第6回アジアカップ

RESULTS

試合結果

最終順位

  1. カタール
  2. イラン
  3. 日本
  4. チャイニーズタイペイ
  5. タイ
  1. オーストラリア
  2. カザフスタン
  3. 韓国
  4. ベトナム

<日本選手の個人賞>

ベストリベロ:小川智大選手

日本の試合結果

8月15日 日本×チャイニーズタイペイ ファイナルラウンド 3位決定戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
2勝3敗
3 21 20 32 29 17
チャイニーズタイペイ
3勝3敗
2 25 25 30 27 15

【第1セットのスタメン】

【戦評】

大入りとなった最終日、前日カタールに敗れた日本は、同じくイランに敗れた地元チャイニーズタイペイのナショナルチームと3位決定戦を戦った。

第1セット

相手は速攻を軸としていることから、日本はサーブの効果率をアップを目標としていた。序盤は目標通り仲本賢優選手がサーブで攻め、樋口裕希選手のブロックなどで4-1とリード。ラリーから樫村大仁選手のブロックで8-5とし、テクニカルタイムアウトを迎えた。しかしタイム明けはスパイクミスの後、アウトオブポジションで9-9とされ競り合いに。11-11から宮浦健人選手や樋口選手のスパイクで16-13とリードしたが、スパイクミスと相手カウンターで18-18となり日本のタイムアウト。勝岡将斗選手に代わって富田将馬選手が入ったが、19-21と逆転されて再びタイムアウトを要求する。しかし相手の勢いを止められずにミスを続けてセットを落とした。

第2セット

富田選手がそのまま入ってスタート。6-6からサーブミスとスパイクミスでリードを許すと、歯切れの悪い日本の攻撃に対してマンツーマン気味のコミットブロックでプレッシャーをかけられ、8-14と苦しい展開。サーブで攻められる中、仲本選手に代えて勝岡選手、宮浦選手に代えて高梨健太選手を投入し、リズムを戻して18-20まで追い上げたが、終盤に連続でブロックされてこのセットも失った。

第3セット

勝岡選手、富田選手、高梨選手のサイド陣でスタート。キャプテン・小林光輝選手や勝岡選手のサービスエース、高梨選手のスパイクで得点を重ね、11-6とリードした。その後、12-10まで迫られたが、勝岡選手に思い切りのいいスパイクが戻り、チームに勢いを与えて24-20としセットポイントを迎えた。しかし富田選手のスパイクミスと高梨選手の被ブロックで24-22と追われてタイムアウト。大歓声の中、一本切りたい日本は、富田選手に代えて新井雄大選手を投入したが、サーブレシーブを崩されて新井選手が止められると、さらに高梨選手のスパイクミスでジュースに持ち込まれた。富田選手のスパイクミスでアドバンテージを許したが、次は富田選手が何とか決めて追いつき、勝岡選手がラリーからスパイクをねじ込みアドバンテージを取り返すという一進一退の展開。樫村選手もクイックを決めると、最後はラリーの末に相手のスパイクミスで何とかセットを取り返した。

第4セット

序盤は競り合って、8-8から勝岡選手がサービスエースを決めると、富田選手のスパイクで13-10とリードした。その後はサイドアウトを取り合う展開で進み、23-20とリードを保っていたが、連続得点を許し23-22で日本はタイムアウトを要求。さらに高梨選手のスパイクミスで追いつかれ、再びジュースにもつれ込んだが、28-27から高梨選手がスパイクを決めてセットを奪い、フルセットに持ち込んだ。

第5セット

一進一退の展開が続き、8-7でコートチェンジすると9-8から樫村選手のブロックで10-8とし、そのまま14-12でマッチポイントを握った。しかしサイドアウトの後、サーブレシーブを崩されると決めきれず、この試合3度目のジュースへ。高梨選手が決めて16-15とすると、最後は樋口選手がサービスエースを奪って勝利を収めた。

