第32回オリンピック競技大会(2020/東京)

RESULTS

試合結果

最終順位

  1. アメリカ
  2. ブラジル
  3. セルビア
  4. 韓国
  5. トルコ
  6. イタリア
  1. ROC
  2. ドミニカ共和国
  3. 中国
  4. 日本
  5. アルゼンチン
  6. ケニア

日本の試合結果

8月2日 日本×ドミニカ共和国 予選ラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1勝4敗
1 10 23 25 19
ドミニカ共和国
2勝3敗
3 25 25 19 25

【第1セットのスタメン】

試合結果詳細はこちら(東京2020オリンピック公式サイト)

【コメント】
中田久美監督

力不足だったと思うし、その力をつけてあげられなかった責任はすべて私にあると思う。オリンピックには2つの力があると思う。1つはプレッシャーに押しつぶされて普段できることができなくなってしまうこと。もう1つは勝負所で自分が持っている以上の力を出せるようになること。今日の最後の方は持っている力を出せないまま終わってしまったと感じる。振り返ってみるとどの試合も大事だし、対戦する順番も関係あったと思う。その中でも韓国戦は非常に大きなものがあった。(韓国戦から)気持ちを切り替えるという部分で、もうひと踏ん張りが欲しかった。次のステージに上がっていくためには力を出し切らないといけなかったけれど、そこは私の責任だと思う。オリンピックは特別な大会で、地元開催のプレッシャーもあった。また、女子バレーは注目度が高く、(これまでの)歴史や伝統もプレッシャーであった。(コロナ禍の中で)状況はどの国も同じだったと思う。その中でできることにベストは尽くしたと思う。

キャプテン・荒木絵里香選手

今日は絶対に勝たなければいけない試合だったし、皆と一緒に決勝ラウンドに進みたかった。(1セット目のあとは)まず落ち着いて、当たり前のことをしっかりやっていこうという話と、(スパイクでは)正面から真っ向勝負をし過ぎて被ブロックが多かったので、攻撃を工夫しようという話をしていた。思っていた以上に(相手コートに)ボールが落ちず、自分たちに焦りが出てリズムを手放してしまった。絶対に勝つんだという思いはチーム皆が持って挑んだ。しかし自分たちからリズムを失うようなプレーが何本もあったことで、相手に流れを渡してしまった。自分たちの目指している戦いができなかった。2012年のロンドンオリンピックのときは(大会前に)世界選手権やワールドカップなどの大会があり、(その中で)メダルを獲ったり強いチームに勝ったりと、成功を収めて大会に臨めた。(本大会は)そこに差があったのかなと思う。日本はディフェンスで勝たなければいけないが、他国もディフェンスが強化され、ボールが落ちなくなっているので世界のレベルは上がっていると感じる。勝たなければという焦りもあり、苦しい状況を断ち切れない時間が長かった。チームとして日本が強くあるためには、個の力が必要だと思う。(若い選手たちには)このオリンピックでの経験や今の思いを忘れず、糧にしてほしい。

古賀紗理那選手

今日は決勝ラウンドの初戦という気持ちで戦おうと話していた。後のない状況で負けてしまい悔しい。選手にはそれぞれの役割があり、決めるところで決めないといけない。対戦相手からはこれまでの大会とは違う気迫を感じ、自分たちの勝ちパターンが出せなかった。試合の組立自体は悪くなかったが、トスを呼び込む力や根本的なところが足りないと思った。(今日のように)失点が多い流れになると、若い選手が多い(日本は)崩れやすくなる。チームが負けている時のタイムアウトでは、自分たちがしなくてはいけないことの確認などシンプルな声掛けをしたが、スパイクが決まらずミスが増えたことで、(適切な)声掛けが出来なくなり声が止まるシチュエーションになってしまった。

黒後愛選手

(今日は)ミスが多かったという印象。試合前の円陣には今日が決勝ラウンドという気持ちで臨んだが、何もできなかった。スタートで乗り切れなかったという反省点があり、ミスが出た時に切り替える気持ちをプレーで表現できなかった。ベンチからたくさんの声が聞こえ、その声に応えたいという気持ちがあったが、プレーに繋がらなかった。コロナ禍の影響もあり、たくさんの思いが詰まっていた大会だったので、この舞台に立たせてもらえて幸せだと感じていた。このチームで戦い抜けたことが収穫。

