- 16
- アウトサイドヒッター
2022AVCカップ女子
-
- VOLLEYBALL
- BEACH VOLLEYBALL
- YEAR
-
- 2024
- 2023
- 2022
- 2021
- 2020
- 2019
- 2018
- 2017
- 2016
- 2015
- 2014
RESULTS
試合結果
最終順位
- 日本
- 中国
- タイ
- ベトナム
- チャイニーズタイペイ
- フィリピン
- イラン
- オーストラリア
- 韓国
女子日本代表チーム 個人賞受賞者
ベスト ミドルブロッカー賞 |
山中宏予選手 |
---|---|
ベストリベロ賞 | 水杉玲奈選手 |
MVP | 柴田真果選手 |
日本の試合結果
8月29日 日本×中国 ファイナルラウンド 決勝
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
3
25
25
19
25
中国
1
23
21
25
16
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
予選ラウンド、Aグループ1位でファイナルラウンドへ勝ち上がってきた中国。若いチームであり、高さもあるチームだけに、サーブで崩して自分たちのペースで試合を運びたい。前日同様のメンバーでスタートした日本。スタート直後から長いラリーが続くが、粘る日本が相手ミスを誘い2-0とする。そして、ブロックディフェンスから山中宏予選手のクイック攻撃で4-1。西川有喜選手も続き5-3とした日本は、水杉玲奈選手の安定したパスから柴田真果選手が濵松明日香選手の速攻を演出、中川美柚選手はサービスエースを奪い7-4とリードする。しかし、高さのある攻撃とブロックを軸に、中国も反撃をしてくる。1回目のテクニカルタイムアウトは8-6とほぼ互角の戦いである。サーブで崩し、日本のディフェンスから田中瑞稀選手らの攻撃、さらに柴田選手のツーアタックで10-6となった場面で中国が1回目のタイムアウトを要求する。濵松選手も躍動しブロード攻撃を決め、サービスエースも奪い12-7。中国のエースも高さのある素晴らしい攻撃を見せてくる。中国に流れが傾き、12-11と追い上げられる。ここで柴田選手がブロックを決め13-11とし、さらには好レシーブを見せ、中川選手のスパイクへ結びつけ14-11。サービスエースも奪い15-11とする。16-11で2回目のテクニカルタイムアウトとなり、会場のボルテージも一気に上がる。そして、山中選手のブロックが決まり18-11とリードを広げた。会場もツキも味方につけた日本は20-14と良い流れをキープしたまま終盤へ。21-14の場面で2枚替えを試みたが、連続失点を許してしまう。22-19とされるも濵松選手がブロード攻撃で23-19とした。その後、高さのあるブロックに苦しみ23-21。サーブミスに助けられて24-21とセットポイントを握るも、日本にスパイクミスもあり24-23と1点差まで迫られ、日本はタイムアウトを要求した。厳しい場面であったが、最後は山中選手が決めて25-23で第1セットを逃げ切った。
【第2セット】
高さのあるブロックに翻弄される日本はスタート直後に0-2とされる。中川選手のスパイクで2-3とするも、厳しい展開が続く。チャンスは来るがなかなか追いつくことができず4-6。ここでミドル陣が踏ん張る。濵松選手がブロード攻撃を決め、山中選手がブロックを決めて6-6とし、田中選手の絶妙なフェイントで7-6となり、濵松選手が強弱をつけたサーブでエースを奪って、8-6で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。西川選手はディフェンスでも貢献し山中選手の速攻を生んだ。田中選手はフェイントのみならず豪快に高いブロックを弾き飛ばすスパイクで10-6とリードを奪う。ブロックディフェンスが機能し12-7の場面で中国は1回目のタイムアウトを要求。西川選手は自ら拾いパイプ攻撃を決めて13-7とする。日本の勢いは止まらず、田中選手のサービスエースで15-8。水杉選手の好レシーブもあり、16-9で2回目のテクイカルタイムアウトを迎えた。中盤、大事な局面でも柴田選手がスパイカー陣をうまく操り、高い相手ブロック陣に的を絞らせない。18-11から2連続失点は許すものの耐えてそれ以上は失点をせず、相手ミスをも誘い、21-13と大きくリードを奪う。濵松選手が強烈なブロードを相手コートへ叩き込み22-14。終盤に、相手の強いサーブに崩され23-21まで追い上げられるも、ここで相手サーブミスに助けられて24-21とした日本は素晴らしいディグで25点目を奪い、25-21で2セットを連取した。
【第3セット】
序盤はお互いの持ち味を生かし一進一退の攻防が続くも、中国がサーブを含めて攻めてくる。少し気負いの見える日本は2-5とリードを奪われるも、濵松選手が突破口を開き、中川選手のサービスエースで、相手に4-5まで迫るが、連続得点を許し4-8で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。4-10と苦しい場面で長内美和子選手が起用され、すぐさまスパイクを決め5-10、そしてサービスエースで6-10と反撃の狼煙を上げた。しかし、8-13とされた日本は1回目のタイムアウトを要求。流れを変えようとここで山崎のの花選手をコートへ起用する。2回目のテクニカルタイムアウトは10-16で迎え、中盤から終盤へと移っていく。佐々木千紘選手もコートに起用した日本は12-16と徐々に中国の背中を追っていく。佐々木選手も見事な速攻を決め14-18とした。佐々木選手はサービスエースも奪い、16-19と3点差まで詰め寄る。しかし、16-21となり2回目のタイムアウトを日本は要求した。長内選手がバックアタックを決めるなど踏ん張りを見せるも、序盤の点差が響き、19-25で3セット目を奪われる。
【第4セット】
サーブとブロックが機能してきた中国相手にもう一度自分たちのバレーボールを展開し、流れを戻したい日本はセッターに山崎選手、レフトに長内選手を起用した。相手のミスで1点目を奪った日本は田中選手のサーブでチャンスボールを奪って長内選手が決め2-0、田中選手はサービスエースをもぎ取り3-0。そして中川選手がライトから決め4-0とした。ここで中国は早くもタイムアウトを要求した。長内選手は冷静にスパイクを決め5-1。中川選手も続き6-2。濵松選手がブロックを決め8-3で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後も水杉選手の安定したパスから攻撃を繰り広げ10-4とする。苦しい場面でも田中選手はエースらしく冷静なプレーでチームを救う。中国に少し傾きかける流れは長内選手が断ち切り13-8。長内選手は託されたボールをしっかりと決め16-10とリードを奪い、2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
日本にミスも出るが我慢のバレーボールをする。中盤は田中選手がチームを引っ張り19-13。ここまでレシーブで貢献した中川選手がライトからスパイクを決め20-13となり、中国が2回目のタイムアウトを要求して終盤へ突入。確実に点数を重ねた日本は24-16とマッチポイントを握った。最後も長いラリーが続いたが長内選手が決め25-16でこのセットを奪い、セットカウント3-1で勝利した日本はAVCカップ初優勝を成し遂げた。お互いの持ち味を出し切ったナイスゲームであり、日本はサーブ力とディグ力で勝利したと言っても過言ではない。
【コメント】
越谷章監督
中国の高く強いスパイクに対してサーブでプレッシャーをかけていくことを意識した。ブロックディフェンスが機能し粘り強くレシーブすることができ、攻撃面では強打と軟打を織り交ぜながら相手に揺さぶりをかけることもできた。また、相手の強いサーブにもレセプションが崩されることがないよう、チーム内での連携が勝利へと結びついた。大会を通じ、チームの一体感を大事に戦ってきたことが最後まで体現でき、選手・スタッフの協力に深く感謝している。そして、今大会において支えてくださった関係者の皆様に深く感謝を申し上げたい。多くのご支援・ご声援、ありがとうございました。
キャプテン・柴田真果選手
たくさんの応援ありがとうございました。このチームが始動する時に「一人ひとりの良さを出していこうよ!」と話して始まりました。誰がコートに立っても活躍できたのはそれが体現できたからかなと思います。選手、スタッフ含めチームが一つになれたからこその優勝です。ありがとうございました。
佐藤優花選手
今回初めてのことばかりで不安もたくさんありましたが、素晴らしいチームメイト、スタッフと優勝でき本当に嬉しいです。海外のチームと試合をして学ぶこともありましたが、それよりも同じチームのメンバーから学ぶことがたくさんあったと感じます。この経験を少しでもチームで生かして、個人としてもチームとしても、もっと成長できるように頑張っていきたいと思います!
田中瑞稀選手
応援ありがとうございました!合宿から大会まで短い期間でしたが、試合を重ねる毎に強くなっていき、一人ひとりの良さを生かしながら皆が一つになって優勝という結果を残せたことをすごく嬉しく思います。このメンバー、スタッフと一緒に戦えて最高でした。またこれからもV.LEAGUEや、選手個人の応援をしていただけると嬉しいです。ありがとうございました!
花井萌里選手
大会に携わる多くの方にご尽力いただけたこと、心より感謝しています。ありがとうございます。たくさんのご声援ありがとうございました!素敵なスタッフ、メンバーと優勝できたのは私にとってとても大きな財産となりました。この経験を生かしさらなる高みを目指して、今後とも頑張っていきたいと思います。
長内美和子選手
短い期間でしたが、とてもいい経験ができました。合宿期間で(柴田)ミカさんと同部屋になり、このチームをどうしていきたいか、どうなりたいかを話しました。私は自チームで今年初めてキャプテンをするので、練習以外の時間でも学ぶことが多く、今後に繋がる充実した期間になりました。また、スタッフの方々もとても明るく元気でポジティブで、何度もスタッフからの言葉に助けられ、いい環境のなかでバレーボールができたこと、感謝しています。最高のメンバー、スタッフと最高の順位を取ることができて、とても嬉しいです。この経験を次に生かして、もっと成長していきます。ありがとうございました。
佐々木千紘選手
今回、「2022AVCカップ女子」の日本代表チームに参加させていただきありがとうござました。短い期間ではありましたが、ともに戦った選手・スタッフの皆さん、そして関係者の方々にはとても感謝しています。優勝という結果を残すことができ、大変嬉しく思います。
今後はこの経験を生かしてさらなるレベルアップに励んでいきたいと思います。多くのご声援をいただきありがとうございました。
オクム大庭冬美ハウィ選手
ご声援ありがとうございました!短い期間でしたが個人的にたくさんのことを学んで、成長できたのではないかと思います。素敵なスタッフ、チームメイト、そして私たちの活動を支えてくださる全ての方々に感謝しています。これからもよろしくお願いします!
山崎のの花選手
代表初選出、初海外でわからないことも多く、皆に助けられてばかりでしたが、チームの皆で優勝を掴み取れて本当に嬉しいです。このような素敵な経験をさせてもらえたこと、このメンバーとバレーボールができたこと、本当に感謝しかありません。今回の経験を生かしてこれからもバレーボール人生を楽しんでいきたいと思います!
ありがとうございました!
濵松明日香選手
たくさんのご声援本当にありがとうございました!最高の仲間とスタッフの皆さんと優勝できて本当に嬉しく思います。この経験をこれからに生かして頑張ります!
志摩美古都選手
たくさんのご支援、ご声援本当にありがとうございました。貴重な経験をさせていただき本当に幸せな期間でした。これを機にまた新たな自分に成長できるよう頑張っていきます!
山中宏予選手
たくさんの応援をありがとうございました!日本初優勝、ベストミドルブロッカー賞受賞という貴重な経験をさせていただき、感謝しかありません。このチームの一員として戦えたことを本当に嬉しく思います。思い切りプレーできる環境を作ってくださり、支えてくださった皆様、本当にありがとうございました!今後とも精進して参ります。
中川美柚選手
この大会を通して貴重な経験をたくさんさせてもらいました。これからに生かして、もっと成長できるように頑張ります。
水杉玲奈選手
この大会を通してさらに課題も見つかり、まだまだ頑張ろうと思えましたしとてもいい経験になりました。沢山のご声援ありがとうございました。
西川有喜選手
短い期間でしたが、貴重な経験ができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。この期間に得たことを、自分の成長に繋げていきたいと思います。たくさんの応援ありがとうございました!