試合前半にサイド陣が総崩れしたものの、セッターの小林選手、リベロ小川智大選手がよく守り、樋口選手や樫村選手らミドルブロッカー陣の奮闘に加え、ベンチからのアドバイスでサイド陣が何とか復調したことで勝利を手にした。地元の応援に圧倒的される雰囲気の中で勝ち切れたことは、若いチームにとって大きな財産となった。

なお個人賞としては、小川選手がベストリベロ賞を受賞した。

8月14日 日本×カタール セミファイナルラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1勝3敗
1 21 25 19 16
カタール
4勝
3 25 22 25 25

【第1セットのスタメン】

【戦評】

セミファイナルでは、AVCカップ終了後そのままアジア競技大会に参加するカタールのナショナルチームと対戦。

第1セット

リベロ小川智大選手らの好レシーブから、宮浦健人選手や仲本賢優選手がスパイクを決めて3-1と好スタートを切ると、8-6でテクニカルタイムアウトを迎えた。その後は高さのあるスパイクを決められたが、対応して日本リードで終盤へ。しかしラリーからスパイクを決められ19点で並ばれると、サーブレシーブが崩れたところからのクイックでコンビミス、20-21と逆転されてタイムアウトを要求した。その後もラリー中のスパイクミスや、サーブレシーブを乱されてのミスで連続失点、さらにサービスエースを取られてこのセットを落とした。

第2セット

メンバーはそのまま。序盤から積極的に樋口裕希選手や樫村大仁選手のクイックでサイドアウトを奪った。キャプテン・小林光輝選手のブロックからつないで仲本選手が決め、8-7でテクニカルタイムアウト。その後も優位に試合を進め、樋口選手のサービスエースで15-13とリードすると、Bクイックをおとりにライトから宮浦選手が決める展開へ。22-21からはカタールにスパイクミスが出て突き放し、最後は宮浦選手が決めてセットを取り返した。

第3セット

途中までは一進一退の展開だったが、15-15から勝岡将斗選手がブロックされてテクニカルタイムアウトを迎えると、その後も得点され、15-17で日本はタイムアウト。追い上げたいところでさらにブロックされ、スパイクミスも重なって17-21とされた。高いブロックにワンタッチを取られ、ラリーで得点される苦しい展開を打破できず、そのままこのセットを失った。

第4セット

仲本選手に代えて富田将馬選手を投入。序盤は競り合いながら進んだが、7-8で迎えたテクニカルタイムアウトの後、その富田選手がブロックされると、続いて宮浦選手のスパイクミスで7-10とリードを許した。その後はサイドアウトを取りながらチャンスを作ろうとしたが、ライト攻撃をマークされて12-14から宮浦選手が被ブロック。日本のスパイクミスもあって、一気に12-18と引き離された。樫村選手に代えて平井海成選手を送り込むが、日本はミスでの失点にリズムを崩してしまい流れを変えることができない。終盤には宮浦選手に代えて新井雄大選手、勝岡選手に代えて高梨健太選手を投入したが、力及ばずセットを落として敗れた。

8月11日 日本×オーストラリア セミファイナルラウンド(1-8位)
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1勝2敗
3 25 25 21 25
オーストラリア
3敗
1 21 17 25 15

【第1セットのスタメン】

【戦評】

対戦したオーストラリアは平均年齢22 歳で、ほぼ日本と同じ。平均身長は196cmで日本より8 cmほど高いチーム。

第1セット

オーストラリアの速いサーブで崩され1-4でタイムアウト。さらに日本は決め急いで ブロックに捕まり、2-8 でテクニカルタイムアウトを迎えた。しかし苦しい場面から宮浦健人選手 のサービスエースやスパイクでブレイク、7-10 とすると、相手ミスでさらに得点し、11 点で同点 に追いついた。中盤はアドバンテージを許し、サイドアウトを取り合う展開。20-20で前衛に上がっ てきたキャプテン・小林光輝選手に代えて高梨健太選手、樫村大仁選手に代えて道井淳平選手 を投入すると、ブロックから仲本賢優選手が連続でスパイクを決めてリード。サイドアウトでメンバ ーチェンジした後、宮浦選手が切り返しを決めて24-21 とすると、最後は樋口裕希選手が相手の クイックをブロックしてセットを奪った。

