第15回世界ユース男子選手権大会(U-19)

RESULTS

試合結果

最終順位

  1. イラン
  2. ロシア
  3. 日本
  4. 韓国
  5. フランス
  6. エジプト
  7. チェコ
  8. ブラジル
  9. イタリア
  10. 中国
  1. トルコ
  2. アルゼンチン
  3. バーレーン
  4. プエルトリコ
  5. アメリカ
  6. キューバ
  7. ポーランド
  8. メキシコ
  9. チリ
  10. チュニジア

個人賞(日本人選手のみ)

ベストセッター賞 中村駿介選手
ベストリベロ賞 市川健太選手

日本の試合結果

8月27日 日本×韓国 3位決定戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本 3 25 25 25
韓国 0 22 22 18

【第1セットのスタメン】

【戦評】

第1セット

序盤、日本は宮浦健人、佐伯聖海、大塚達宣のスパイクで得点した。対する韓国は、Kim Sunho(#11)、Im Donghyeok(#1)、Lim Sungjin(#12)のスパイク、ブロックで得点を重ね、5-8で1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。日本は樫村大仁のブロック、佐伯、大塚のスパイクで得点を重ねたが、韓国にIm(#1)、Lim(#12)の攻撃で得点を奪われ16-19と追う展開のまま終盤へ。ここから日本は本大会を象徴する粘り強さを発揮する。まずは、宮浦のライト攻撃でリズムをつけると、佐伯のレフト攻撃、ブロックで連続得点を奪い21-21と並んだ。その勢いのまま宮浦のサービスエース、佐藤駿一郎のBクイックとブロックでポイントを奪い逆転すると、25-22で第1セットを先取した。

第2セット

日本は第1セット目の逆転に気を許したか、Im(#1)、Kim(#11)のスパイク、ミスで失点を重ね、1-7と韓国にリードを許した。1回目のテクニカルタイムアウトは5-8と韓国のリードで迎えたが、佐伯のレフト攻撃をきっかけに、リベロの市川健太が好ディグ(強打レシーブ)を連発して、ボールを落とさずに繋いだ。それが相手のミスを誘発し、大塚、樫村、宮浦が得点に繋げ8-8の同点とした。その後、連続得点を3度奪い逆転。要所で相手のエースに決められるも、佐伯がレフトからスパイクを決めて、16-12で2回目のテクニカルタイムアウトを取った。 終盤、韓国に3度連続得点を許し23-21と追い上げられるが、宮浦がスパイクを2本決めて25-22で逃げ切った。

第3セット

日本は宮浦、佐伯、大塚のスパイク、韓国はHam Hyeongjin(#10)のクイック、Kim(#11)、Im(#1)のサイド攻撃などで得点し、8-7と互角の展開となった。Choi Ikje(#3)、Lim(#12)らに攻め立てられると、サーブミスもあり10-10の同点にされるが、相手のサーブミスから、宮浦のライト攻撃などで16-14と再びリードを奪った。この2点のリードを終盤まで保つと、20点以降に大塚、佐伯のレフトスパイクなどで2度の連続得点に成功。最後は佐藤のブロックが決まり、25-18で第3セットを奪取した。

この試合の公式記録(FIVBウェブサイト・英語)

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【コメント】

本多洋監督

「世界選手権で3位を獲れたこと、選手がよく頑張ってくれたことに満足している。スタッフ、選手12名が一丸となって戦ったことが大きな勝因。本日をもってこのチームは解散となるが、ここにいる選手たちは、各カテゴリー(ジュニア、U23、ユニバ、シニア)の代表選手として活躍を続けてほしい。毎試合在留日本人の方々の熱烈な声援をいただいた。大変感謝しており、この結果を残せて本当によかったと思う」

キャプテン・宮浦健人選手

「(この結果について)とても嬉しい。12名全員で獲得した銅メダルだと思っている。キャプテンとしてチームの1人1人に感謝している」

8月26日 日本×ロシア セミファイナルラウンド(1-4位)
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本 0 17 23 28
ロシア 3 25 25 30

