回目のタイムアウトを取った。スパイクミスやサーブレシーブが乱れるキューバに対して日本は着実に得点を重ねて23-17とリードを広げると、大塚選手が強烈なパイプ攻撃を決めて24-18とマッチポイント。そのまま25-19で第4セットを取り、対キューバ戦としては1995年以来の勝利を挙げた。序盤はリードを許す展開となったが、最後は選手とスタッフの総合力で決勝トーナメント進出を決めた。

【コメント】

キャプテン・石川祐希選手

決勝トーナメントに進出できたことに関しては安心している。
(チームとして好調だった)ブロックに関しては今日、昨日のデータ通りに遂行できたことと、サーブに関してはターゲットを狙って打てていたことが効いたかと思う。個人的にはサーブは全然だめだったので、この(次戦までの)期間で修正したい。
キューバ戦からスターティングメンバーで出るという準備をしてきたので、それを実現できたということはコンディションをうまく調整できていた、と感じる。最後まで集中力を持たせることができなかったので、そこは今後の課題として、残り(の期間)コンディションを整えていきたい。
僕たちの目標はベスト8に進出することなので、どこが相手であろうとやることはこれまでと変わらずいつも通り。絶対に勝ってベスト8進出を決めたい。

小野寺太志選手

まずは一つの目標をクリアできたことを素直に嬉しく思う。ただ、まだまだ戦いは続くので、目標のベスト8以上を目指していい準備をしたい。
試合が拮抗していた場面でもブロックポイントを出せたということはとても良かったと思うし、この調子を継続して次の試合でもいいプレーが発揮できるよう頑張りたい。
ネーションズリーグではミドルブロッカーの存在感があったからこそあのような(いい)順位になり、僕たちミドルブロッカーは自信を持ってプレーしていた。この世界選手権で勝つためにも、自分たちミドルブロッカー(の活躍)が一つ大きな鍵になると思っているので、その思いをしっかりとプレーで発揮できたことは良かったと思う。
次は決勝トーナメントになる。負けたら終わりの一発勝負なので、しっかりといい準備をして一つひとつ勝っていきたい。

西田有志選手

ネーションズリーグではブラジル、フランスと負けが続いていたので、チームとしては士気が下がっていた部分もあった。今日やっとまた戻った、という感覚があるので、いい結果が出せるのではないかと思っている。
チームとしては勝たないと上(決勝トーナメント)に行けない状況だったので、勝つことだけを目標にしていた。これまでずっと課題であったサーブとブロックからのディフェンスの連携がうまく取れて、ブロックポイントやタッチにも繋がったことが今日の勝因だと思う。
どのチームと当たるかはわからないが、次戦に対して自分たちも標準を合わせて、いい準備ができると思う。これからの決勝トーナメントは負けたら終わり。一点がさらに重くなると思うので、しっかりとチーム全体で取り切れるようにしていきたい。

8月28日 日本×ブラジル 第1次ラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1勝1敗
0 21 18 16
ブラジル
2勝
3 25 25 25

【第1セットのスタメン】

【戦評】

【第1セット】

開始早々、西田有志選手のサービスエースで先制点を取り、幸先のいいスタートとなった。その後もブレイクポイント、サービスエースと続き3-0とした。さらにブレイクポイントのチャンスがあったが、ブラジルに切り返され5-3とされると、イオアンディ・レアル選手(9番)に連続サーブポイントを許して5-5と追いつかれた。髙橋藍選手のスパイクでサイドアウトを取り6-5としたところからは、互いに譲らずにサイドアウトを取り合い、9-8となった。西田選手のサーブ、小野寺太志選手のブロックで11-9とリードすると、苦しい場面で大塚達宣選手がハイボールを巧く決めた。さらに関田誠大選手の効果的なサーブからブロックポイントを奪い15-12、ブラジルが1回目のタイムアウトを取った。タイムアウト明けも関田選手のサーブが続き、ブラジルのフラビオ・グアルベルト選手(23番)のスパイクがアウトになり16-12と引き離したが、ルーカス・サートカンプ選手(16番)のブロックポイントなどで17-16まで追い上げられた。ブラジルの強力なサーブに日本のサーブレシーブが徐々に崩れ始め、18-18のタイになったところで、日本が1回目タイムアウト。その後、18-19と逆転をされたところで大塚選手に代わり石川祐希選手を投入した。交代直後に石川選手がスパイクを決め19-19の同点としたが、依然としてブラジルのサーブに攻められ、サイドアウトを取ることに苦戦した日本は20-23の場面で2回目のタイムアウトを要求。しかし流れを変えるまでには至らず、20-25で第1セットを落とした。