第2セット

小林選手が相手のサーブターゲットを崩し、仲本選手や勝岡正斗選手がスパイク を決めて3-0と好スタート。オーストラリアの強いサーブをしのぎながら8-4でテクニカルタイムアウ トを迎えた。その後もブレイクチャンスで宮浦選手が決めて点差を広げ、11-5としたところでオー ストラリアはタイムアウトを要求した。その後はブロックやサーブでブレイクされたが、単発でしの いでセット連取に成功した。

第3セット

出足はリズムに乗って切り返しの攻撃を樋口選手、宮浦選手が決める展開。しかし5-1とリードしながら相手サーブに崩されて6-6で追いつかれ、さらにサービスエースを2 本 取られて 7-9 とリードを許した。やや集中力が落ち、10-13 とされたところで日本はタイムアウト。 中盤はサーブで崩され、単調になったスパイクをブロックされてリズムを失った。11-16 から、カザ フスタン戦で活躍した富田将馬選手を投入したが、流れを変えるには至らず。後半、宮浦選手の スパイクや小林選手のブロックで 18-20 と追い上げたが、サーブミスが出て 18-21 となり、その後は追い切れずにセットを奪われた。

第4セット

序盤はリズムを取り戻したオーストラリアに対して一進一退の展開。どちらも主 導権を握るきっかけをつかめないまま 8-7 となり、テクニカルタイムアウトを迎えた。しかしタイム アウト明けに宮浦選手が相手スパイクを 1 枚でブロックすると、その宮浦選手のスパイクや、樋 口選手がラリーでクイックを決めるなどして 16-7 と一気に引き離す。さらにラリーで樫村選手が 3 本連続でクイックを決め 21-9 と大量リードを奪い、そのまま逃げ切って勝利を飾った。

<次戦>

14日(火)セミファイナルラウンド 対カタール

8月9日 日本×カザフスタン 予選リーグ戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
2敗
1 22 23 25 13
カザフスタン
1勝
3 25 25 21 25

【第1セットのスタメン】

【戦評】

A組2戦目の相手カザフスタンは、アジアクラブ選手権に出場していた3人が合流したシニアチーム。

第1セット

スクリーンを疑われるサーブで勝岡将斗選手が狙われてダイレクトボールを叩かれ、0-4でタイムアウトを要求。タイム明けには勝岡選手がブロックされ、0-5と苦しい立ち上がりになった。樋口裕希選手の連続サービスエースで追うが、リズムがつかめないまま3-8でテクニカルタイムアウト。中盤、相手のミスなどで徐々に追い上げ、8-12から平井海成選手のサービスエース、仲本賢優選手のブロックとスパイクで3連続ブレイクに成功し、13-13点で同点に並んだ。さらにラリーから樋口選手がクイックを決めて、リードを奪い終盤へ。19-19から富田将馬選手がブロックされたが、樋口選手のブロックで取り返し21-20とする。しかし22-22からラリーで決められ、相手ブロックや日本のミスで失点しセットを落とした

第2セット

メンバーを大きく代えて、サーブ順に仲本選手、佐藤謙次選手、宮浦健人選手、富田選手、平井選手、道井淳平選手、リベロ藤中優斗選手という布陣で臨んだ。序盤から思い切り良く、佐藤選手や富田選手のスパイク、そしてブロックで5-2とすると、7点で並ばれたが、粘り強くサイドアウトを続けた。しかし16-16から仲本選手が止められるとラリーで連続失点し16-19。道井選手、平井選手の連続ブロックで一時は追いついたが、押し切れずにこのセットも失った。

