2018アジアクラブ女子選手権大会

RESULTS

試合結果

最終順位

  1. シュプリームVC(タイ)
  2. NECレッドロケッツ(日本
  3. 中天鋼鉄(中国)
  4. アルタイVC(カザフスタン)
  5. ガルーダ(インドネシア)
  1. PAYKAN(イラン)
  2. VTV BINH DIEN LONG AV(ベトナム)
  3. CMFC VC(チャイニーズタイペイ)
  4. ランカライオンズ(スリランカ)

※フィリピン、フィジーは棄権

<日本選手の個人賞>

ベストオポジットプレイヤー:廣瀬七海選手

ベストリベロ:岩崎紗也加選手

日本の試合結果

7月18日 NECレッドロケッツ(日本)×シュプリーム VC(タイ) 決勝戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
NECレッドロケッツ(日本)
4勝1敗
2 25 21 18 25 14
シュプリーム VC(タイ) 3 13 25 25 20 16

【第1セットのスタメン】

【戦評】

大会最終日。NECレッドロケッツは、決勝戦で前回覇者のシュプリームVC(タイ)と対戦。

第1セット

廣瀬七海選手のサービスエースで先制点を決めると、続く山内美咲選手も狙いを定めたサーブで攻め、シュプリームVCのヌットサラ・トムコムに思うようにトスを上げさせない。相手の攻撃にはディグで対応し、岩﨑紗也加選手のファインプレーから長いラリーを制して10-3と一気に突き放す。山田二千華選手もブロード攻撃や緩急をつけた攻撃で相手コートを翻弄し、最後は上野香織選手のクイックでセットを先取した。

第2セット

前回覇者の意地を見せる相手に先行を許したが、追いかけるNECもキャプテン・柳田光綺選手や山内選手の強烈なスパイクで10-11まで追い上げる。しかし、シュプリームVCは勢いづくチャッチュオン・モクシーにボールを集めて再度、引き離されてしまう。セット終盤、リリーフサーバーの山口かなめ選手がサービスエースを決めて食い下がるも、相手の流れを止められず、このセットを奪われる。

第3セット

セット中盤まで両者の攻撃陣による打ち合いの攻防が続く。難しい場面で、ヌットサラがプルームジットのクイックを機能させる巧みなコンビバレーを見せつけると、対するNECは苦しいラリーを意地でつないで廣瀬選手の強烈なスパイクで応戦。しかしヌットサラのトスにNECのブロックが振られ始めると、徐々に点差も広がって、18-25でセットを連取された。

第4セット

後がないNECは、浮足立ったところをつけこまれ先行を許す。シュプリームVCのディフェンスを前になかなか攻撃が決まらず、逆に、前回の対戦から調子の良いアチャラポーンに決められて12-19まで引き離された。ところが塚田しおり選手のサーブから猛追を始めたNECは、スパイク得点に加えてプルームジットのブロードも一枚で止める廣瀬選手の活躍でシュプリームVCに迫ると、好レシーブもあって13点連続得点で相手を圧倒。このセットを大逆転で奪い返した。

第5セット

最終セットはシュプリームVCが廣瀬選手のスパイクに対応し始めて苦しい展開。NECはリリーフサーバーの山口選手が再びサービスエースを決めて流れを呼び込むが、一進一退の攻防の中、13-14でマッチポイント。荒谷栞選手がアチャラポーンをブロックし、ジュースに持ち込んだが、最後はシュプリームVCのキャプテン、ウィラワン・アピヤポンに決められ、NECは準優勝で大会を終えた。

7月17日 NECレッドロケッツ(日本)×アルタイVC(カザフスタン) セミファイナルラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
NECレッドロケッツ(日本)
4勝
3 25 25 28
アルタイVC
(カザフスタン)
0 20 18 26

【第1セットのスタメン】

【戦評】

大会6日目、NECレッドロケッツは地元カザフスタンのアルタイVCと対戦。アウェーの大歓声の中でも集中力を切らさずに戦った。

第1セット

廣瀬七海選手のサービスエースで3点を連取し、序盤を有利に進める。地元カザフスタンの大歓声の中でも、キャプテン・柳田光綺選手が落ち着いて攻撃を決め、アルタイVCを一気に引き離す。後半、アルタイVCのシャルシャコワ・ナタリアが負けじと応戦し、一時は点差を縮められるが、最後はセットを通して落ち着いたプレーでチームをけん引した柳田選手がスパイクを決め、セットを先制した。

第2セット

序盤はアルタイVCの高さのある攻撃を前に、NECにとっては我慢の展開。抜け出したいNECは、岩﨑紗也加選手がディグで存在感を発揮し、ブロックとディフェンスの連携が機能し始めると、徐々に点差を広げた。攻撃面では、塚田しおり選手が多彩なトス回しで相手コートを翻弄。終盤、アルタイVCのハビブリナ・リュドミラがブロックで意地を見せたが、終始冷静にボールをコントロールしたNECが危なげなくセットを連取した。