石井優希選手

(これまで)4戦行い、今日を崖っぷちの状況で迎え、厳しい戦いになることはわかっていた。自分はこの大会でチームに貢献できていなかったが、それでも12名に選んでいただいたので、(この試合は)後悔のないように自分がやるべきことをやりきろうと思った。(結果的には)試合(内容)も、自分のパフォーマンスも不甲斐なかったが、後悔はない。(荒木)絵里香さんは(オリンピック出場が)4大会目で、私たちを引っ張ってくれた。頼り過ぎていたところもあって、絵里香さんのためにも今日勝ちたかったが、結果がついてこなくて残念。みんなやり切ったと思うが、この結果をしっかり受け止め、3年後のオリンピックに向けてこの経験を生かして1人1人が強くなっていかなくてはいけない。

7月31日 日本×韓国 予選ラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1勝3敗
2 19 25 22 25 14
韓国
3勝1敗
3 25 19 25 15 16

【第1セットのスタメン】

試合結果詳細はこちら(東京2020オリンピック公式サイト)

【コメント】
中田久美監督

非常に痛い試合だった。古賀(紗理那選手)は最後までよく頑張ったと思う。(古賀は)万全ではないがご覧になった通りで、もちろん本人と確認しながら、韓国戦に向けて調整してきた。彼女のこの一戦にかける想いもわかっていたので、(しっかり状態をみながら)いけるところまでいこうと思っていた。ケニア戦で負傷した後、この韓国戦を目指して調整すると古賀自身も言っていた。古賀の負担を少なくするために、レシーブで計算のできる林(琴奈選手)と田代(佳奈美選手)をスターティングメンバーに起用することで、攻撃に専念させた。(最終セットのタイムアウトでは)気持ちの部分と(韓国の)ブロックが2人と1人に分かれていたので、荒木(絵里香選手)にブロード攻撃をするように指示を出していた。あそこで荒木にトスが上がっていれば結果は違ったかもしれない。途中相手のフェイントで失点し過ぎたことや、クイックの当たり損ないはもったいなかった。(ドミニカ共和国戦は)勝ちにいくという気持ちだけ。

キャプテン・荒木絵里香選手

(試合の)入りが良くなく、苦しい展開から始まったが、途中から良い点数の取り方ができてきてディフェンスも機能していたので、最後は勝ち切りたかった。私自身も含めて、点数を取るべきところで取れなかった場面があり、その積み重ねが最後(の結果)に響いたと感じる。(最後にマッチポイントを取ってから韓国に連続得点を許したとき)しっかりパスを返して、それぞれが得意な攻撃を仕掛けて一点を取っていこうと話した。苦しいローテーションで全部(石川)真佑にボールが上がっていた。何回もチャンスがあったのに取り切れなかったのは悔しい。(韓国戦の前に)皆で東京オリンピックにかけてやってきたことを全部出し切ろう、という話をした。それぞれ積み上げてきたものや想いがある。それを今出さないといけない、今が出すときであるとも話した。(次のドミニカ共和国戦は)全力を尽くして戦うしかないので、持てる力をすべて出し切りたい。

古賀紗理那選手

次に進むためにすごく大切な試合だったが、負けてしまって本当に悔しい。この大会で、チームとして戦うことがいかに大切かを感じているので、次のドミニカ共和国戦はチーム一丸となって戦う姿をたくさんの方に見ていただきたいと思う。足を負傷した直後に会場ドクターの方々が迅速な応急処置をしてくださったおかげでほぼ痛みもなく試合ができているので、(関わってくださった)多くの方に感謝したい。ドミニカ共和国戦に向けて、明日一日でしっかり切り替えて、集中してチーム全員で戦えるように準備をしていきたい。

7月29日 日本×ブラジル 予選ラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1勝2敗
0 16 18 24
ブラジル
3勝
3 25 25 26

【第1セットのスタメン】

試合結果詳細はこちら(東京2020オリンピック公式サイト)

7月27日 日本×セルビア 予選ラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1勝1敗
0 23 16 24
セルビア
2勝
3 25 25 26

【第1セットのスタメン】

試合結果詳細はこちら(東京2020オリンピック公式サイト)

【コメント】
中田久美監督

こういう戦いをどうやって制していくのか、というところなのだろうという思いはあるし、ミスをすると一気に(相手のペースに)持っていかれるという、詰めの甘さも感じている。途中から入った林(琴奈選手)や石井(優希選手)はよく頑張ってくれた。セルビアのようなチームに先行されるとワンサイドゲームになると思ったので、選手たちも試合の入りの部分を意識して、良い対応をしていたと思う。途中から相手がミドルを使い出したり、そういったところでワンタッチを取るのか、抜けたところをしっかりディグしていくのか、そこの技術の部分かもしれない。(古賀紗理那選手の怪我については)しっかりと今いるメンバーで戦いきるということと、一日でも早く復帰できるようにサポートをしていく、ということ。しっかりとワンチームになっている。空いてしまった穴は大きいが、皆でカバーし合っている。(大会前に選手には)「勇気」を持ってやり切り、余計なことを考えずに全力で走ろう。走りながら考えるのではなく、走り抜けるようにと伝えた。