第3セット

2セット目のメンバーに、ディグリベロで小川智大選手を加えた。序盤からサイドアウトが続く中、10-9から富田選手のサービスエース、仲本選手や宮浦選手のスパイク、さらに連続ブロックで19-12と大きくリードした。19-15とされてタイムアウトを要求したほか、24-19から連続失点を許したが、最後はラリーから道井選手のツースパイクが決まり、逃げ切ってセットを取り返した。

第4セット

メンバーは3セット目と変わらず。序盤にタイムアウト挟んで4連続被ブロックと相手サービスエースで3-9とリードを許した。仲本選手や宮浦選手のスパイクで追いすがるが、カザフスタンのスパイク、ブロックを前に離されてしまい、そのままセットを失って敗れた。

<次戦>

11日(土)順位決定予備戦 対オーストラリア

8月8日 日本×韓国 予選リーグ戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1敗
2 25 19 23 25 17
韓国
1勝
3 20 25 25 23 19

【第1セットのスタメン】

【戦評】

マッチナンバー1の韓国戦は開会式前に行われた。韓国はVリーグの選手と大学生を混合したチーム構成。

第1セット

序盤、サイドアウトが続く中、7-7から高梨健太選手がスパイクを決めてブレイク。テクニカルタイムアウトを挟み、さらに高梨選手のブロックで9-7とリードした。さらに高梨選手のスパイクで13-10としたところで韓国がタイムアウト。その後はサイドアウトが続き、終盤には樋口裕希選手のブロック、仲本賢優選手のサービスエースで締めくくり、セットを先取した。

第2セット

メンバー変わらず。5-5から韓国にサーブで攻められ、崩れたところからのコンビにミスが出て5-8とリードを許した。勝岡将斗選手のスパイクや高梨選手のサービスエースで9-10と追い上げたが、韓国の好レシーブからストレートへのスパイク、またブロックを利用したスパイクで10-14とされ、日本はタイムを要求。しかし、流れを変えることができないまま点差を広げられ、このセットを落とした。

第3セット

スタートメンバーは変わらず。序盤、樋口選手や高梨選手のスパイク、仲本選手のサービスエースで3-0と走り、樫村大仁選手のスパイクで8-5としたところでテクニカルタイムアウト。中盤はミスを出しながらも高梨選手のサービスエースや勝岡選手の好レシーブでリードを守ったが、18-16から高梨選手と樋口選手が連続でブロックされ、追いつかれてしまう。終盤にもサイド陣がブロックされて、逆転を許し21-22からサーブミスと被ブロックなどでセットを落とした。

第4セット

スタートは変わらず。リズムを握った韓国に序盤から好レシーブとカウンターで1-6とリードを許した。勝岡選手のスパイクと相手ミスで4-6と追い始めたところで韓国はタイムアウト。その後はサービスエースを取られて4-8でテクニカルタイムアウトを迎えた。得点チャンスのミスが痛い展開だったが、6-9からキャプテン・小林光輝選手のブロックと韓国のミスで徐々にリズムを取り戻した。中盤、樋口選手のスパイクで14-15とした後、連続サービスエースを奪い16-15と逆転、さらに仲本選手のスパイクなどで差を広げると、最後は樋口選手がクイックを決めてセットを取り戻した。

第5セット

高梨選手、樫村選手、樋口選手による3本のブロックポイントや、小林選手の好レシーブから高梨選手が決めるスパイクなどで10-6とリードし、14-10でマッチポイントを迎えた。しかし、高梨選手のサーブミスの後、相手のサービスエース、勝岡選手の被ブロック、高梨選手のスパイクミスで追いつかれジュース。最後は、それまで気持ち良く決まっていた樋口選手のクイックが止められ、仲本選手が厳しいボールをスパイクミスして逆転で敗れた。4点差のマッチポイントを握りながら逆転されるという、チームの若さが出た試合となった。

<次戦>

9日(木)予選ラウンド第2戦 対カザフスタン