第3セット

このままの勢いで試合を決めたいNECだが、4500人の歓声に後押しされ奮起したアルタイVCに先行され、この試合で初めてファーストテクニカルタイムアウトを奪われる。その後もアルタイVCのキャプテン、アナルクロワ・サナの高い攻撃に苦しめられ、リードを許した。NECは廣瀬選手がサーブ、ブロック、スパイクと奮起し追い上げ、終盤は山内美咲選手のスパイクで24-23と追いつめるが、一方のアルタイVCも勢いのあるアナルクロワにボールを集めて一歩も譲らない。しかし、最後まで粘りを見せたNECが、手に汗握る攻防を28-26で制し、セットカウント3-0でこの試合に勝利した。

 18日(水)の決勝戦では、前回覇者のシュプリームVC(タイ)と頂点をかけて対戦する。

7月16日 NECレッドロケッツ(日本)×CMFC VC(中国人繊/チャイニーズタイペイ) クオーターファイナルラウンド
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
NECレッドロケッツ(日本)
3勝
3 25 25 19 25
CMFC VC
(中国人繊/チャイニーズタイペイ)
1 15 18 25 15

【第1セットのスタメン】

【戦評】

予選リーグを首位通過したNECレッドロケッツは、CMFC VC(中国人繊/チャイニーズタイペイ)と対戦。

第1セット

NECは序盤からクイックやバックアタックなど多彩な攻撃を重ね、点差を広げる。対するCMFC VCはレシーブが安定せず、打ち切れない場面が続いた。上野香織選手、山田二千華選手らミドルブロッカー陣の攻撃が機能したNECが終始主導権を握り、セットを先取した。

第2セット

このままの勢いでセットを連取したいNECは先行するものの、身長160㎝のウィングスパイカー、ロ・イーチンの攻撃にリズムを乱され、中盤は一進一退の攻防となる。流れを変えたいNECは17-16で山田選手に代わり荒谷栞選手をコートに投入。上野選手のサービスエースを皮切りに、荒谷選手のブロードで得点を重ね、最後は廣瀬七海選手の強気のサーブで相手コートを乱し、25-18で逃げ切った。

第3セット

塚田しおり選手に代わり、セッターに山口かなめ選手を起用したNECだが、序盤にミスが重なり追う展開。CMFC VCのリベロ、ライ・シャンチェンを中心とした堅い守りに攻めきれず、さらにロ・イーチンの攻撃に守備のリズムを崩され、一気に引き離された。終盤、キャプテン・柳田光綺選手が意地を見せるが、勢いに乗ったCMFC VCを止められず、このセットを落とした。

第4セット

気持ちを切り替えて臨みたいNECだが、CMFC VCの守備に対し攻めあぐね、7-8とファーストテクニカルタイムアウトを先取される。しかし、岩﨑紗也加選手を中心に守備を立て直すと、廣瀬選手、山内美咲選手のサーブで攻めて、緩急織り交ぜた攻撃で点差を広げた。最後は上野選手、荒谷選手らミドルブロッカー陣のブロックが要所で光り、25-15で一気に勝負を決め、セットカウント3-1で勝利した。

 次はセミファイナルラウンドで地元カザフスタンのアルタイVCと対戦する。

7月13日 NECレッドロケッツ(日本)×中天鋼鉄(中国) 予選リーグ戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
NECレッドロケッツ(日本)
2勝
3 21 26 29 25
中天鋼鉄(中国)
2敗
1 25 24 27 22

【第1セットのスタメン】

【戦評】

予選リーグ首位通過がかかるNECレッドロケッツは、中天鋼鉄(Jiangsu Zhongtian Steel/中国)と対戦。

第1セット

序盤は高さで勝る中天鋼鉄がリードする展開。NECレッドロケッツは粘り強くつなぐもラリーを取りきれず、リズムがつかめまない。サーブレシーブでも苦しみ、中天鋼鉄に攻められ点差を広げられる。山内美咲選手の攻撃で応戦し、セカンドテクニカルタイムアウトを奪うが、終盤、一進一退の攻防から抜け出したのは中天鋼鉄。シュ・ルオヤの高さのあるクイックにNECは対応しきれず、セットを落とした。

第2セット

NECは先行するも、中天鋼鉄の高さのある攻撃やヤン・ウェンジンのサーブに揺さぶられ、なかなか流れをつかめない。しかし、NECはリベロ・岩﨑紗也加選手のファインプレーから流れを呼び込むと、廣瀬七海選手の豪快なスパイクで20-17とリード。その後はレシーブが乱れ、苦しい展開となったが、26-24でセットを奪い返した。