【第1セットのスタメン】

【戦評】

第1セット

立ち上がり早々3-1とリードするも、すぐさまロシアに高さのあるレフト、クイック攻撃で4-4と追い付かれる。連続得点を許し、6-8とロシアのリードで1回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。相手の重いサーブにレセプション(サーブレシーブ)がうまく返球できず、思うような攻撃ができない日本は、ジャンプフローターのフォームでスピンをかけてくるロシアのサーブに手こずり、ブロックも受けて10~13点と連続失点を喫した。日本はなんとか追い上げようと攻撃を仕掛けるも、相手リベロに好ディグ(強打レシーブ)で繋げられてなかなか決まらない。終盤、12-20の場面で佐伯聖海に代えて山田大貴を投入し、さらに大塚達宣のレフトからのスパイクで反撃を試みるも、ロシアの攻撃を止められず、17-25でこのセットを落とした。

第2セット

ようやくロシアのパワーのあるサーブに慣れ始め、レセプションが返りはじめる。佐伯、大塚のレフト、宮浦健人のライト攻撃、中村のブロックなどで7-8とロシアに食い下がったが、ブロックを避けて攻撃したボールがミスとなり、連続失点で7-10と引き離された。そこから佐伯、宮浦が奮起、スパイクを決めて16-13と2回目のテクニカルタイムアウトを日本リードで迎えた。しかし、終盤以降はロシアの攻撃を防げずに18-20とリードを許すと、一進一退の攻防を繰り広げ、佐藤駿一郎のBクイックで追い上げたが、23-25で第2セットを失った。

第3セット

序盤は佐藤が連続でクイックを決め、いいリズムで試合を進めた。1回目のテクニカルタイムアウトを8-7で取ると、宮浦のスパイクで連続得点し10-7。ロシアにタイムアウトを取らせた。その後も日本のリズムは崩れず、14-10とすると、ロシアが2回目のタイムアウト。さらにロシアのミスなども絡み19-15となった。終盤、ロシアに連続得点を許し19-17と追い上げられたところで日本はタイムアウトを要求。何とか逃げ切りたい日本は、ブロックに攻撃を阻まれながらも先にセットポイントを取ったが、デュースにもちこまれてしまう。宮浦が獅子奮迅の活躍を見せ、連続でスパイクを決めたが、ロシアの高いスパイクとブロックに得点を奪われ、28-30で第3セットを奪われた。

この試合の公式記録(FIVBウェブサイト・英語)

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P3(PDF)

【コメント】

本多洋監督

「ロシアのブロックとサーブがよかった。逆に我々はサーブで思うように攻められなかった。体格で劣るものの、2、3セット目のバレーボールができることは大きな収穫。3位決定戦では必ず勝ちにいき、メダルを獲りたい」

キャプテン・宮浦健人選手

「サーブで受けに回ってしまい残念な結果となった。明日(27日)は気持ちを切り替えて銅メダルを獲りたい」

【日本の次戦】

現地時間: 8月27日(日)15:00~(日本時間21:00~)

ラウンド: 3位決定戦

対戦相手: 韓国

FIVB Youtube動画配信(予定):日本×韓国

8月25日 日本×チェコ クウォーターファイナルラウンド(1-8位)
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本 3 25 25 25
チェコ 0 22 18 22

【第1セットのスタメン】

【戦評】

第1セット

大塚達宣がサービスエースを決めて幸先のよいスタートとなったが、チェコにJan Svoboda(#10)、Lukas Vasina(#11)、Marek Sotola(#17)らの攻撃で2度連続得点を奪われ8-7の接戦となった。中盤、日本は大塚、宮浦健人、佐伯聖海のスパイクで得点を積み重ね、16-14で2回目のテクニカルタイムアウトを迎えた。その後、宮浦が立て続けにスパイクを決めると、終盤にもやはり宮浦の活躍で24-21とセットポイントを握った。最後は大塚のスパイクで25-22とし、第1セットを先取した。