8月28日 日本×ベトナム セミファイナルラウンド(1-4位)
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
3
25
25
34
25
ベトナム
1
17
22
36
10
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
A組2位から勝ち上がったベトナムとの一戦。粘り強さが持ち味のチームであり、根負けしないゲーム展開をしたい日本。水杉玲奈選手が好レシーブを見せ、柴田真果選手の丁寧なトスで西川有喜選手が決める、理想的な展開で序盤は4-1とリードを奪う。そして、山中宏予選手もブロックを決め5-1。ブロックとディフェンスが機能し6-1となったところでベトナムは1回目のタイムアウトを要求する。日本の動きが非常に良く、ボールを落とさない。中川美柚選手はライトから強烈なスパイクを叩き込み8-2で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。安定したサーブレシーブから濱松明日香選手がブロード攻撃を繰り出し、田中瑞稀選手はブロック、スパイクにと活躍し、13-4と主導権を握る。バックアタックのライン踏み越しミスが続いた日本は点差を詰められるが、16-9で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。お互いに粘り強いレシーブで特徴を出し合うが、それを制することが多い日本が20-14とリードする。ここでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を2枚替えで起用し、オクム大庭選手もその期待に応え23-16とリードを奪い、ベトナムは2回目のタイムアウトを要求した。そして、リリーフサーバーとして起用された佐々木千紘選手は好レシーブから24点目を生んだ。最後は相手ミスで25-17とした日本が第1セットを奪った。
【第2セット】
序盤から柴田選手や田中選手が相手スパイクをよく拾い、また相手スパイクを山中選手が見事に連続ブロック、そして速攻も決め、3-0と幸先良いスタートを切る。その山中選手はサービスエースも奪い、5-1とする。その後も水杉選手を中心としたディグでこのセットも優位にゲームを進め、8-4で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後も粘り強さをみせた日本は中川選手がレフト、ライトから得点を重ね12-6とした。14-9からオクム大庭選手と山崎選手を起用した直後に濵松選手が見事にブロックし、15-9。16-10で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた日本であったが、17-14まで追い上げられた場面で1回目のタイムアウトを要求した。なかなか立て直しが出来ずに17-16まで迫られ、ようやく相手のサーブミスで18-16となり、柴田選手がサービスエースを奪い、19-16とした。しかし、ベトナムも食い下がり20-19と1点差と迫ってくる。日本は田中選手、中川選手が踏ん張り22-19と再びリードを広げ、ベトナムが2回目のタイムアウトを要求するも山中選手のサービスエースで23-19とした。最後は濵松選手が決め、苦戦を強いられながらも25-22で奪いセットカウントを2-0とした。
【第3セット】
柴田選手のサービスエースでスタートしたこのセット。その柴田選手のトスワークも冴えてくる。田中選手が気持ち良くスパイクを決めると、さらにサービスエースも決める。この日絶好調の中川選手がスパイクで得点すると、山中選手のブロックも冴え、6-2で序盤が進む。山中選手も絶好調でまたしても相手をブロックし、8-3とする。長いラリーが続いたがそれを制した日本は11-4と流れを掴み、その後も安定したゲーム運びをした日本が13-5とした場面でベトナムのタイムアウトとなった。だが、相手はこれまでも粘り強く戦ってきただけあるチームで、そう簡単にはいかない。今度は長いラリーを制することが多くなったベトナムが13-9まで迫ってくる。しかし、日本は慌てずに1点を確実に取りにいき、16-9と2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。中盤は田中選手を中心に柴田選手が攻撃を組み立てていく。連続サービスエースを奪われはしたが、20-14となり、ベトナムは2回目のタイムアウトを要求する。
花井萌里選手、佐藤優花選手もコートに入ると、相手サーブにAパスでの返球も見せ、攻撃のリズムを掴んだ。リリーフサーブの佐々木選手はサービスエースを奪い、終盤の貴重な点数を上げ22-15。ここでベトナムの驚異的な粘りを見せられると、あっという間に23-22とされ日本はタイムアウトを要求。23-23とされるが、西川選手へボールを託し、見事に決めて24-23。しかし、ミスから24-25と逆転を許してしまう。幾度のセットポイントを田中選手がしのぎ、中川選手と佐々木選手が2枚ブロックを決め、27-26とマッチポイントを握った。その後、双方意地のぶつかり合いが続き、28-28から34-34までデュースが続くも、最後は相手ブロックにかかり34-36でセットを落とす。
【第4セット】
気を取り直し臨んだこのセットは序盤から攻め、山中選手のサービスエースで4-1とする。相手ミスで5-1となりベトナムはタイムアウトを要求した。相手のローテーションミスがあり6-0となりゲームが再開、一気に攻めたい日本は8-2で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。西川選手が攻撃の起点となり、得点を重ねて11-3と大きくリードを奪う。気を抜くことなく中盤を制した日本は16-5で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後も集中力を切らさずにゲームを進め21-8とした日本。ここでベトナムが2回目のタイムアウト。直後、中川選手がサービスエースを奪い22-8。最後は相手ミスで得点した日本は25-10で奪い、セットカウント3-1で勝利し明日のファイナルラウンド 決勝へ駒を進めた。明日の決勝は高さを誇る中国との対戦になる。
8月27日 日本×イラン クウォーターファイナルラウンド
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
3
25
25
26
25
イラン
1
23
21
28
16
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
予選ラウンドを終え、Bグループ1位の日本はAグループ4位のイランとクウォーターファイナルラウンドでの試合を迎えた。イランも大型のチームであるため、前の試合と同様やはりサーブとサーブレシーブが試合の大きな鍵となる。柴田真果選手のサーブから始まったゲーム、山中宏予選手がクイックを決め幸先よく先取点を上げた。その後、パスが乱れ2-3とされるが、水杉玲奈選手の好レシーブから西川有喜選手が相手コートへ落とし3-3とする。イランも上手なサインプレーを見せ、思うように得点が入らず我慢のバレーボールが続く。1回目のテクニカルタイムアウトはイランが8点を先取して7-8で迎えた。濵松明日香選手がブロード攻撃を見せ得点し、柴田選手の丁寧なトスから田中瑞稀選手も続いた。しかし、9-12と劣勢な展開となり日本はタイムを要求する。なかなかリズムが掴めない日本は西川選手を中心に攻撃を仕掛け、山中選手がブロックで相手攻撃を封じた。
イランも攻めのバレーを貫き、日本へプレッシャーをかけてくる。日本にコンビミスもあり12-16で2回目のテクニカルタイムを迎え、2枚替えでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を起用した日本。完全にペースを奪われた日本は13-18で2回目のタイムアウトを要求した。14-19から志摩美古都選手をリリーフサーブで起用すると、オクム大庭選手のライトスパイク、田中選手のブロック、さらには山崎選手、志摩選手の好ディフェンスから田中選手がスパイクを打ち切り、17-19と日本は反撃に転じた。水杉選手の素晴らしいディグから田中選手、オクム大庭選手が決めて19-19の同点に追いついた。その後、19-21とされてしまうも粘りを見せた日本はオクム大庭選手が踏ん張り21-22、相手ミスで22-22の同点とする。最後は粘るイランを振り切り、苦しみながらも25-23で第1セットを奪った。
【第2セット】
序盤から攻めていきたい日本は山中選手のクイック、西川選手のレフトからのスパイクで4-2とリードを奪う。互いに点を取り合い6-5。そして、長いラリーを制した日本は8-5と徐々にペースを掴み1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。相手のミスにも助けられた日本は12-10とし、西川選手が決め13-10、さらに中川美柚選手がライトからのスパイクを相手コートへ叩き込み14-10とした。2回目のテクニカルタイムアウトを16-12で迎え、試合は中盤の攻防へと移る。2枚替えで起用されたオクム大庭選手と山崎選手、田中選手に替わって起用された長内美和子選手はすぐさまスパイクを決め、得点を奪って18-15。だが、イランも素晴らしいディグからの攻撃を見せ、18-17と迫ってくる。ここで日本はタイムアウトを要求し一息入れた。19-17の場面で柴田選手と中川選手をコートへ戻す。そして、柴田選手がサービスエースを奪い、20-17と貴重な1点を追加した。長内選手はライトからの見事なスパイクを決め21-18。負けじと西川選手も豪快なスパイクをレフトから決め、22-19とした。24-21で迎えたセットポイントでイランが2回目のタイムアウトを要求したが、西川選手がサービスエースを奪い25-21で2セットを連取した。
【第3セット】
このセットは長内選手をスタートから起用して臨んだ。序盤は3-5と劣勢な立ち上りとなったが、濵松選手のブロード攻撃で4-5とし、長内選手の好レシーブから西川選手が相手コートへうまく落として5-5。さらには豪華なスパイクを放ち6-5の逆転に成功する。柴田選手も相手の意表をつくツーアタックを見せ、7-6とした。8-7で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた後は粘り強いディフェンスで9-7とリードを奪った日本だが、イランの力強いサーブに押されリードを広げることができず、我慢が続く。その中でも西川選手が存在感を見せ、13-11とリードはキープ。16-13で2回目のテクニカルタイムを迎え、第1セットでも十分な役割を果たした志摩選手をリリーフサーブで起用するとすぐに得点し17-13。その後もパイプ攻撃を連続で決めて19-14とリードを広げた。志摩選手が拾い長内選手が決め、20-14と完全にペースを掴んだ日本。しかし、イランの追い上げがあり、21-19となったところで日本はすかさずタイムを要求した。一気にイランへ流れが傾き21-21の同点とされ、さらにはブロックもされて21-22、そして長いラリーも奪われ、21-23と厳しい展開となってしまう。ここで途中交代のオクム大庭選手が決め22-23とする。22-24の相手セットポイントからは西川選手が決め、23-24でイランがタイムアウトを要求した。お互いが粘り、相手のミスで24-24の同点に追いつく。その後、何度も相手のセットポイントをしのいだ日本だったが、26-28でこのセットを奪われた。
【第4セット】
第3セットの嫌な流れを引きずりたくない日本は田中選手をコートへ戻し臨んだ。序盤は相手の勢いに押され気味であったが、冷静さを取り戻した日本はサーブで攻めブロックディフェンスに集中した。濵松選手のブロック、中川選手のスパイクで6-4とリードを奪う。8-5で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。10-8と迫られた場面では西川選手がパイプ攻撃を決め、嫌な流れを断ち切った。その後も田中選手のスパイク、山中選手のブロックで得点した日本は13-8とリードを広げ、中川選手も続き14-8。16-10で迎えた2回目のテクニカルタイムアウト後、長いラリーを濵松選手のクイックで制した日本は17-10とリードを広げた。終盤に入っても攻撃の手を緩めることなく21-13でリードをキープ。最後は相手ミスで25-16とした日本はセットカウント3-1で勝利した。苦戦を強いられた日本であったがセミファイナル進出を決め、明日はファイナル進出をかけベトナムと対戦する。
【コメント】
越谷章監督
サーブで崩してディフェンス、は良かったと思うが、トランディション攻撃の精度が低く得点へ結びつかなかった。しかしながら、途中で起用された選手たちがカバーしてくれて、要所で得点が取れたことが勝因となった。明日の対戦相手のベトナムは粘り強いチームだが、それ以上に粘り強く、日本のバレーボールを展開したい。
中川美柚選手
前半からリズムが作れずに慌ててしまったが、途中からコートに入ったメンバーが助けてくれた。今日は”全員バレー”での勝利だった。明日も強い相手だが最初から勢いを出し、攻めの気持ちを忘れず戦っていく。
水杉玲奈選手
サーブで崩され、リズムを作ることができなかった。しかし、今日は色々な選手がチームへ貢献し、まさにチーム力で勝ち取ったゲームでもあった。明日は粘り強く、勝ちにこだわりを持ち戦っていく。