キャプテン・荒木絵里香選手

自分たちのディフェンスから良いリズムで得点につなげるなど、良い点の取り方ができていただけに終盤のセットで取り切れなかったのがすごく悔しい。S2のところで連続失点を招いたのは自分の責任だと思うし、あのような状況がなければ3セット目も取れていたと思うので、サイドアウトを切る部分(の精度)をもっと高めていかなくてはいけない。点数の取り方で良かった場面もあるので、課題ばかりに目を向けず、良かったところはしっかりと続けていきたい。次のブラジル戦は本当に大事な一戦なので、もう一回皆で頑張りたい。
この12人のメンバーで戦い抜くことは最初から決まっていたし、今いるメンバーで戦っていかなくてはいけないので、もう一度皆で一つになって頑張ろうという話をした。(古賀)紗理那もチームに対して良い声かけを今日、ずっとしてくれている。一緒に戦ってくれているので、彼女の思いも一緒に、皆で頑張りたい。

黒後愛選手

良い展開がなかなか作れないことが多かったが、要所で皆の声だったり、目を見る、というところはできていたと思うので明日に切り替えたい。ディフェンスでもう少し粘りたい、つなぎたいと思う。(古賀選手の怪我について)あまり考えすぎずに臨んだ。でもやはり(古賀)紗理那さんの存在は自分の中では大きいので、それすらもエネルギーに変えられたらと思い今日は試合に入った。(第1セットなど)点数的にも良かったところはあると思うが、勝ちきれなかったことが自分の中で大きい。勝ちたかった。(残りの試合に向けて)気持ちの面で切り替えることが一番大事。今日はその切り替えをしっかりすることと、三連戦なので、自分たちのコンディションの調整もしながら、チーム全員がベストパフォーマンスを出せたら、と思う。

石川真佑選手

試合の入りの部分で、うまく自分たちの勢いを出せなかった。中盤から粘りのあるプレーはあったが、出だしからそのようなプレーをできていたら良かったと思う。(対策として)セルビアはライト側からの攻撃がメインのチームなので、それに対する自分たちのディフェンスや、個人的には高いブロックに対してどう抜いていくかを意識するようにしていた。(ブロックアウトなどを)決めることができた部分もあったが、ミスにつながってしまうところがあったので、自分たちが苦しい展開の時にもう少し自分のミスを減らしていければ良かった。怪我人が出てしまいチームとしては欠けているかと思うが、そこを埋めていける選手など、うまい選手がたくさんいるので、残っているメンバーで自分たちのバレーをしっかり展開したい。

7月25日 日本×ケニア 予選ラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1勝
3 25 25 25
ケニア
1敗
0 15 11 23

【第1セットのスタメン】

試合結果詳細はこちら(東京2020オリンピック公式サイト)

【コメント】
中田久美監督

勝てたことは良かった。オリンピック初戦の独特な雰囲気の中での戦い方の難しさがあり、また相手どうこうではなく、自分たちの形にならなかった。2セット目からはバックアタックを含めた幅のある攻撃ができたと思うし、古賀(紗理那選手)のアクシデントがあり、最後は危なかったが勝ち切ることができてよかった。(全体を通して)ミドルの本数が少ないことが気になったが、バックローを使い始めた2セット目以降は持ち直せた。(本大会では)選手たちに全力を出し切らせるために(何ができるか)ということだけを考えていく。

キャプテン・荒木絵里香選手

初戦ということでチームとして硬さもあったし、古賀(紗理那選手)のアクシデントからばたつきもあったが、ストレートで勝つことができたので次のセルビア戦に備えたい。VNL(FIVBバレーボールネーションズリーグ2021)から戦い続けているので、オリンピックが終わる最後まで力を出し切ろうということはチームに言い続けている。セルビアはオポジットが強力で、ブロックも高いチームなので、(日本の)ディフェンスが生きるようにブロックと(レシーバーで)連携を取りながらやりたい。この場に立てていることに感謝していると同時に、責任があるとも思っているので、自分の役割と使命を全うしたい。