【第2セット】

第1セット中盤から勢いに乗ってきたブラジルに、セット開始からブレイクポイントを許したが、小野寺選手のブロックで何とか流れを切った。西田選手のバックスパイクをブラジルがトータルディフェンスで対応するため、なかなか得点を奪えない。再びブラジルにブレイクポイントを許し2-5となった場面で、日本は1回目のタイムアウトを取った。その後も安定したプレーのブラジルに得点を重ねられ6-10、8-14とブラジルにリードを広げられる。日本はサーブレシーブが乱れリズムが作れない中、流れを変える為に大宅真樹選手、宮浦健人選手を2枚替えで投入した。大宅選手が度重なる失点の危機を好レシーブで救うなど、嫌な流れを途中出場の2選手が変え、13-16と点差が縮まったところでブラジルが1回目のタイムアウトを取った。その勢いのまま盛り返したい日本だったが、終盤になってもブラジルのサーブが走り、フラビオ・グアルベルト選手(23番)のブロックポイント、ダルラン・ソウザ選手(28番)のサービスエースで15-21と再び点差を離された。このセット、日本は終始ブラジルのサーブに押され、自分たちのリズムが作れないまま18-25で落とした。

【第3セット】

後がなくなった日本は、立ち上がりに西田選手のスパイクでブレイクポイントを取り反撃に出た。西田選手のサービスエースで3-1、その後もブレイクに成功して4-1。さらに小野寺選手のクイックで5-2と先行するが、直ぐにブラジルもイオアンディ・レアル選手(9番)のブロックポイントなどで反撃し5-5と追い付かれた。自分たちのスパイクミスで5-6と逆転され、日本は1回目のタイムアウトを要求。日本の勝ちパターンを取り戻すため、ラリーに持ち込みブレイクのチャンスを伺うが、点数を詰めることができない。日本とは対照的にブラジルは強いサーブが継続して入り、イオアンディ・レアル選手(9番)のブロック、リカルド・ソウザ選手(18番)のスパイクで得点を重ねて9-14と引き離された。その後もブラジルの勢いは止まらず、11-17で日本は2回目のタイムアウト。何とか日本のリズムを作りたいところだったが、16-25このセットも取られ、ストレートでの敗戦となった。

【コメント】

キャプテン・石川祐希選手

ブラジルのディフェンスがネーションズリーグの時より精度が高く、自分たちのデータをしっかり研究してこの試合に臨んできたと感じた。1セット目は前半から自分たちがサーブで効果的に攻められていたが、1セット目の後半から相手のブロックとサーブにやられてしまった。2、3セット目も相手のディフェンスから流れを作られるケースが多く、そこで自分たちが耐え切れずにシャットアウトをされたりミスをしてしまったりしたので、2、3セット目は全く流れが作れなかった。
(キューバ戦は)絶対に勝たなければいけない試合。ベストパフォーマンスを出すために今日と明日、しっかりコンディションを作り、何が何でもキューバには勝ちたい。

関田誠大選手

非常に大事な試合だったが、負けてしまって悔しい。(ネーションズリーグでの対戦時と比べて)ブラジルはメンバーが替わり、ディフェンスがとてもよかった。
(キューバ戦は)コンディションを整えて、決勝トーナメントに向けて勝ちに行きたい。

山本智大選手

サーブで攻めてくるブラジルにこちらが受け身になってしまった。(逆に自分たちが)サーブで攻め切ることができず、相手にやりたいことをやらせてしまったことが敗因。
(キューバ戦は)負けられない試合。絶対に勝って決勝トーナメントに進出できるよう、チーム一丸となって頑張りたい。

8月26日 日本×カタール 第1次ラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1勝
3 25 25 25
カタール
1敗
0 20 18 15

【第1セットのスタメン】

【戦評】

ネーションズリーグ(VNL)終了から約1か月後の8月26日、世界選手権が開幕した。本大会を迎えるにあたり、日本はVNLで得た課題の克服はもちろんであるが、さらなるチーム力の向上の為に、各自がプレーの精度向上に努め、8月19、20日にアメリカ、イタリアとのテストマッチを経て本日を迎えた。

【第1セット】

1点目は山内晶大選手のBクイックでサイドアウトを取ると、直後に小野寺太志選手のブロックでブレイクポイントを取り、幸先のいいスタートを切った。その後も持ち前のディフェンスからの展開でブレイクポイントを取り5-2。さらに安定したサーブレシーブからサイドアウトも確実に取って試合を優位に運んだ。ローテーションが1周した時点で10-6。カタールも日本の戦術サーブに苦戦しながらも、サイドアウトを取って10-7と食らい付いてきたが、中盤に差しかかるところで西田有志選手のサーブでサーブレシーブを崩し、ブレイクポイントを挙げて12-7と点差を広げた。カタールが1回目のタイムアウトを取るも、日本が変わらずペースを握り、14-9でセット後半へ。中盤、強いサーブで攻め込むカタールに2点のサービスエースを許したが、なおもリードを保った日本は20-16の場面で髙橋藍選手に替わり石川祐希選手を投入すると、その石川選手の得点で21-17。西田選手のブロックで23-18とすると、カタールが2回目のタイムアウトを取るが、その後も日本が確実にサイドアウトを取り、25-20で第1セットを先取した。