8月25日 日本×オーストラリア 予選ラウンド
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
3勝0敗
3
25
25
25
オーストラリア
0勝3敗
0
4
11
15
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
迎えた予選ラウンド第3戦は高さが武器のオーストラリア戦。いかにサーブで攻めていけるかがポイントとなってくる。序盤、柴田真果選手のサーブで攻め3-0とリードする。田中瑞稀選手のライトスパイクで4-1、サービスエースで5-1とリードを広げた。そして、中川美柚選手のブロックや田中選手のサービスエースで8-1としたところで1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。さらに西川有喜選手も続き、11-1と大きくリードを奪う。田中選手のサーブが続き、オーストラリアは早くも2回目のタイムを使い切ってしまう。2回目のテクニカルタイムアウトは16-1で迎えた。その後も手を緩めず攻めた続けた日本は中川選手のスパイクで19-3とする。
2枚替えで起用されたオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手は自分たちのプレーをきっちりとこなし、得点にも貢献。オクム大庭選手は3本のスパイクを決めるなど、存在感を示した。西川選手の連続サーブポイント、そして最後も西川選手のパイプ攻撃が決まり、25-4で第1セットを奪った。
【第2セット】
このセットも中川選手のスパイクで先取点を奪い、田中選手のサービスエースで2-0。その後も西川選手の強烈なスパイクが炸裂し5-2。そして、柴田選手のツー攻撃も冴え6-2とする。水杉玲奈選手もサーブレシーブをしっかりとセッターへ返し、濵松明日香選手のブロード攻撃を演出し7-3。そして、田中選手も続き8-3で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。相手ミスで10-3となったところでオーストラリアは1回目のタイムアウトを要求。中川選手はライトからのバックアタック、西川選手はパイプ攻撃を展開しリードを広げる。田中選手の技ありスパイクで15-4。ここでオーストラリアは2回目のタイムアウトを要求した。16-5で2回目のテクニカルタイムアウトを迎え、その後も安定した攻撃を見せる日本は途中起用された佐々木千紘選手、花井萌里選手、佐藤優花選手、山崎選手が自分たちの仕事をこなし22-8と大きくリードを奪う。佐藤選手はブロックでも得点し23-8。最後は田中選手が相手コートへうまく落とし、25-11でこのセットも奪った。
【第3セット】
スタートには山崎選手と佐々木選手を起用して臨んだこのセット。西川選手がスパイク、ブロックにと躍動し、6-1と序盤の主導権を握った。そして、佐々木選手は相手の意表を突くショートサーブで得点し、10-2とリードする。濵松選手が見事に相手クイックをブロックし12-2。その後、16-6で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた日本は佐々木選手のクイック攻撃で18-7とし、途中起用の長内美和子選手や志摩美古都選手、オクム大庭選手が攻守にわたる活躍を見せ終盤23-14とリードし、24点目は長内選手のスパイク、25点目は佐々木選手と山崎選手の2枚ブロックが決まり、25-15とした日本はストレート勝ちを収め、予選ラウンドB組1位通過を決めた。明日26日(金)は休養日となり、27日(土)からのクウォーターファイナルラウンドへと臨む。
【コメント】
越谷章監督
初戦のタイに勝利してチームに勢いが出て、今日までの試合は良い流れが出来ている。明日は大会の休養日にあたるが、しっかりとクウォーターファイナルのイラン戦へ向けて準備をしていきたい。
西川有喜選手
チームを組んで時間はあまり経っていないが、団結力が生まれてチーム力で勝利することができたと思う。日本チームの特徴でもあるディフェンス力とサーブで攻めるバレーを展開して、目標である優勝へ向かっていく。
田中瑞稀選手
一戦一戦を大事に日本のバレーボールを展開し、優勝目指して頑張りたい。
8月22日 日本×チャイニーズタイペイ 予選ラウンド
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
2勝0敗
3
25
25
25
チャイニーズタイペイ
0勝1敗
0
22
22
22
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
柴田真果選手のサーブでスタートし、いきなり中川美柚選手が見事なブロックを決めて先取点を奪う。その後、山中宏予選手のクイックで得点するも僅かな隙を突かれ4-4の同点とされる。チャイニーズタイペイは初戦の硬さも見せずに伸び伸びとプレーをしてくる。一時は5-7とリードを許す展開となったが、田中瑞稀選手の好レシーブから最後は西川有喜選手が決めて8-7と逆転して、1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。タイムアウト明け、水杉玲奈選手の粘りあるレシーブから濵松明日香選手がブロード攻撃を決め9-7。日本が11点を取った場面(11-8)でチャイニーズタイペイはタイムアウトを要求。お互いに持ち味の粘り強いレシーブをみせ、長いラリーが続く。その中、山中選手がブロックで存在感を見せた。それでも得点差はなかなか開かずに14-12。この状況下で中川選手のブロックポイント、水杉選手のレシーブから得点を重ねた日本。16-12で2回目のテクニカルタイムアウトを迎え、18-13ではチャイニーズタイペイが2回目のタイムアウト。西川選手のスパイクポイントで21-15。ここでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を二枚替えで起用した日本。そして、田中選手に代わり志摩美古都選手を前衛から起用する。相手サーブの勢いが増し苦戦を強いられ、22-19と追い上げられた場面で日本がタイムアウトを要求。すぐさまオクム大庭選手が決めて23-19とし、最後は相手のミスで25点目を取った日本が25-22で第1セットを先取した。
【第2セット】
序盤は互角の展開が続く中、中川選手のサービスエースや濵松選手の豪快なブロード攻撃で徐々にリズムを掴むと、水杉選手のレシーブから田中選手が決め7-4、柴田選手も考えたトスワークからスパイカー陣を生かしていく。そして、1回目のテクニカルタイムアウトは8-4で迎えた。しかし、思うようにバレーボールはさせてもらえず、気が付けば12-12の同点に追いつかれる展開となってしまう。この後、相手のミスや中川選手のサービスエースで14-12と再びリードを奪った場面で、チャイニーズタイペイがタイムアウトを要求した。中盤、16-13でテクニカルタイムアウトを迎えた直後、柴田選手のツー攻撃、西川選手のパイプ攻撃で18-13と主導権を握った展開となり、18-14の場面では中川選手に代わり長内美和子選手がコートへ。その長内選手は後衛での好レシーブから得点へとつなげる活躍を見せた。また、パイプ攻撃でも得点。そして、花井萌里選手、佐藤優花選手、佐々木千紘選手らもコートへ立ち、それぞれ存在感を示し役割も果たして、最後は長内選手が決め、このセットも粘る相手を振り切り25-22で奪った。
【第3セット】
序盤は相手ペースで試合が進み1-6と5点のビハインドを強いられる。ここで日本はタイムアウトを要求し、立て直しを図る。点は取るものの、4-8で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
濵松選手のブロード攻撃で反撃するも、得点差はなかなか縮まらず6-10。ここから田中選手が2連続得点を奪った8-10の場面で、チャイニーズタイペイは1回目のタイムアウトを要求。相手チャレンジの要求で、本来はノーカウントでゲーム再開のはずが、相手得点のまま試合は続行。これに発奮した日本は連続得点で13-12と逆転に成功する。途中交代の志摩選手もスパイクを決め16-14。ここで2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。すっかりリズムを取り戻した日本は、志摩選手が攻守で活躍を見せ、21-15とリードを奪う展開で終盤の攻防へ。終盤にもたつく場面はあったが、最後は田中選手がきっちりと決めて25-22で奪い、初戦に続きストレートで勝利を収めた。
【コメント】
越谷章監督
(この2試合)サーブ、ブロックが機能していて、ディフェンス面では非常に良かったが、2戦目のチャイニーズタイペイ戦ではオフェンスがうまく機能しなかったので、よりコンビの精度を上げ、また攻撃を工夫しながら次に向けて戦っていきたい。次戦のオーストラリア戦ではまずはサーブでしっかりプレッシャーをかけて、ディフェンスからしっかりトランジションで攻撃ができれば、と思う。
西川有喜選手
(この2試合)短い時間でチームを作って、緊張もあったが、サーブで自分たちが主導権を握ることができ、その中で流れを掴むことができたと思う。次の対戦相手のオーストラリアは高さがあるチームなので、まず自分たちのブロック、ディグの精度を上げて、いい準備をしていきたい。
8月21日 日本×タイ 予選ラウンド
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
1勝0敗
3
25
25
25
タイ
0勝1敗
0
18
19
22
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
本日からフィリピンにて「2022AVCカップ女子」が開幕した。初戦はコンビバレーを信条とするタイとの一戦。スタートは互いに様子を見る形で入り、山中宏予選手のサービスエース、中川美柚選手のスパイク、濵松明日香選手のスパイクで得点を重ねる日本チーム。一方、タイも速いコンビバレーと粘り強いレシーブで応戦してくる。
序盤は互角の戦いが続き、西川有喜選手のサービスエースで8-6となり1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後、ラリーから田中瑞稀選手のスパイクが決まり10-7となったところでタイはタイムアウトを要求。濵松選手のサービスエースで11-7とし、ブロックディフェンスのバランスも良い日本は13-7とリードを奪う。そして、中川選手は相手を見事にブロックし15-9と日本ペースで試合が進む。そして、16-11で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。柴田真果選手と濵松選手のコンビも素晴らしく、相手コートへスパイクを叩き込み17-12とする。ここでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を二枚替えで起用し、山崎選手はミドル山中選手を生かしたトス回しをみせた。その後、田中選手の豪快なスパイクも決まり21-15とリードしたところでタイは2回目のタイムアウト。その後も水杉玲奈選手の好レシーブからリズム良く攻撃を仕掛ける日本は中川選手のスパイクで25点目を奪い、25-18で第1セットを先取した。
【第2セット】
1点目は山中選手のスパイク得点で始まった。柴田選手のトスワークから中川選手、田中選手がしっかりと打ち切り5-1。粘り強いレシーブから相手ミスを誘い6-1と序盤の主導権を握る。絶好調の中川選手もライトから豪快なスパイクを決め7-2。1回目のテクニカルタイムアウトは8-3で迎えた。ここからタイのサーブに崩され8-6と迫られるが、西川選手のパイプ攻撃で9-6とし少し嫌なムードを断ち切った。
ラリー中からは田中選手の速いパイプ攻撃が決まり12-8となったところでタイが1回目のタイムアウト。タイはタイムアウトを機に立て直しを図ってきたが、中盤も田中選手、西川選手、中川選手のサイドアタッカー陣は安定した攻撃を見せ21-16で試合は終盤へと突入。タイも粘りを見せ、22-19と迫ってきたところで越谷章監督は初めてタイムアウトを要求した。ここで水杉選手の完璧なサーブレシーブからセッター柴田選手は濵松選手の速攻を選択し、見事期待に応えた。途中交代の志摩美古都選手もレフトからスパイクを決めて24点目、このセットも25-19で奪い2セットを連取した。
【第3セット】
勢いそのままにこのセットもスパイカー陣は得点を重ね、ミドルの濵松選手は見事なブロックを決める。序盤は日本ペースで試合が進み8-3で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。しかし、タイの粘り強いレシーブからリズムを崩された日本は8-6と2点差まで詰め寄られるも、西川選手が踏ん張る。タイもこのセットを落としたら負けとなるため、必死に食い下がり11-10と1点差まで詰め寄ってくる。そして、11-11の同点に追いつかれた日本はサービスエースを奪われ、11-12と逆転を許してしまう。だが、山中選手の速攻で13-12と逆転に成功する。ここからお互いに点を取り合い16-14で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。17-15とした日本はオクム大庭選手と山崎を二枚替えで起用。オクム大庭選手もその期待に応え、連続でスパイクを決めた。一進一退の攻防が続く中、田中選手が相手ブロックを利用したスパイクで21-19としたところでタイは2回目のタイムアウト。タイのスパイクが決まり21-20。日本は西川選手のパイプ攻撃で22-20。ミスがあり22-21となったが西川選手が再度決めて23-21。ここで中川選手が見事なブロックを決め24-21のマッチポイントとし、最後も西川選手がレフトから決めて25-22。初戦をストレートで勝利した。