第2セット

宮浦のスパイク、佐藤駿一郎のブロックなどで3点先取するも、チェコもレフトのスパイクなどで反撃、連続得点を許し10-10となる。中盤はスパイクの応酬となったが19-15と日本リードで終盤へ。日本はサーブミスを2本出すが、宮浦のスパイクで23-17とした。セット終了間際には佐伯に替えて山田大貴を投入。最後は佐藤のクイックとブロックで25-18とセット連取に成功した。

第3セット

日本は大塚、宮浦の両サイド攻撃、佐藤のクイック、チェコは大型サウスポーSotola(#17)を中心に攻撃を仕掛け、16-16まで一進一退の攻防が続いた。この均衡を樫村のサービスエースで破り17-16とすると、佐藤がブロック、宮浦がスパイクを決めて19-16とリードを広げた。その後、Josef Polak(#5)にスパイクを決められ19-18と1点差とされるも、宮浦が落ち着いてライトから攻撃を決めて流れを死守。最後は樫村が連続ブロックを決め、25-22でチェコを沈めた。

この試合の公式記録(FIVBウェブサイト・英語)

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P3(PDF)

【コメント】

本多洋監督

「チェコの速い攻撃に対するブロックシステムの確認を、試合前にアナリストの分析を元にしっかりやってきた。それが当たった試合だった。連戦による疲労が出ている選手も少なからずいるが、ドクター、トレーナーが連携してケアに努めるなど、スタッフ・選手が一体感を持ってやれていることが今に繋がっている。また、連日在バーレーン大使館、日本人学校の方々の熱烈な応援に力を頂いており、本当に感謝している」

キャプテン・宮浦健人選手

「ヨーロッパチャンピオンのチェコに勝つことができて、とても嬉しい。すべての試合において、どんな時も自信を持って試合に臨めている。明日の試合もこの自信を持ってやりたい」

【日本の次戦】

現地時間: 8月26日(土)17:00~(日本時間23:00~)

ラウンド: セミファイナルラウンド(1-4位)

対戦相手: ロシア

FIVB Youtube動画配信(予定):日本×ロシア

8月24日 日本×プエルトリコ ラウンド16
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本 3 25 25 25
プエルトリコ 0 17 16 21

【第1セットのスタメン】

【戦評】

第1セット

宮浦健人、大塚達宣、佐伯聖海のスパイク、セッター・中村駿介のブロック、佐藤駿一郎のクイックで5連続得点を挙げ14-2とリードすると、中村に替えて、田代至、宮浦に替えて仲濱陽介を2枚替えで投入し、ブロックでのプレッシャーを図る。その後、プエルトリコにスパイクとブロックで14-7と追い上げられたが、大塚、田代、樫村大仁のスパイクで18-11と大きくリードを保ったまま終盤へ。スパイクの打ち損じがブロックに捕まったところを決められ得点を許したが、プエルトリコのメンバーチェンジ後、佐藤、田代、大塚がスパイクを決め21-13。最後は樫村、大塚のスパイクで、25-17で第1セットを取った。

第2セット

序盤はつば競り合いが続き、8-7と1点差で1回目のテクニカルタイムアウトとなる。ここで宮浦、佐伯、大塚のポイントゲッターがそれぞれスパイクを決め、リベロ・市川健太の好ディグ(強打レシーブ)も光り、16-13で2回目のテクニカルタイムアウトを奪った。完全に主導権を握った日本は中村の好トスから大塚、宮浦、樫村、佐伯が小気味よくスパイクを決め、25-16とプエルトリコを圧倒して第2セットを奪取した。

第3セット

佐藤のクイック2得点などで8-5として1回目のテクニカルタイムアウトを取ると、3つの連続得点と宮浦、佐伯、佐藤のブロックで得点を積み重ね、16-12とリードを奪った。終盤、宮浦の2本のスパイクで21-15とリードを広げたところで、佐伯に替えて最年少の山田大貴を投入。プエルトリコに最後の反撃を食らうも、キャプテン・宮浦がスパイクを決めて勝利に王手をかけると、最後は山田がレフトからスパイク放ち、25-21で第3セットを奪取。1997年に開催された第5回大会以来のベスト8進出を決めた。