【第2セット】

カタールのミスから3-2、その後はシーソーゲームとなるが、カタールのミスと日本のディフェンスからの攻撃で8-4とリードを奪った。静かな試合展開の中、口火を切ったのが西田選手のサービスエース。さらに自らのスパイクでブレイクポイントを取って13-7とし、カタールが2回目のタイムアウトを取った。第1セット同様、サーブレシーブが安定しサイドアウトを確実に取る日本に対し、カタールも日本のサーブレシーブやディフェンスのリズムを崩そうと様々な仕掛けをしたが、点数差は縮まらないまま20-14で終盤へ。途中、2枚替えで入った大宅真樹選手、宮浦健人選手や、このセットも大塚選手に替わって入った石川祐希選手が安定したプレーを見せ、25-18で第2セットを連取した。

【第3セット】

このセットはカタールの先取点でスタート。ブレイクチャンスの場面もあるが、点数に結びつかず一進一退の攻防が続いた。8-7と日本が1点リードの場面、カタールのタッチネットによるミスで9-7。髙橋選手のフェイクセットから西田選手がスパイクを決めて10-7、さらにカタールのスパイクミスで11-7と徐々に点差を広げた。中盤、カタールに立て続けにサーブミスが出て16-10と大きくリードを広げると、ラリーも確実に得点に繋げ20-13とし、カタールが2回目のタイムアウトを取った。タイムアウト明けも髙橋選手の効果的なサーブで攻め込むと、石川選手のスパイク、西田選手のブロックポイントで22-13。相手のサーブミスで24-15とマッチポイントを握ると、最後は西田選手のサービスエースで25-15。セットカウント3-0のストレートで勝利し、白星スタートを切ることができた。

【コメント】

キャプテン・石川祐希選手

いいスタートで3-0と勝ち切ることができたので、次に繋がる試合になったと思う。(よかった点は)ディフェンスとブロックが思い通りのプレーができた。これを継続して次のブラジル戦も戦っていく必要がある。(反省点は)効果的なサーブが打てている場面もあったが、もっと相手の嫌がるコースに打てるとより試合を優位に進められる。この後のブラジル戦とキューバ戦ではサーブが鍵になるので、サーブの効果率、コース(を改善することを)を徹底したい。
(ブラジル戦に向けて)ブラジルは今日キューバと対戦して3-2。キューバも力のあるチームだったが、ブラジルも少しミスが多くベストな状態ではないと見て思った。ブラジルを倒して2勝する準備を残りの時間で整えたい。

西田有志選手

自分としてはカタールは初めて対戦する相手だったので、どういったチームなのかはデータはしっかりと確認し、それを頭に入れながらディフェンスのシステムを構築できた。今日はまずチームの雰囲気も勢いもすごくよかったと思う。
サーブに関しては「もう少しこうしたらいいのかな」と思うところを最後(のサービスエース)にぶつけられたのだが、それまでにもう少しやれたらよかったと思っている。明後日の試合に向けてしっかり準備したい。
(ブラジル戦に向けて)チームミーティングでも1人ひとりが100パーセントのパフォーマンスを発揮できるように準備しようという話があった。「ブラジルが…」とかではなく、自分たちがしっかりと100パーセントの力を出すための準備をして、アナリストやスタッフの方々も含め全員で1つのチームになることで、ブラジルに勝てると思える場面がだんだん増えてくると思う。そういう場面をプレーの中で感じながら、しっかりと勝ちに行きたい。

髙橋藍選手

とてもいい緊張感でこの試合を迎えることができた。出だしからいいリズムを作ることができたので、3セットとも主導権を握りプレーすることができた。次につながるいい試合になった。少しサーブのミスが目立ったのと、攻撃に繋げなければいけないボールを落としてしまうことが多かった。そこはしっかりと得点に繋げないといけないので、次の試合に向けて改善していきたい。
(ブラジル戦に向けて)今日はかなりいい試合ができたので、自信を持ってブラジル戦に臨みたい。(ブラジル戦では)うまくいかないときもあると思うが、その壁を乗り越えられるようにチーム1人ひとりが支え合っていくことが大事。自分たちのプレーをもう一度見直して、いいリズムで試合ができるようにしたい。