【コメント】
越谷章監督
「選手、スタッフがアグレッシブな気持ちを持って戦いへと臨んだ。ブロックディフェンスも機能した試合ではあったが、3セット目の中盤から攻撃面での精度が落ちてきたのでその部分を修正し、明日はもっと高められるようにしていきたい」
柴田真果選手
「初戦ということで緊張したが、少しずつ自分たちのバレーができて良かった。また他国での試合ながら応援してくださる方が多くいることに幸せを感じ、とても力になった。明日も日本らしいバレーボールを展開していきたい」
チーム | セットカウント | 第1セット | 第2セット | 第3セット | 第4セット | 第5セット |
---|---|---|---|---|---|---|
日本 | 3 | 25 | 25 | 19 | 25 | |
中国 | 1 | 23 | 21 | 25 | 16 |
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
予選ラウンド、Aグループ1位でファイナルラウンドへ勝ち上がってきた中国。若いチームであり、高さもあるチームだけに、サーブで崩して自分たちのペースで試合を運びたい。前日同様のメンバーでスタートした日本。スタート直後から長いラリーが続くが、粘る日本が相手ミスを誘い2-0とする。そして、ブロックディフェンスから山中宏予選手のクイック攻撃で4-1。西川有喜選手も続き5-3とした日本は、水杉玲奈選手の安定したパスから柴田真果選手が濵松明日香選手の速攻を演出、中川美柚選手はサービスエースを奪い7-4とリードする。しかし、高さのある攻撃とブロックを軸に、中国も反撃をしてくる。1回目のテクニカルタイムアウトは8-6とほぼ互角の戦いである。サーブで崩し、日本のディフェンスから田中瑞稀選手らの攻撃、さらに柴田選手のツーアタックで10-6となった場面で中国が1回目のタイムアウトを要求する。濵松選手も躍動しブロード攻撃を決め、サービスエースも奪い12-7。中国のエースも高さのある素晴らしい攻撃を見せてくる。中国に流れが傾き、12-11と追い上げられる。ここで柴田選手がブロックを決め13-11とし、さらには好レシーブを見せ、中川選手のスパイクへ結びつけ14-11。サービスエースも奪い15-11とする。16-11で2回目のテクニカルタイムアウトとなり、会場のボルテージも一気に上がる。そして、山中選手のブロックが決まり18-11とリードを広げた。会場もツキも味方につけた日本は20-14と良い流れをキープしたまま終盤へ。21-14の場面で2枚替えを試みたが、連続失点を許してしまう。22-19とされるも濵松選手がブロード攻撃で23-19とした。その後、高さのあるブロックに苦しみ23-21。サーブミスに助けられて24-21とセットポイントを握るも、日本にスパイクミスもあり24-23と1点差まで迫られ、日本はタイムアウトを要求した。厳しい場面であったが、最後は山中選手が決めて25-23で第1セットを逃げ切った。
【第2セット】
高さのあるブロックに翻弄される日本はスタート直後に0-2とされる。中川選手のスパイクで2-3とするも、厳しい展開が続く。チャンスは来るがなかなか追いつくことができず4-6。ここでミドル陣が踏ん張る。濵松選手がブロード攻撃を決め、山中選手がブロックを決めて6-6とし、田中選手の絶妙なフェイントで7-6となり、濵松選手が強弱をつけたサーブでエースを奪って、8-6で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。西川選手はディフェンスでも貢献し山中選手の速攻を生んだ。田中選手はフェイントのみならず豪快に高いブロックを弾き飛ばすスパイクで10-6とリードを奪う。ブロックディフェンスが機能し12-7の場面で中国は1回目のタイムアウトを要求。西川選手は自ら拾いパイプ攻撃を決めて13-7とする。日本の勢いは止まらず、田中選手のサービスエースで15-8。水杉選手の好レシーブもあり、16-9で2回目のテクイカルタイムアウトを迎えた。中盤、大事な局面でも柴田選手がスパイカー陣をうまく操り、高い相手ブロック陣に的を絞らせない。18-11から2連続失点は許すものの耐えてそれ以上は失点をせず、相手ミスをも誘い、21-13と大きくリードを奪う。濵松選手が強烈なブロードを相手コートへ叩き込み22-14。終盤に、相手の強いサーブに崩され23-21まで追い上げられるも、ここで相手サーブミスに助けられて24-21とした日本は素晴らしいディグで25点目を奪い、25-21で2セットを連取した。
【第3セット】
序盤はお互いの持ち味を生かし一進一退の攻防が続くも、中国がサーブを含めて攻めてくる。少し気負いの見える日本は2-5とリードを奪われるも、濵松選手が突破口を開き、中川選手のサービスエースで、相手に4-5まで迫るが、連続得点を許し4-8で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。4-10と苦しい場面で長内美和子選手が起用され、すぐさまスパイクを決め5-10、そしてサービスエースで6-10と反撃の狼煙を上げた。しかし、8-13とされた日本は1回目のタイムアウトを要求。流れを変えようとここで山崎のの花選手をコートへ起用する。2回目のテクニカルタイムアウトは10-16で迎え、中盤から終盤へと移っていく。佐々木千紘選手もコートに起用した日本は12-16と徐々に中国の背中を追っていく。佐々木選手も見事な速攻を決め14-18とした。佐々木選手はサービスエースも奪い、16-19と3点差まで詰め寄る。しかし、16-21となり2回目のタイムアウトを日本は要求した。長内選手がバックアタックを決めるなど踏ん張りを見せるも、序盤の点差が響き、19-25で3セット目を奪われる。
【第4セット】
サーブとブロックが機能してきた中国相手にもう一度自分たちのバレーボールを展開し、流れを戻したい日本はセッターに山崎選手、レフトに長内選手を起用した。相手のミスで1点目を奪った日本は田中選手のサーブでチャンスボールを奪って長内選手が決め2-0、田中選手はサービスエースをもぎ取り3-0。そして中川選手がライトから決め4-0とした。ここで中国は早くもタイムアウトを要求した。長内選手は冷静にスパイクを決め5-1。中川選手も続き6-2。濵松選手がブロックを決め8-3で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後も水杉選手の安定したパスから攻撃を繰り広げ10-4とする。苦しい場面でも田中選手はエースらしく冷静なプレーでチームを救う。中国に少し傾きかける流れは長内選手が断ち切り13-8。長内選手は託されたボールをしっかりと決め16-10とリードを奪い、2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
日本にミスも出るが我慢のバレーボールをする。中盤は田中選手がチームを引っ張り19-13。ここまでレシーブで貢献した中川選手がライトからスパイクを決め20-13となり、中国が2回目のタイムアウトを要求して終盤へ突入。確実に点数を重ねた日本は24-16とマッチポイントを握った。最後も長いラリーが続いたが長内選手が決め25-16でこのセットを奪い、セットカウント3-1で勝利した日本はAVCカップ初優勝を成し遂げた。お互いの持ち味を出し切ったナイスゲームであり、日本はサーブ力とディグ力で勝利したと言っても過言ではない。
【コメント】
越谷章監督
中国の高く強いスパイクに対してサーブでプレッシャーをかけていくことを意識した。ブロックディフェンスが機能し粘り強くレシーブすることができ、攻撃面では強打と軟打を織り交ぜながら相手に揺さぶりをかけることもできた。また、相手の強いサーブにもレセプションが崩されることがないよう、チーム内での連携が勝利へと結びついた。大会を通じ、チームの一体感を大事に戦ってきたことが最後まで体現でき、選手・スタッフの協力に深く感謝している。そして、今大会において支えてくださった関係者の皆様に深く感謝を申し上げたい。多くのご支援・ご声援、ありがとうございました。
キャプテン・柴田真果選手
たくさんの応援ありがとうございました。このチームが始動する時に「一人ひとりの良さを出していこうよ!」と話して始まりました。誰がコートに立っても活躍できたのはそれが体現できたからかなと思います。選手、スタッフ含めチームが一つになれたからこその優勝です。ありがとうございました。
佐藤優花選手
今回初めてのことばかりで不安もたくさんありましたが、素晴らしいチームメイト、スタッフと優勝でき本当に嬉しいです。海外のチームと試合をして学ぶこともありましたが、それよりも同じチームのメンバーから学ぶことがたくさんあったと感じます。この経験を少しでもチームで生かして、個人としてもチームとしても、もっと成長できるように頑張っていきたいと思います!
田中瑞稀選手
応援ありがとうございました!合宿から大会まで短い期間でしたが、試合を重ねる毎に強くなっていき、一人ひとりの良さを生かしながら皆が一つになって優勝という結果を残せたことをすごく嬉しく思います。このメンバー、スタッフと一緒に戦えて最高でした。またこれからもV.LEAGUEや、選手個人の応援をしていただけると嬉しいです。ありがとうございました!
花井萌里選手
大会に携わる多くの方にご尽力いただけたこと、心より感謝しています。ありがとうございます。たくさんのご声援ありがとうございました!素敵なスタッフ、メンバーと優勝できたのは私にとってとても大きな財産となりました。この経験を生かしさらなる高みを目指して、今後とも頑張っていきたいと思います。
長内美和子選手
短い期間でしたが、とてもいい経験ができました。合宿期間で(柴田)ミカさんと同部屋になり、このチームをどうしていきたいか、どうなりたいかを話しました。私は自チームで今年初めてキャプテンをするので、練習以外の時間でも学ぶことが多く、今後に繋がる充実した期間になりました。また、スタッフの方々もとても明るく元気でポジティブで、何度もスタッフからの言葉に助けられ、いい環境のなかでバレーボールができたこと、感謝しています。最高のメンバー、スタッフと最高の順位を取ることができて、とても嬉しいです。この経験を次に生かして、もっと成長していきます。ありがとうございました。
佐々木千紘選手
今回、「2022AVCカップ女子」の日本代表チームに参加させていただきありがとうござました。短い期間ではありましたが、ともに戦った選手・スタッフの皆さん、そして関係者の方々にはとても感謝しています。優勝という結果を残すことができ、大変嬉しく思います。
今後はこの経験を生かしてさらなるレベルアップに励んでいきたいと思います。多くのご声援をいただきありがとうございました。
オクム大庭冬美ハウィ選手
ご声援ありがとうございました!短い期間でしたが個人的にたくさんのことを学んで、成長できたのではないかと思います。素敵なスタッフ、チームメイト、そして私たちの活動を支えてくださる全ての方々に感謝しています。これからもよろしくお願いします!
山崎のの花選手
代表初選出、初海外でわからないことも多く、皆に助けられてばかりでしたが、チームの皆で優勝を掴み取れて本当に嬉しいです。このような素敵な経験をさせてもらえたこと、このメンバーとバレーボールができたこと、本当に感謝しかありません。今回の経験を生かしてこれからもバレーボール人生を楽しんでいきたいと思います!
ありがとうございました!
濵松明日香選手
たくさんのご声援本当にありがとうございました!最高の仲間とスタッフの皆さんと優勝できて本当に嬉しく思います。この経験をこれからに生かして頑張ります!
志摩美古都選手
たくさんのご支援、ご声援本当にありがとうございました。貴重な経験をさせていただき本当に幸せな期間でした。これを機にまた新たな自分に成長できるよう頑張っていきます!
山中宏予選手
たくさんの応援をありがとうございました!日本初優勝、ベストミドルブロッカー賞受賞という貴重な経験をさせていただき、感謝しかありません。このチームの一員として戦えたことを本当に嬉しく思います。思い切りプレーできる環境を作ってくださり、支えてくださった皆様、本当にありがとうございました!今後とも精進して参ります。
中川美柚選手
この大会を通して貴重な経験をたくさんさせてもらいました。これからに生かして、もっと成長できるように頑張ります。
水杉玲奈選手
この大会を通してさらに課題も見つかり、まだまだ頑張ろうと思えましたしとてもいい経験になりました。沢山のご声援ありがとうございました。
西川有喜選手
短い期間でしたが、貴重な経験ができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。この期間に得たことを、自分の成長に繋げていきたいと思います。たくさんの応援ありがとうございました!