第3セット

両チーム譲らない展開で進むが、中天鋼鉄のチョウ・シンイーのサーブに乱され、ウー・ハンの攻撃で9-16と点差を広げられる。嫌な流れを断ち切りたいNECは、山内選手のバックアタック、廣瀬選手のスパイクが要所で決まり、追撃に出る。その後も双方譲らず、24-25で中天鋼鉄が王手をかけた場面で、山田二千華選手がチョウのクイックを好レシーブ、最後はキャプテン・柳田光綺選手がスパイクとサービスエースで流れを取り戻し、逆転でこのセットを取り返した。

第4セット

立ち上がりから上野香織選手、柳田選手、廣瀬選手の攻撃陣が爆発し、一気に引き離す。中天鋼鉄もワン・チェンユエの高いブロックで対抗するが、NECは塚田しおり選手が上野選手のクイックを効果的に使うと、廣瀬選手も強打を決めて22-15と点差を広げた。終盤、中天鋼鉄のウーが意地を見せ、NECにもミスが続き1点差まで追い上げられるが、最後は意地でつないで譲らず、NECがセットを連取。セットカウント3-1で勝利した。

 結果、予選リーグ首位でクオーターファイナルラウンド進出を決めた。

7月12日 NECレッドロケッツ(日本)×Supreme VC(タイ) 予選リーグ戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
NECレッドロケッツ(日本)
1勝
3 20 21 25 25 15
Supreme VC(タイ)
1勝1敗
0 25 25 22 18 11

【第1セットのスタメン】

【戦評】

この日予選リーグの初戦を迎えたNECレッドロケッツは、昨日の試合で中天鋼鉄(Jiangsu Zhongtian Steel/中国)をストレートで下したSupreme VC(タイ)と対戦。

第1セット

立ち上がりは山内美咲選手の力のあるスパイクで得点を重ねるNECだったが、Supreme VCはキャプテン・ウィラバンの安定したレシーブから攻撃のリズムをつかみ、その後もアチャラポーンにボールを集めて主導権を譲らない。対するNECは大型新人の山田二千華選手がブロックを決め応戦するが、長いラリーを決めきれず流れをものにできない。上野香織選手のクイックが決まり、悪い流れを断ち切りたいNECだったが、その後も小さなミスが重なり、第1セットを落とした。

第2セット

序盤、競った展開からNECはキャプテン・柳田光綺選手のサーブで連続得点するも、第1セット同様にSupreme VCの固い守りからアチャラポーンのスパイクが決まり出す。流れを変えたいNECは、山田選手がブロード攻撃、ブロックを連続して決め、廣瀬七海選手の強烈なジャンプサーブから攻撃のリズムをつかみ、13-9とリードする。しかし、その後もリベロ・ピヤヌットを中心とした粘るレシーブのSupreme VCが試合巧者ぶりを発揮し、NECは一瞬の隙を突かれる形で失点を重ね、流れを取り戻せないまま連続してセットを奪われた。

第3セット

ここで一矢を報いたいNECは、山内選手に代わり荒谷栞選手を起用し巻き返しを図る。序盤はレシーブが安定せず、相手にたびたびチャンスを与えるも、荒谷選手が攻撃に新しいリズムを加える。苦しい場面でその荒谷選手が連続でブロックを決めれば、Supreme VCはNECのパワーのある攻撃に好レシーブを連発し、両者とも譲らない一進一退の攻防が続く。終盤、NECは廣瀬選手のスパイクで連続得点すると、荒谷選手、柳田選手も冷静に決め、最後は相手のミスに助けられ、第3セットを辛くも死守した。

第4セット

そのままの勢いでセットを取りたいNECは、塚田しおり選手のサーブが走り9-0とリード。しかし、ここでレシーブの乱れやスパイクミスが重なり、Supreme VCに連続得点を許す。粘りたいNECは荒谷選手、柳田選手が思い切りの良いスパイクを決め、16-13と引き離しにかかる。Supreme VCはパッチャラポーンにボールを集め攻撃の手を強めるが、NECは荒谷選手が粘り強いレシーブでチャンスを引き寄せ、最後は上野選手のクイックでセットを奪取し、勝負のゆくえは最終第5セットに持ち込まれた。

第5セット

勝敗を決める最終セットは、序盤は双方譲らない展開。NECは廣瀬選手のパワフルなスパイクが決まると一気に攻撃の手を強める。Supreme VCはパッチャラポーンがレシーブで粘りを見せるも、粘り勝ったNECが8-5と先行、さらに岩崎紗也加選手の好レシーブからラリーを制し、10-6と点差を広げる。その後、Supreme VCはウィラバンをリリーフサーバーで投入し、NECコートを乱し追い上げるが、山田選手がブロードを決めたのを皮切りに、柳田選手、廣瀬選手が打ち切り、フルセットの熱戦をものにした。

 安定した守りから巧みな攻撃を見せるSupreme VCに対し苦戦するも、テクニックとパワーで攻めたNECがフルセットの接戦を制し、金子隆行新監督の初の公式戦を勝利で飾った。13日(金)は予選リーグの首位通過をかけて中天鋼鉄と対戦する。