この試合では、リベロ・市川健太の再三にわたる好サーブレシーブ、強打レシーブでボールが正確にセッターに返球された。また、守りだけではなく、攻撃できないボールの返球を相手前衛に軽く返球し、相手からアドバンテージを取るなど、クレバーなプレーも光った。点数には表れないが、影の立役者といってもよいだろう。

この試合の公式記録

FIVBウェブサイト(英語)

【コメント】

本多洋監督

「今大会5戦5勝となった要因については、試合の積み重ねることでチーム力がついてきたからだろう。1次リーグ戦を突破し、ここからは大変タフな試合になるが、いい緊張感を持ってプレーができていると思う」

キャプテン・宮浦健人選手

「チームのキャプテンとして心掛けていることは、劣勢になった時に声を掛け合うこと。次も日本のバレーボールを発揮したい」

【日本の次戦】

現地時間: 8月25日(金)13:00~(日本時間19:00~)

ラウンド: クウォーターファイナルラウンド(1-8位)

対戦相手: チェコ(1次リーグ戦D組3位、ラウンド16でアルゼンチンに勝利)

8月22日 日本×ブラジル 1次リーグ戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
4勝
3 25 26 25
ブラジル
2勝2敗
0 21 24 18

【第1セットのスタメン】

【戦評】

第1セット

序盤、樫村大仁のサーブポイント、佐藤駿一郎のBクイック、佐伯聖海、中村駿介のブロックで完全にペースを掴み、8-4で1回目のテクニカルタイムアウトを取った。ブラジルも強烈なスパイクを重ね肉薄するが、樫村の2本目のブロックなどで日本がリードを保ったまま、2回目のテクニカルタイムアウトを迎える。監督の喝に応えるブラジルに、この後レフトからのスパイクを決められて19-19と追い上げられるが、宮浦健人が落ち着いてスパイクを2本決めて引き離すと、中村の2本目のブロックで第1セットを奪った。

第2セット

開始早々から宮浦のスパイク、樫村のブロックで3-0とリードするが、ブラジルもアタックとブロックを決め一進一退の攻防の中、8-6で日本のテクニカルタイムアウトとなった。2点のリードを守りながらお互いに攻撃し合うが、ブラジルのArthur Adriano Nath(#15)のスパイクで15-15の同点とされると、2回目のテクニカルタイムアウトをブラジルに取られた。その後、ブラジルのNath(#15)が両サイドからの攻撃で得点。日本は宮浦のライトからの攻撃で詰め寄るも、20-21とブラジルのリードで終盤を迎えた。ここで大塚が前衛に回り、立て続けにレフトからスパイクを決め24-23と逆転に成功すると、デュースの末に樫村のAクイック、ダイレクトアタックで26-24とし、セットを連取した。

第3セット

序盤は佐伯、佐藤、大塚のスパイク、佐藤のブロックなどで得点し、6-2とリードする。その後も順調にリードを保って13-7とすると、樫村、佐藤の得点でブラジルの完全に勢いを止めた。その後はブラジルにスパイクを決められるも連続得点を奪えず、16-9と日本のリードでテクニカルタイムアウトとなった。そこでセッター・中村に替え、田代至、オポジットの宮浦に替えて仲濱陽介をワンポイントに投入して逃げ切りを図った。その後、ブラジルに2回の連続得点を許すも、樫村のブロックで21-14。終盤はウィングスパイカー陣の交代を繰り返し、25-18でこのセットを取った。

この試合の公式記録(FIVBウェブサイト・英語)

P2(PDF)

P3(PDF)

【1次リーグ戦B組順位表(8月21日終了時点)】

1位: 日本(4勝0敗)

2位: フランス(3勝1敗)

3位: ブラジル(2勝2敗)

4位: キューバ(1勝3敗)

5位: ポーランド(0勝4敗)

【コメント】

本多洋監督

「1戦1戦実力を上げていき、1次リーグ戦を突破できたことは非常に嬉しく思っている。現在の出来は80パーセント。トータルディフェンス(ブロックと強打レシーブの関連性)がうまく機能していると思う。次のステップでもチーム力を向上させることを目標に戦っていきたい」