チーム | セットカウント | 第1セット | 第2セット | 第3セット | 第4セット | 第5セット |
---|---|---|---|---|---|---|
日本 | 3 | 25 | 25 | 34 | 25 | |
ベトナム | 1 | 17 | 22 | 36 | 10 |
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
A組2位から勝ち上がったベトナムとの一戦。粘り強さが持ち味のチームであり、根負けしないゲーム展開をしたい日本。水杉玲奈選手が好レシーブを見せ、柴田真果選手の丁寧なトスで西川有喜選手が決める、理想的な展開で序盤は4-1とリードを奪う。そして、山中宏予選手もブロックを決め5-1。ブロックとディフェンスが機能し6-1となったところでベトナムは1回目のタイムアウトを要求する。日本の動きが非常に良く、ボールを落とさない。中川美柚選手はライトから強烈なスパイクを叩き込み8-2で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。安定したサーブレシーブから濱松明日香選手がブロード攻撃を繰り出し、田中瑞稀選手はブロック、スパイクにと活躍し、13-4と主導権を握る。バックアタックのライン踏み越しミスが続いた日本は点差を詰められるが、16-9で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。お互いに粘り強いレシーブで特徴を出し合うが、それを制することが多い日本が20-14とリードする。ここでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を2枚替えで起用し、オクム大庭選手もその期待に応え23-16とリードを奪い、ベトナムは2回目のタイムアウトを要求した。そして、リリーフサーバーとして起用された佐々木千紘選手は好レシーブから24点目を生んだ。最後は相手ミスで25-17とした日本が第1セットを奪った。
【第2セット】
序盤から柴田選手や田中選手が相手スパイクをよく拾い、また相手スパイクを山中選手が見事に連続ブロック、そして速攻も決め、3-0と幸先良いスタートを切る。その山中選手はサービスエースも奪い、5-1とする。その後も水杉選手を中心としたディグでこのセットも優位にゲームを進め、8-4で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後も粘り強さをみせた日本は中川選手がレフト、ライトから得点を重ね12-6とした。14-9からオクム大庭選手と山崎選手を起用した直後に濵松選手が見事にブロックし、15-9。16-10で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた日本であったが、17-14まで追い上げられた場面で1回目のタイムアウトを要求した。なかなか立て直しが出来ずに17-16まで迫られ、ようやく相手のサーブミスで18-16となり、柴田選手がサービスエースを奪い、19-16とした。しかし、ベトナムも食い下がり20-19と1点差と迫ってくる。日本は田中選手、中川選手が踏ん張り22-19と再びリードを広げ、ベトナムが2回目のタイムアウトを要求するも山中選手のサービスエースで23-19とした。最後は濵松選手が決め、苦戦を強いられながらも25-22で奪いセットカウントを2-0とした。
【第3セット】
柴田選手のサービスエースでスタートしたこのセット。その柴田選手のトスワークも冴えてくる。田中選手が気持ち良くスパイクを決めると、さらにサービスエースも決める。この日絶好調の中川選手がスパイクで得点すると、山中選手のブロックも冴え、6-2で序盤が進む。山中選手も絶好調でまたしても相手をブロックし、8-3とする。長いラリーが続いたがそれを制した日本は11-4と流れを掴み、その後も安定したゲーム運びをした日本が13-5とした場面でベトナムのタイムアウトとなった。だが、相手はこれまでも粘り強く戦ってきただけあるチームで、そう簡単にはいかない。今度は長いラリーを制することが多くなったベトナムが13-9まで迫ってくる。しかし、日本は慌てずに1点を確実に取りにいき、16-9と2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。中盤は田中選手を中心に柴田選手が攻撃を組み立てていく。連続サービスエースを奪われはしたが、20-14となり、ベトナムは2回目のタイムアウトを要求する。
花井萌里選手、佐藤優花選手もコートに入ると、相手サーブにAパスでの返球も見せ、攻撃のリズムを掴んだ。リリーフサーブの佐々木選手はサービスエースを奪い、終盤の貴重な点数を上げ22-15。ここでベトナムの驚異的な粘りを見せられると、あっという間に23-22とされ日本はタイムアウトを要求。23-23とされるが、西川選手へボールを託し、見事に決めて24-23。しかし、ミスから24-25と逆転を許してしまう。幾度のセットポイントを田中選手がしのぎ、中川選手と佐々木選手が2枚ブロックを決め、27-26とマッチポイントを握った。その後、双方意地のぶつかり合いが続き、28-28から34-34までデュースが続くも、最後は相手ブロックにかかり34-36でセットを落とす。
【第4セット】
気を取り直し臨んだこのセットは序盤から攻め、山中選手のサービスエースで4-1とする。相手ミスで5-1となりベトナムはタイムアウトを要求した。相手のローテーションミスがあり6-0となりゲームが再開、一気に攻めたい日本は8-2で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。西川選手が攻撃の起点となり、得点を重ねて11-3と大きくリードを奪う。気を抜くことなく中盤を制した日本は16-5で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後も集中力を切らさずにゲームを進め21-8とした日本。ここでベトナムが2回目のタイムアウト。直後、中川選手がサービスエースを奪い22-8。最後は相手ミスで得点した日本は25-10で奪い、セットカウント3-1で勝利し明日のファイナルラウンド 決勝へ駒を進めた。明日の決勝は高さを誇る中国との対戦になる。
8月27日 日本×イラン クウォーターファイナルラウンド
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
3
25
25
26
25
イラン
1
23
21
28
16
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
予選ラウンドを終え、Bグループ1位の日本はAグループ4位のイランとクウォーターファイナルラウンドでの試合を迎えた。イランも大型のチームであるため、前の試合と同様やはりサーブとサーブレシーブが試合の大きな鍵となる。柴田真果選手のサーブから始まったゲーム、山中宏予選手がクイックを決め幸先よく先取点を上げた。その後、パスが乱れ2-3とされるが、水杉玲奈選手の好レシーブから西川有喜選手が相手コートへ落とし3-3とする。イランも上手なサインプレーを見せ、思うように得点が入らず我慢のバレーボールが続く。1回目のテクニカルタイムアウトはイランが8点を先取して7-8で迎えた。濵松明日香選手がブロード攻撃を見せ得点し、柴田選手の丁寧なトスから田中瑞稀選手も続いた。しかし、9-12と劣勢な展開となり日本はタイムを要求する。なかなかリズムが掴めない日本は西川選手を中心に攻撃を仕掛け、山中選手がブロックで相手攻撃を封じた。
イランも攻めのバレーを貫き、日本へプレッシャーをかけてくる。日本にコンビミスもあり12-16で2回目のテクニカルタイムを迎え、2枚替えでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を起用した日本。完全にペースを奪われた日本は13-18で2回目のタイムアウトを要求した。14-19から志摩美古都選手をリリーフサーブで起用すると、オクム大庭選手のライトスパイク、田中選手のブロック、さらには山崎選手、志摩選手の好ディフェンスから田中選手がスパイクを打ち切り、17-19と日本は反撃に転じた。水杉選手の素晴らしいディグから田中選手、オクム大庭選手が決めて19-19の同点に追いついた。その後、19-21とされてしまうも粘りを見せた日本はオクム大庭選手が踏ん張り21-22、相手ミスで22-22の同点とする。最後は粘るイランを振り切り、苦しみながらも25-23で第1セットを奪った。
【第2セット】
序盤から攻めていきたい日本は山中選手のクイック、西川選手のレフトからのスパイクで4-2とリードを奪う。互いに点を取り合い6-5。そして、長いラリーを制した日本は8-5と徐々にペースを掴み1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。相手のミスにも助けられた日本は12-10とし、西川選手が決め13-10、さらに中川美柚選手がライトからのスパイクを相手コートへ叩き込み14-10とした。2回目のテクニカルタイムアウトを16-12で迎え、試合は中盤の攻防へと移る。2枚替えで起用されたオクム大庭選手と山崎選手、田中選手に替わって起用された長内美和子選手はすぐさまスパイクを決め、得点を奪って18-15。だが、イランも素晴らしいディグからの攻撃を見せ、18-17と迫ってくる。ここで日本はタイムアウトを要求し一息入れた。19-17の場面で柴田選手と中川選手をコートへ戻す。そして、柴田選手がサービスエースを奪い、20-17と貴重な1点を追加した。長内選手はライトからの見事なスパイクを決め21-18。負けじと西川選手も豪快なスパイクをレフトから決め、22-19とした。24-21で迎えたセットポイントでイランが2回目のタイムアウトを要求したが、西川選手がサービスエースを奪い25-21で2セットを連取した。
【第3セット】
このセットは長内選手をスタートから起用して臨んだ。序盤は3-5と劣勢な立ち上りとなったが、濵松選手のブロード攻撃で4-5とし、長内選手の好レシーブから西川選手が相手コートへうまく落として5-5。さらには豪華なスパイクを放ち6-5の逆転に成功する。柴田選手も相手の意表をつくツーアタックを見せ、7-6とした。8-7で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた後は粘り強いディフェンスで9-7とリードを奪った日本だが、イランの力強いサーブに押されリードを広げることができず、我慢が続く。その中でも西川選手が存在感を見せ、13-11とリードはキープ。16-13で2回目のテクニカルタイムを迎え、第1セットでも十分な役割を果たした志摩選手をリリーフサーブで起用するとすぐに得点し17-13。その後もパイプ攻撃を連続で決めて19-14とリードを広げた。志摩選手が拾い長内選手が決め、20-14と完全にペースを掴んだ日本。しかし、イランの追い上げがあり、21-19となったところで日本はすかさずタイムを要求した。一気にイランへ流れが傾き21-21の同点とされ、さらにはブロックもされて21-22、そして長いラリーも奪われ、21-23と厳しい展開となってしまう。ここで途中交代のオクム大庭選手が決め22-23とする。22-24の相手セットポイントからは西川選手が決め、23-24でイランがタイムアウトを要求した。お互いが粘り、相手のミスで24-24の同点に追いつく。その後、何度も相手のセットポイントをしのいだ日本だったが、26-28でこのセットを奪われた。
【第4セット】
第3セットの嫌な流れを引きずりたくない日本は田中選手をコートへ戻し臨んだ。序盤は相手の勢いに押され気味であったが、冷静さを取り戻した日本はサーブで攻めブロックディフェンスに集中した。濵松選手のブロック、中川選手のスパイクで6-4とリードを奪う。8-5で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。10-8と迫られた場面では西川選手がパイプ攻撃を決め、嫌な流れを断ち切った。その後も田中選手のスパイク、山中選手のブロックで得点した日本は13-8とリードを広げ、中川選手も続き14-8。16-10で迎えた2回目のテクニカルタイムアウト後、長いラリーを濵松選手のクイックで制した日本は17-10とリードを広げた。終盤に入っても攻撃の手を緩めることなく21-13でリードをキープ。最後は相手ミスで25-16とした日本はセットカウント3-1で勝利した。苦戦を強いられた日本であったがセミファイナル進出を決め、明日はファイナル進出をかけベトナムと対戦する。
【コメント】
越谷章監督
サーブで崩してディフェンス、は良かったと思うが、トランディション攻撃の精度が低く得点へ結びつかなかった。しかしながら、途中で起用された選手たちがカバーしてくれて、要所で得点が取れたことが勝因となった。明日の対戦相手のベトナムは粘り強いチームだが、それ以上に粘り強く、日本のバレーボールを展開したい。
中川美柚選手
前半からリズムが作れずに慌ててしまったが、途中からコートに入ったメンバーが助けてくれた。今日は”全員バレー”での勝利だった。明日も強い相手だが最初から勢いを出し、攻めの気持ちを忘れず戦っていく。
水杉玲奈選手
サーブで崩され、リズムを作ることができなかった。しかし、今日は色々な選手がチームへ貢献し、まさにチーム力で勝ち取ったゲームでもあった。明日は粘り強く、勝ちにこだわりを持ち戦っていく。
8月25日 日本×オーストラリア 予選ラウンド
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
3勝0敗
3
25
25
25
オーストラリア
0勝3敗
0
4
11
15
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
迎えた予選ラウンド第3戦は高さが武器のオーストラリア戦。いかにサーブで攻めていけるかがポイントとなってくる。序盤、柴田真果選手のサーブで攻め3-0とリードする。田中瑞稀選手のライトスパイクで4-1、サービスエースで5-1とリードを広げた。そして、中川美柚選手のブロックや田中選手のサービスエースで8-1としたところで1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。さらに西川有喜選手も続き、11-1と大きくリードを奪う。田中選手のサーブが続き、オーストラリアは早くも2回目のタイムを使い切ってしまう。2回目のテクニカルタイムアウトは16-1で迎えた。その後も手を緩めず攻めた続けた日本は中川選手のスパイクで19-3とする。
2枚替えで起用されたオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手は自分たちのプレーをきっちりとこなし、得点にも貢献。オクム大庭選手は3本のスパイクを決めるなど、存在感を示した。西川選手の連続サーブポイント、そして最後も西川選手のパイプ攻撃が決まり、25-4で第1セットを奪った。
【第2セット】
このセットも中川選手のスパイクで先取点を奪い、田中選手のサービスエースで2-0。その後も西川選手の強烈なスパイクが炸裂し5-2。そして、柴田選手のツー攻撃も冴え6-2とする。水杉玲奈選手もサーブレシーブをしっかりとセッターへ返し、濵松明日香選手のブロード攻撃を演出し7-3。そして、田中選手も続き8-3で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。相手ミスで10-3となったところでオーストラリアは1回目のタイムアウトを要求。中川選手はライトからのバックアタック、西川選手はパイプ攻撃を展開しリードを広げる。田中選手の技ありスパイクで15-4。ここでオーストラリアは2回目のタイムアウトを要求した。16-5で2回目のテクニカルタイムアウトを迎え、その後も安定した攻撃を見せる日本は途中起用された佐々木千紘選手、花井萌里選手、佐藤優花選手、山崎選手が自分たちの仕事をこなし22-8と大きくリードを奪う。佐藤選手はブロックでも得点し23-8。最後は田中選手が相手コートへうまく落とし、25-11でこのセットも奪った。
【第3セット】
スタートには山崎選手と佐々木選手を起用して臨んだこのセット。西川選手がスパイク、ブロックにと躍動し、6-1と序盤の主導権を握った。そして、佐々木選手は相手の意表を突くショートサーブで得点し、10-2とリードする。濵松選手が見事に相手クイックをブロックし12-2。その後、16-6で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた日本は佐々木選手のクイック攻撃で18-7とし、途中起用の長内美和子選手や志摩美古都選手、オクム大庭選手が攻守にわたる活躍を見せ終盤23-14とリードし、24点目は長内選手のスパイク、25点目は佐々木選手と山崎選手の2枚ブロックが決まり、25-15とした日本はストレート勝ちを収め、予選ラウンドB組1位通過を決めた。明日26日(金)は休養日となり、27日(土)からのクウォーターファイナルラウンドへと臨む。
【コメント】
越谷章監督
初戦のタイに勝利してチームに勢いが出て、今日までの試合は良い流れが出来ている。明日は大会の休養日にあたるが、しっかりとクウォーターファイナルのイラン戦へ向けて準備をしていきたい。
西川有喜選手
チームを組んで時間はあまり経っていないが、団結力が生まれてチーム力で勝利することができたと思う。日本チームの特徴でもあるディフェンス力とサーブで攻めるバレーを展開して、目標である優勝へ向かっていく。
田中瑞稀選手
一戦一戦を大事に日本のバレーボールを展開し、優勝目指して頑張りたい。
8月22日 日本×チャイニーズタイペイ 予選ラウンド
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
2勝0敗
3
25
25
25
チャイニーズタイペイ
0勝1敗
0
22
22
22
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
柴田真果選手のサーブでスタートし、いきなり中川美柚選手が見事なブロックを決めて先取点を奪う。その後、山中宏予選手のクイックで得点するも僅かな隙を突かれ4-4の同点とされる。チャイニーズタイペイは初戦の硬さも見せずに伸び伸びとプレーをしてくる。一時は5-7とリードを許す展開となったが、田中瑞稀選手の好レシーブから最後は西川有喜選手が決めて8-7と逆転して、1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。タイムアウト明け、水杉玲奈選手の粘りあるレシーブから濵松明日香選手がブロード攻撃を決め9-7。日本が11点を取った場面(11-8)でチャイニーズタイペイはタイムアウトを要求。お互いに持ち味の粘り強いレシーブをみせ、長いラリーが続く。その中、山中選手がブロックで存在感を見せた。それでも得点差はなかなか開かずに14-12。この状況下で中川選手のブロックポイント、水杉選手のレシーブから得点を重ねた日本。16-12で2回目のテクニカルタイムアウトを迎え、18-13ではチャイニーズタイペイが2回目のタイムアウト。西川選手のスパイクポイントで21-15。ここでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を二枚替えで起用した日本。そして、田中選手に代わり志摩美古都選手を前衛から起用する。相手サーブの勢いが増し苦戦を強いられ、22-19と追い上げられた場面で日本がタイムアウトを要求。すぐさまオクム大庭選手が決めて23-19とし、最後は相手のミスで25点目を取った日本が25-22で第1セットを先取した。
【第2セット】
序盤は互角の展開が続く中、中川選手のサービスエースや濵松選手の豪快なブロード攻撃で徐々にリズムを掴むと、水杉選手のレシーブから田中選手が決め7-4、柴田選手も考えたトスワークからスパイカー陣を生かしていく。そして、1回目のテクニカルタイムアウトは8-4で迎えた。しかし、思うようにバレーボールはさせてもらえず、気が付けば12-12の同点に追いつかれる展開となってしまう。この後、相手のミスや中川選手のサービスエースで14-12と再びリードを奪った場面で、チャイニーズタイペイがタイムアウトを要求した。中盤、16-13でテクニカルタイムアウトを迎えた直後、柴田選手のツー攻撃、西川選手のパイプ攻撃で18-13と主導権を握った展開となり、18-14の場面では中川選手に代わり長内美和子選手がコートへ。その長内選手は後衛での好レシーブから得点へとつなげる活躍を見せた。また、パイプ攻撃でも得点。そして、花井萌里選手、佐藤優花選手、佐々木千紘選手らもコートへ立ち、それぞれ存在感を示し役割も果たして、最後は長内選手が決め、このセットも粘る相手を振り切り25-22で奪った。
【第3セット】
序盤は相手ペースで試合が進み1-6と5点のビハインドを強いられる。ここで日本はタイムアウトを要求し、立て直しを図る。点は取るものの、4-8で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
濵松選手のブロード攻撃で反撃するも、得点差はなかなか縮まらず6-10。ここから田中選手が2連続得点を奪った8-10の場面で、チャイニーズタイペイは1回目のタイムアウトを要求。相手チャレンジの要求で、本来はノーカウントでゲーム再開のはずが、相手得点のまま試合は続行。これに発奮した日本は連続得点で13-12と逆転に成功する。途中交代の志摩選手もスパイクを決め16-14。ここで2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。すっかりリズムを取り戻した日本は、志摩選手が攻守で活躍を見せ、21-15とリードを奪う展開で終盤の攻防へ。終盤にもたつく場面はあったが、最後は田中選手がきっちりと決めて25-22で奪い、初戦に続きストレートで勝利を収めた。
【コメント】
越谷章監督
(この2試合)サーブ、ブロックが機能していて、ディフェンス面では非常に良かったが、2戦目のチャイニーズタイペイ戦ではオフェンスがうまく機能しなかったので、よりコンビの精度を上げ、また攻撃を工夫しながら次に向けて戦っていきたい。次戦のオーストラリア戦ではまずはサーブでしっかりプレッシャーをかけて、ディフェンスからしっかりトランジションで攻撃ができれば、と思う。
西川有喜選手
(この2試合)短い時間でチームを作って、緊張もあったが、サーブで自分たちが主導権を握ることができ、その中で流れを掴むことができたと思う。次の対戦相手のオーストラリアは高さがあるチームなので、まず自分たちのブロック、ディグの精度を上げて、いい準備をしていきたい。
8月21日 日本×タイ 予選ラウンド
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
1勝0敗
3
25
25
25
タイ
0勝1敗
0
18
19
22
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
本日からフィリピンにて「2022AVCカップ女子」が開幕した。初戦はコンビバレーを信条とするタイとの一戦。スタートは互いに様子を見る形で入り、山中宏予選手のサービスエース、中川美柚選手のスパイク、濵松明日香選手のスパイクで得点を重ねる日本チーム。一方、タイも速いコンビバレーと粘り強いレシーブで応戦してくる。
序盤は互角の戦いが続き、西川有喜選手のサービスエースで8-6となり1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後、ラリーから田中瑞稀選手のスパイクが決まり10-7となったところでタイはタイムアウトを要求。濵松選手のサービスエースで11-7とし、ブロックディフェンスのバランスも良い日本は13-7とリードを奪う。そして、中川選手は相手を見事にブロックし15-9と日本ペースで試合が進む。そして、16-11で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。柴田真果選手と濵松選手のコンビも素晴らしく、相手コートへスパイクを叩き込み17-12とする。ここでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を二枚替えで起用し、山崎選手はミドル山中選手を生かしたトス回しをみせた。その後、田中選手の豪快なスパイクも決まり21-15とリードしたところでタイは2回目のタイムアウト。その後も水杉玲奈選手の好レシーブからリズム良く攻撃を仕掛ける日本は中川選手のスパイクで25点目を奪い、25-18で第1セットを先取した。
【第2セット】
1点目は山中選手のスパイク得点で始まった。柴田選手のトスワークから中川選手、田中選手がしっかりと打ち切り5-1。粘り強いレシーブから相手ミスを誘い6-1と序盤の主導権を握る。絶好調の中川選手もライトから豪快なスパイクを決め7-2。1回目のテクニカルタイムアウトは8-3で迎えた。ここからタイのサーブに崩され8-6と迫られるが、西川選手のパイプ攻撃で9-6とし少し嫌なムードを断ち切った。
ラリー中からは田中選手の速いパイプ攻撃が決まり12-8となったところでタイが1回目のタイムアウト。タイはタイムアウトを機に立て直しを図ってきたが、中盤も田中選手、西川選手、中川選手のサイドアタッカー陣は安定した攻撃を見せ21-16で試合は終盤へと突入。タイも粘りを見せ、22-19と迫ってきたところで越谷章監督は初めてタイムアウトを要求した。ここで水杉選手の完璧なサーブレシーブからセッター柴田選手は濵松選手の速攻を選択し、見事期待に応えた。途中交代の志摩美古都選手もレフトからスパイクを決めて24点目、このセットも25-19で奪い2セットを連取した。
【第3セット】
勢いそのままにこのセットもスパイカー陣は得点を重ね、ミドルの濵松選手は見事なブロックを決める。序盤は日本ペースで試合が進み8-3で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。しかし、タイの粘り強いレシーブからリズムを崩された日本は8-6と2点差まで詰め寄られるも、西川選手が踏ん張る。タイもこのセットを落としたら負けとなるため、必死に食い下がり11-10と1点差まで詰め寄ってくる。そして、11-11の同点に追いつかれた日本はサービスエースを奪われ、11-12と逆転を許してしまう。だが、山中選手の速攻で13-12と逆転に成功する。ここからお互いに点を取り合い16-14で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。17-15とした日本はオクム大庭選手と山崎を二枚替えで起用。オクム大庭選手もその期待に応え、連続でスパイクを決めた。一進一退の攻防が続く中、田中選手が相手ブロックを利用したスパイクで21-19としたところでタイは2回目のタイムアウト。タイのスパイクが決まり21-20。日本は西川選手のパイプ攻撃で22-20。ミスがあり22-21となったが西川選手が再度決めて23-21。ここで中川選手が見事なブロックを決め24-21のマッチポイントとし、最後も西川選手がレフトから決めて25-22。初戦をストレートで勝利した。
【コメント】
越谷章監督
「選手、スタッフがアグレッシブな気持ちを持って戦いへと臨んだ。ブロックディフェンスも機能した試合ではあったが、3セット目の中盤から攻撃面での精度が落ちてきたのでその部分を修正し、明日はもっと高められるようにしていきたい」
柴田真果選手
「初戦ということで緊張したが、少しずつ自分たちのバレーができて良かった。また他国での試合ながら応援してくださる方が多くいることに幸せを感じ、とても力になった。明日も日本らしいバレーボールを展開していきたい」
チーム | セットカウント | 第1セット | 第2セット | 第3セット | 第4セット | 第5セット |
---|---|---|---|---|---|---|
日本 | 3 | 25 | 25 | 26 | 25 | |
イラン | 1 | 23 | 21 | 28 | 16 |
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
予選ラウンドを終え、Bグループ1位の日本はAグループ4位のイランとクウォーターファイナルラウンドでの試合を迎えた。イランも大型のチームであるため、前の試合と同様やはりサーブとサーブレシーブが試合の大きな鍵となる。柴田真果選手のサーブから始まったゲーム、山中宏予選手がクイックを決め幸先よく先取点を上げた。その後、パスが乱れ2-3とされるが、水杉玲奈選手の好レシーブから西川有喜選手が相手コートへ落とし3-3とする。イランも上手なサインプレーを見せ、思うように得点が入らず我慢のバレーボールが続く。1回目のテクニカルタイムアウトはイランが8点を先取して7-8で迎えた。濵松明日香選手がブロード攻撃を見せ得点し、柴田選手の丁寧なトスから田中瑞稀選手も続いた。しかし、9-12と劣勢な展開となり日本はタイムを要求する。なかなかリズムが掴めない日本は西川選手を中心に攻撃を仕掛け、山中選手がブロックで相手攻撃を封じた。
イランも攻めのバレーを貫き、日本へプレッシャーをかけてくる。日本にコンビミスもあり12-16で2回目のテクニカルタイムを迎え、2枚替えでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を起用した日本。完全にペースを奪われた日本は13-18で2回目のタイムアウトを要求した。14-19から志摩美古都選手をリリーフサーブで起用すると、オクム大庭選手のライトスパイク、田中選手のブロック、さらには山崎選手、志摩選手の好ディフェンスから田中選手がスパイクを打ち切り、17-19と日本は反撃に転じた。水杉選手の素晴らしいディグから田中選手、オクム大庭選手が決めて19-19の同点に追いついた。その後、19-21とされてしまうも粘りを見せた日本はオクム大庭選手が踏ん張り21-22、相手ミスで22-22の同点とする。最後は粘るイランを振り切り、苦しみながらも25-23で第1セットを奪った。
【第2セット】
序盤から攻めていきたい日本は山中選手のクイック、西川選手のレフトからのスパイクで4-2とリードを奪う。互いに点を取り合い6-5。そして、長いラリーを制した日本は8-5と徐々にペースを掴み1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。相手のミスにも助けられた日本は12-10とし、西川選手が決め13-10、さらに中川美柚選手がライトからのスパイクを相手コートへ叩き込み14-10とした。2回目のテクニカルタイムアウトを16-12で迎え、試合は中盤の攻防へと移る。2枚替えで起用されたオクム大庭選手と山崎選手、田中選手に替わって起用された長内美和子選手はすぐさまスパイクを決め、得点を奪って18-15。だが、イランも素晴らしいディグからの攻撃を見せ、18-17と迫ってくる。ここで日本はタイムアウトを要求し一息入れた。19-17の場面で柴田選手と中川選手をコートへ戻す。そして、柴田選手がサービスエースを奪い、20-17と貴重な1点を追加した。長内選手はライトからの見事なスパイクを決め21-18。負けじと西川選手も豪快なスパイクをレフトから決め、22-19とした。24-21で迎えたセットポイントでイランが2回目のタイムアウトを要求したが、西川選手がサービスエースを奪い25-21で2セットを連取した。
【第3セット】
このセットは長内選手をスタートから起用して臨んだ。序盤は3-5と劣勢な立ち上りとなったが、濵松選手のブロード攻撃で4-5とし、長内選手の好レシーブから西川選手が相手コートへうまく落として5-5。さらには豪華なスパイクを放ち6-5の逆転に成功する。柴田選手も相手の意表をつくツーアタックを見せ、7-6とした。8-7で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた後は粘り強いディフェンスで9-7とリードを奪った日本だが、イランの力強いサーブに押されリードを広げることができず、我慢が続く。その中でも西川選手が存在感を見せ、13-11とリードはキープ。16-13で2回目のテクニカルタイムを迎え、第1セットでも十分な役割を果たした志摩選手をリリーフサーブで起用するとすぐに得点し17-13。その後もパイプ攻撃を連続で決めて19-14とリードを広げた。志摩選手が拾い長内選手が決め、20-14と完全にペースを掴んだ日本。しかし、イランの追い上げがあり、21-19となったところで日本はすかさずタイムを要求した。一気にイランへ流れが傾き21-21の同点とされ、さらにはブロックもされて21-22、そして長いラリーも奪われ、21-23と厳しい展開となってしまう。ここで途中交代のオクム大庭選手が決め22-23とする。22-24の相手セットポイントからは西川選手が決め、23-24でイランがタイムアウトを要求した。お互いが粘り、相手のミスで24-24の同点に追いつく。その後、何度も相手のセットポイントをしのいだ日本だったが、26-28でこのセットを奪われた。
【第4セット】
第3セットの嫌な流れを引きずりたくない日本は田中選手をコートへ戻し臨んだ。序盤は相手の勢いに押され気味であったが、冷静さを取り戻した日本はサーブで攻めブロックディフェンスに集中した。濵松選手のブロック、中川選手のスパイクで6-4とリードを奪う。8-5で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。10-8と迫られた場面では西川選手がパイプ攻撃を決め、嫌な流れを断ち切った。その後も田中選手のスパイク、山中選手のブロックで得点した日本は13-8とリードを広げ、中川選手も続き14-8。16-10で迎えた2回目のテクニカルタイムアウト後、長いラリーを濵松選手のクイックで制した日本は17-10とリードを広げた。終盤に入っても攻撃の手を緩めることなく21-13でリードをキープ。最後は相手ミスで25-16とした日本はセットカウント3-1で勝利した。苦戦を強いられた日本であったがセミファイナル進出を決め、明日はファイナル進出をかけベトナムと対戦する。
【コメント】
越谷章監督
サーブで崩してディフェンス、は良かったと思うが、トランディション攻撃の精度が低く得点へ結びつかなかった。しかしながら、途中で起用された選手たちがカバーしてくれて、要所で得点が取れたことが勝因となった。明日の対戦相手のベトナムは粘り強いチームだが、それ以上に粘り強く、日本のバレーボールを展開したい。
中川美柚選手
前半からリズムが作れずに慌ててしまったが、途中からコートに入ったメンバーが助けてくれた。今日は”全員バレー”での勝利だった。明日も強い相手だが最初から勢いを出し、攻めの気持ちを忘れず戦っていく。
水杉玲奈選手
サーブで崩され、リズムを作ることができなかった。しかし、今日は色々な選手がチームへ貢献し、まさにチーム力で勝ち取ったゲームでもあった。明日は粘り強く、勝ちにこだわりを持ち戦っていく。
チーム | セットカウント | 第1セット | 第2セット | 第3セット | 第4セット | 第5セット |
---|---|---|---|---|---|---|
日本 3勝0敗 |
3 | 25 | 25 | 25 | ||
オーストラリア 0勝3敗 |
0 | 4 | 11 | 15 |
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
迎えた予選ラウンド第3戦は高さが武器のオーストラリア戦。いかにサーブで攻めていけるかがポイントとなってくる。序盤、柴田真果選手のサーブで攻め3-0とリードする。田中瑞稀選手のライトスパイクで4-1、サービスエースで5-1とリードを広げた。そして、中川美柚選手のブロックや田中選手のサービスエースで8-1としたところで1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。さらに西川有喜選手も続き、11-1と大きくリードを奪う。田中選手のサーブが続き、オーストラリアは早くも2回目のタイムを使い切ってしまう。2回目のテクニカルタイムアウトは16-1で迎えた。その後も手を緩めず攻めた続けた日本は中川選手のスパイクで19-3とする。
2枚替えで起用されたオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手は自分たちのプレーをきっちりとこなし、得点にも貢献。オクム大庭選手は3本のスパイクを決めるなど、存在感を示した。西川選手の連続サーブポイント、そして最後も西川選手のパイプ攻撃が決まり、25-4で第1セットを奪った。
【第2セット】
このセットも中川選手のスパイクで先取点を奪い、田中選手のサービスエースで2-0。その後も西川選手の強烈なスパイクが炸裂し5-2。そして、柴田選手のツー攻撃も冴え6-2とする。水杉玲奈選手もサーブレシーブをしっかりとセッターへ返し、濵松明日香選手のブロード攻撃を演出し7-3。そして、田中選手も続き8-3で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。相手ミスで10-3となったところでオーストラリアは1回目のタイムアウトを要求。中川選手はライトからのバックアタック、西川選手はパイプ攻撃を展開しリードを広げる。田中選手の技ありスパイクで15-4。ここでオーストラリアは2回目のタイムアウトを要求した。16-5で2回目のテクニカルタイムアウトを迎え、その後も安定した攻撃を見せる日本は途中起用された佐々木千紘選手、花井萌里選手、佐藤優花選手、山崎選手が自分たちの仕事をこなし22-8と大きくリードを奪う。佐藤選手はブロックでも得点し23-8。最後は田中選手が相手コートへうまく落とし、25-11でこのセットも奪った。
【第3セット】
スタートには山崎選手と佐々木選手を起用して臨んだこのセット。西川選手がスパイク、ブロックにと躍動し、6-1と序盤の主導権を握った。そして、佐々木選手は相手の意表を突くショートサーブで得点し、10-2とリードする。濵松選手が見事に相手クイックをブロックし12-2。その後、16-6で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた日本は佐々木選手のクイック攻撃で18-7とし、途中起用の長内美和子選手や志摩美古都選手、オクム大庭選手が攻守にわたる活躍を見せ終盤23-14とリードし、24点目は長内選手のスパイク、25点目は佐々木選手と山崎選手の2枚ブロックが決まり、25-15とした日本はストレート勝ちを収め、予選ラウンドB組1位通過を決めた。明日26日(金)は休養日となり、27日(土)からのクウォーターファイナルラウンドへと臨む。
【コメント】
越谷章監督
初戦のタイに勝利してチームに勢いが出て、今日までの試合は良い流れが出来ている。明日は大会の休養日にあたるが、しっかりとクウォーターファイナルのイラン戦へ向けて準備をしていきたい。
西川有喜選手
チームを組んで時間はあまり経っていないが、団結力が生まれてチーム力で勝利することができたと思う。日本チームの特徴でもあるディフェンス力とサーブで攻めるバレーを展開して、目標である優勝へ向かっていく。
田中瑞稀選手
一戦一戦を大事に日本のバレーボールを展開し、優勝目指して頑張りたい。
8月22日 日本×チャイニーズタイペイ 予選ラウンド
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
2勝0敗
3
25
25
25
チャイニーズタイペイ
0勝1敗
0
22
22
22
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
柴田真果選手のサーブでスタートし、いきなり中川美柚選手が見事なブロックを決めて先取点を奪う。その後、山中宏予選手のクイックで得点するも僅かな隙を突かれ4-4の同点とされる。チャイニーズタイペイは初戦の硬さも見せずに伸び伸びとプレーをしてくる。一時は5-7とリードを許す展開となったが、田中瑞稀選手の好レシーブから最後は西川有喜選手が決めて8-7と逆転して、1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。タイムアウト明け、水杉玲奈選手の粘りあるレシーブから濵松明日香選手がブロード攻撃を決め9-7。日本が11点を取った場面(11-8)でチャイニーズタイペイはタイムアウトを要求。お互いに持ち味の粘り強いレシーブをみせ、長いラリーが続く。その中、山中選手がブロックで存在感を見せた。それでも得点差はなかなか開かずに14-12。この状況下で中川選手のブロックポイント、水杉選手のレシーブから得点を重ねた日本。16-12で2回目のテクニカルタイムアウトを迎え、18-13ではチャイニーズタイペイが2回目のタイムアウト。西川選手のスパイクポイントで21-15。ここでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を二枚替えで起用した日本。そして、田中選手に代わり志摩美古都選手を前衛から起用する。相手サーブの勢いが増し苦戦を強いられ、22-19と追い上げられた場面で日本がタイムアウトを要求。すぐさまオクム大庭選手が決めて23-19とし、最後は相手のミスで25点目を取った日本が25-22で第1セットを先取した。
【第2セット】
序盤は互角の展開が続く中、中川選手のサービスエースや濵松選手の豪快なブロード攻撃で徐々にリズムを掴むと、水杉選手のレシーブから田中選手が決め7-4、柴田選手も考えたトスワークからスパイカー陣を生かしていく。そして、1回目のテクニカルタイムアウトは8-4で迎えた。しかし、思うようにバレーボールはさせてもらえず、気が付けば12-12の同点に追いつかれる展開となってしまう。この後、相手のミスや中川選手のサービスエースで14-12と再びリードを奪った場面で、チャイニーズタイペイがタイムアウトを要求した。中盤、16-13でテクニカルタイムアウトを迎えた直後、柴田選手のツー攻撃、西川選手のパイプ攻撃で18-13と主導権を握った展開となり、18-14の場面では中川選手に代わり長内美和子選手がコートへ。その長内選手は後衛での好レシーブから得点へとつなげる活躍を見せた。また、パイプ攻撃でも得点。そして、花井萌里選手、佐藤優花選手、佐々木千紘選手らもコートへ立ち、それぞれ存在感を示し役割も果たして、最後は長内選手が決め、このセットも粘る相手を振り切り25-22で奪った。
【第3セット】
序盤は相手ペースで試合が進み1-6と5点のビハインドを強いられる。ここで日本はタイムアウトを要求し、立て直しを図る。点は取るものの、4-8で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
濵松選手のブロード攻撃で反撃するも、得点差はなかなか縮まらず6-10。ここから田中選手が2連続得点を奪った8-10の場面で、チャイニーズタイペイは1回目のタイムアウトを要求。相手チャレンジの要求で、本来はノーカウントでゲーム再開のはずが、相手得点のまま試合は続行。これに発奮した日本は連続得点で13-12と逆転に成功する。途中交代の志摩選手もスパイクを決め16-14。ここで2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。すっかりリズムを取り戻した日本は、志摩選手が攻守で活躍を見せ、21-15とリードを奪う展開で終盤の攻防へ。終盤にもたつく場面はあったが、最後は田中選手がきっちりと決めて25-22で奪い、初戦に続きストレートで勝利を収めた。
【コメント】
越谷章監督
(この2試合)サーブ、ブロックが機能していて、ディフェンス面では非常に良かったが、2戦目のチャイニーズタイペイ戦ではオフェンスがうまく機能しなかったので、よりコンビの精度を上げ、また攻撃を工夫しながら次に向けて戦っていきたい。次戦のオーストラリア戦ではまずはサーブでしっかりプレッシャーをかけて、ディフェンスからしっかりトランジションで攻撃ができれば、と思う。
西川有喜選手
(この2試合)短い時間でチームを作って、緊張もあったが、サーブで自分たちが主導権を握ることができ、その中で流れを掴むことができたと思う。次の対戦相手のオーストラリアは高さがあるチームなので、まず自分たちのブロック、ディグの精度を上げて、いい準備をしていきたい。
8月21日 日本×タイ 予選ラウンド
チーム
セットカウント
第1セット
第2セット
第3セット
第4セット
第5セット
日本
1勝0敗
3
25
25
25
タイ
0勝1敗
0
18
19
22
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
本日からフィリピンにて「2022AVCカップ女子」が開幕した。初戦はコンビバレーを信条とするタイとの一戦。スタートは互いに様子を見る形で入り、山中宏予選手のサービスエース、中川美柚選手のスパイク、濵松明日香選手のスパイクで得点を重ねる日本チーム。一方、タイも速いコンビバレーと粘り強いレシーブで応戦してくる。
序盤は互角の戦いが続き、西川有喜選手のサービスエースで8-6となり1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後、ラリーから田中瑞稀選手のスパイクが決まり10-7となったところでタイはタイムアウトを要求。濵松選手のサービスエースで11-7とし、ブロックディフェンスのバランスも良い日本は13-7とリードを奪う。そして、中川選手は相手を見事にブロックし15-9と日本ペースで試合が進む。そして、16-11で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。柴田真果選手と濵松選手のコンビも素晴らしく、相手コートへスパイクを叩き込み17-12とする。ここでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を二枚替えで起用し、山崎選手はミドル山中選手を生かしたトス回しをみせた。その後、田中選手の豪快なスパイクも決まり21-15とリードしたところでタイは2回目のタイムアウト。その後も水杉玲奈選手の好レシーブからリズム良く攻撃を仕掛ける日本は中川選手のスパイクで25点目を奪い、25-18で第1セットを先取した。
【第2セット】
1点目は山中選手のスパイク得点で始まった。柴田選手のトスワークから中川選手、田中選手がしっかりと打ち切り5-1。粘り強いレシーブから相手ミスを誘い6-1と序盤の主導権を握る。絶好調の中川選手もライトから豪快なスパイクを決め7-2。1回目のテクニカルタイムアウトは8-3で迎えた。ここからタイのサーブに崩され8-6と迫られるが、西川選手のパイプ攻撃で9-6とし少し嫌なムードを断ち切った。
ラリー中からは田中選手の速いパイプ攻撃が決まり12-8となったところでタイが1回目のタイムアウト。タイはタイムアウトを機に立て直しを図ってきたが、中盤も田中選手、西川選手、中川選手のサイドアタッカー陣は安定した攻撃を見せ21-16で試合は終盤へと突入。タイも粘りを見せ、22-19と迫ってきたところで越谷章監督は初めてタイムアウトを要求した。ここで水杉選手の完璧なサーブレシーブからセッター柴田選手は濵松選手の速攻を選択し、見事期待に応えた。途中交代の志摩美古都選手もレフトからスパイクを決めて24点目、このセットも25-19で奪い2セットを連取した。
【第3セット】
勢いそのままにこのセットもスパイカー陣は得点を重ね、ミドルの濵松選手は見事なブロックを決める。序盤は日本ペースで試合が進み8-3で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。しかし、タイの粘り強いレシーブからリズムを崩された日本は8-6と2点差まで詰め寄られるも、西川選手が踏ん張る。タイもこのセットを落としたら負けとなるため、必死に食い下がり11-10と1点差まで詰め寄ってくる。そして、11-11の同点に追いつかれた日本はサービスエースを奪われ、11-12と逆転を許してしまう。だが、山中選手の速攻で13-12と逆転に成功する。ここからお互いに点を取り合い16-14で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。17-15とした日本はオクム大庭選手と山崎を二枚替えで起用。オクム大庭選手もその期待に応え、連続でスパイクを決めた。一進一退の攻防が続く中、田中選手が相手ブロックを利用したスパイクで21-19としたところでタイは2回目のタイムアウト。タイのスパイクが決まり21-20。日本は西川選手のパイプ攻撃で22-20。ミスがあり22-21となったが西川選手が再度決めて23-21。ここで中川選手が見事なブロックを決め24-21のマッチポイントとし、最後も西川選手がレフトから決めて25-22。初戦をストレートで勝利した。
【コメント】
越谷章監督
「選手、スタッフがアグレッシブな気持ちを持って戦いへと臨んだ。ブロックディフェンスも機能した試合ではあったが、3セット目の中盤から攻撃面での精度が落ちてきたのでその部分を修正し、明日はもっと高められるようにしていきたい」
柴田真果選手
「初戦ということで緊張したが、少しずつ自分たちのバレーができて良かった。また他国での試合ながら応援してくださる方が多くいることに幸せを感じ、とても力になった。明日も日本らしいバレーボールを展開していきたい」
チーム | セットカウント | 第1セット | 第2セット | 第3セット | 第4セット | 第5セット |
---|---|---|---|---|---|---|
日本 2勝0敗 |
3 | 25 | 25 | 25 | ||
チャイニーズタイペイ 0勝1敗 |
0 | 22 | 22 | 22 |
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
柴田真果選手のサーブでスタートし、いきなり中川美柚選手が見事なブロックを決めて先取点を奪う。その後、山中宏予選手のクイックで得点するも僅かな隙を突かれ4-4の同点とされる。チャイニーズタイペイは初戦の硬さも見せずに伸び伸びとプレーをしてくる。一時は5-7とリードを許す展開となったが、田中瑞稀選手の好レシーブから最後は西川有喜選手が決めて8-7と逆転して、1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。タイムアウト明け、水杉玲奈選手の粘りあるレシーブから濵松明日香選手がブロード攻撃を決め9-7。日本が11点を取った場面(11-8)でチャイニーズタイペイはタイムアウトを要求。お互いに持ち味の粘り強いレシーブをみせ、長いラリーが続く。その中、山中選手がブロックで存在感を見せた。それでも得点差はなかなか開かずに14-12。この状況下で中川選手のブロックポイント、水杉選手のレシーブから得点を重ねた日本。16-12で2回目のテクニカルタイムアウトを迎え、18-13ではチャイニーズタイペイが2回目のタイムアウト。西川選手のスパイクポイントで21-15。ここでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を二枚替えで起用した日本。そして、田中選手に代わり志摩美古都選手を前衛から起用する。相手サーブの勢いが増し苦戦を強いられ、22-19と追い上げられた場面で日本がタイムアウトを要求。すぐさまオクム大庭選手が決めて23-19とし、最後は相手のミスで25点目を取った日本が25-22で第1セットを先取した。
【第2セット】
序盤は互角の展開が続く中、中川選手のサービスエースや濵松選手の豪快なブロード攻撃で徐々にリズムを掴むと、水杉選手のレシーブから田中選手が決め7-4、柴田選手も考えたトスワークからスパイカー陣を生かしていく。そして、1回目のテクニカルタイムアウトは8-4で迎えた。しかし、思うようにバレーボールはさせてもらえず、気が付けば12-12の同点に追いつかれる展開となってしまう。この後、相手のミスや中川選手のサービスエースで14-12と再びリードを奪った場面で、チャイニーズタイペイがタイムアウトを要求した。中盤、16-13でテクニカルタイムアウトを迎えた直後、柴田選手のツー攻撃、西川選手のパイプ攻撃で18-13と主導権を握った展開となり、18-14の場面では中川選手に代わり長内美和子選手がコートへ。その長内選手は後衛での好レシーブから得点へとつなげる活躍を見せた。また、パイプ攻撃でも得点。そして、花井萌里選手、佐藤優花選手、佐々木千紘選手らもコートへ立ち、それぞれ存在感を示し役割も果たして、最後は長内選手が決め、このセットも粘る相手を振り切り25-22で奪った。
【第3セット】
序盤は相手ペースで試合が進み1-6と5点のビハインドを強いられる。ここで日本はタイムアウトを要求し、立て直しを図る。点は取るものの、4-8で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。
濵松選手のブロード攻撃で反撃するも、得点差はなかなか縮まらず6-10。ここから田中選手が2連続得点を奪った8-10の場面で、チャイニーズタイペイは1回目のタイムアウトを要求。相手チャレンジの要求で、本来はノーカウントでゲーム再開のはずが、相手得点のまま試合は続行。これに発奮した日本は連続得点で13-12と逆転に成功する。途中交代の志摩選手もスパイクを決め16-14。ここで2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。すっかりリズムを取り戻した日本は、志摩選手が攻守で活躍を見せ、21-15とリードを奪う展開で終盤の攻防へ。終盤にもたつく場面はあったが、最後は田中選手がきっちりと決めて25-22で奪い、初戦に続きストレートで勝利を収めた。
【コメント】
越谷章監督
(この2試合)サーブ、ブロックが機能していて、ディフェンス面では非常に良かったが、2戦目のチャイニーズタイペイ戦ではオフェンスがうまく機能しなかったので、よりコンビの精度を上げ、また攻撃を工夫しながら次に向けて戦っていきたい。次戦のオーストラリア戦ではまずはサーブでしっかりプレッシャーをかけて、ディフェンスからしっかりトランジションで攻撃ができれば、と思う。
西川有喜選手
(この2試合)短い時間でチームを作って、緊張もあったが、サーブで自分たちが主導権を握ることができ、その中で流れを掴むことができたと思う。次の対戦相手のオーストラリアは高さがあるチームなので、まず自分たちのブロック、ディグの精度を上げて、いい準備をしていきたい。
チーム | セットカウント | 第1セット | 第2セット | 第3セット | 第4セット | 第5セット |
---|---|---|---|---|---|---|
日本 1勝0敗 |
3 | 25 | 25 | 25 | ||
タイ 0勝1敗 |
0 | 18 | 19 | 22 |
【第1セットのスタメン】
【戦評】
【第1セット】
本日からフィリピンにて「2022AVCカップ女子」が開幕した。初戦はコンビバレーを信条とするタイとの一戦。スタートは互いに様子を見る形で入り、山中宏予選手のサービスエース、中川美柚選手のスパイク、濵松明日香選手のスパイクで得点を重ねる日本チーム。一方、タイも速いコンビバレーと粘り強いレシーブで応戦してくる。
序盤は互角の戦いが続き、西川有喜選手のサービスエースで8-6となり1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後、ラリーから田中瑞稀選手のスパイクが決まり10-7となったところでタイはタイムアウトを要求。濵松選手のサービスエースで11-7とし、ブロックディフェンスのバランスも良い日本は13-7とリードを奪う。そして、中川選手は相手を見事にブロックし15-9と日本ペースで試合が進む。そして、16-11で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。柴田真果選手と濵松選手のコンビも素晴らしく、相手コートへスパイクを叩き込み17-12とする。ここでオクム大庭冬美ハウィ選手と山崎のの花選手を二枚替えで起用し、山崎選手はミドル山中選手を生かしたトス回しをみせた。その後、田中選手の豪快なスパイクも決まり21-15とリードしたところでタイは2回目のタイムアウト。その後も水杉玲奈選手の好レシーブからリズム良く攻撃を仕掛ける日本は中川選手のスパイクで25点目を奪い、25-18で第1セットを先取した。
【第2セット】
1点目は山中選手のスパイク得点で始まった。柴田選手のトスワークから中川選手、田中選手がしっかりと打ち切り5-1。粘り強いレシーブから相手ミスを誘い6-1と序盤の主導権を握る。絶好調の中川選手もライトから豪快なスパイクを決め7-2。1回目のテクニカルタイムアウトは8-3で迎えた。ここからタイのサーブに崩され8-6と迫られるが、西川選手のパイプ攻撃で9-6とし少し嫌なムードを断ち切った。
ラリー中からは田中選手の速いパイプ攻撃が決まり12-8となったところでタイが1回目のタイムアウト。タイはタイムアウトを機に立て直しを図ってきたが、中盤も田中選手、西川選手、中川選手のサイドアタッカー陣は安定した攻撃を見せ21-16で試合は終盤へと突入。タイも粘りを見せ、22-19と迫ってきたところで越谷章監督は初めてタイムアウトを要求した。ここで水杉選手の完璧なサーブレシーブからセッター柴田選手は濵松選手の速攻を選択し、見事期待に応えた。途中交代の志摩美古都選手もレフトからスパイクを決めて24点目、このセットも25-19で奪い2セットを連取した。
【第3セット】
勢いそのままにこのセットもスパイカー陣は得点を重ね、ミドルの濵松選手は見事なブロックを決める。序盤は日本ペースで試合が進み8-3で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。しかし、タイの粘り強いレシーブからリズムを崩された日本は8-6と2点差まで詰め寄られるも、西川選手が踏ん張る。タイもこのセットを落としたら負けとなるため、必死に食い下がり11-10と1点差まで詰め寄ってくる。そして、11-11の同点に追いつかれた日本はサービスエースを奪われ、11-12と逆転を許してしまう。だが、山中選手の速攻で13-12と逆転に成功する。ここからお互いに点を取り合い16-14で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。17-15とした日本はオクム大庭選手と山崎を二枚替えで起用。オクム大庭選手もその期待に応え、連続でスパイクを決めた。一進一退の攻防が続く中、田中選手が相手ブロックを利用したスパイクで21-19としたところでタイは2回目のタイムアウト。タイのスパイクが決まり21-20。日本は西川選手のパイプ攻撃で22-20。ミスがあり22-21となったが西川選手が再度決めて23-21。ここで中川選手が見事なブロックを決め24-21のマッチポイントとし、最後も西川選手がレフトから決めて25-22。初戦をストレートで勝利した。
【コメント】
越谷章監督
「選手、スタッフがアグレッシブな気持ちを持って戦いへと臨んだ。ブロックディフェンスも機能した試合ではあったが、3セット目の中盤から攻撃面での精度が落ちてきたのでその部分を修正し、明日はもっと高められるようにしていきたい」
柴田真果選手
「初戦ということで緊張したが、少しずつ自分たちのバレーができて良かった。また他国での試合ながら応援してくださる方が多くいることに幸せを感じ、とても力になった。明日も日本らしいバレーボールを展開していきたい」