キャプテン・宮浦健人選手

「予選を1位通過できたことについてはとても嬉しいが、次に向かって気持ちを入れ替えて行きたい」

【日本の次戦】

現地時間: 8月24日(木)13:00~(日本時間19:00~)

ラウンド: ラウンド16

対戦相手: プエルトリコ(A組4位)

8月21日 日本×ポーランド 1次リーグ戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
3勝
3 25 25 21 25
ポーランド
3敗
1 19 23 25 20

【第1セットのスタメン】

【戦評】

第1セット

宮浦健人のスパイクや相手のミスで5-0とスタートダッシュに成功すると、ポーランドにライトからのスパイク、ブロックを決められ3連続得点を許したものの、宮浦、佐藤駿一郎の得点で8-4で日本が1回目のテクニカルタイムアウトを取った。中盤は相手の高さのある攻撃に反撃を許すも、最大5点差をつけて中盤を乗り切った。終盤、樫村大仁のブロック、クイックで20点に乗せると、ポーランドにWiktor Rajsner(#1)のクイックで反撃されるが、最後は宮浦のスパイクで、25-19と第1セットを制した。

第2セット

日本は第1セットと同じメンバーでスタート。一進一退の攻防でお互いにリードさせない展開となった。その中で、7-8と1回目のテクニカルタイムアウトを取られたが、宮浦のスパイク、佐伯聖海の連続スパイクで13-10と逆転に成功した。その後、ポーランドに強烈なスパイクで連続得点を決められて13-16とリードを許したが、宮浦がライト、大塚達宣がレフトからスパイクを決めるなど、20-21とポーランドを猛追。そこから佐伯、佐藤、大塚のスパイクやブロックで24-23と逆転に成功すると、最後は佐藤のブロックで締めて25-23。セットを連取した。

第3セット

序盤、宮浦、佐伯、大塚のスパイクなどで立て続けに連続得点を奪った日本が8-4とリードした。中盤、15-15の同点に追い付かれると、セットを落とせないポーランドはフェイントを多用したり、メンバーチェンジを繰り返したりと、かく乱を図る。ポーランドに連続得点を許し17-20と逆転を許すと、宮浦、佐伯のスパイクで打開しようとするが、再逆転を狙って決めようとするスパイクがポーランドの高いブロックの餌食となり、21-23とリードされたままとなった。局面を変えるために、中村駿介に代えて田代至、宮浦に代えて仲濱陽介を投入し、ブロックとレシーブの強化を図るが、ポーランドにスパイク2本を決められて、21-25で第3セットを落とした。

第4セット

中盤までは互いに得点を積み重ねた。宮浦、大塚、佐藤のスパイクで逃げ切りを図ろうとしたが、食い下がるポーランドにスパイクを決められ、16-13と一進一退の状況が続いた。終盤、中村のブロック、樫村のアタックとブロックなどで23-17とポーランドを引き離すと、宮浦のライトスパイクなどがさく裂。25-20で第4セットを取り、試合を決めた。

この試合の公式記録(FIVBウェブサイト・英語)

P2(PDF)

P3(PDF)

【1次リーグ戦B組順位表(8月21日終了時点)】

1位: 日本(3勝0敗)

2位: ブラジル(2勝1敗、勝点7)

3位: フランス(2勝1敗、勝点6)

4位: キューバ(1勝3敗)

5位: ポーランド(0勝3敗)

【コメント】

本多洋監督

「連戦の中で徐々にチーム力が上がってきている。明日(22日)のブラジル戦も、向上を目指して臨みたい。現在の出来としては70%くらいと考えている」

キャプテン・宮浦健人選手

「非常に苦しい場面もあったが、自分たちのバレーボールを見失うことなく、我慢強く耐えることができた」

【日本の次戦】

現地時間: 8月22日(火)13:00~(日本時間19:00~)

ラウンド: 1次リーグ戦(B組)

対戦相手: ブラジル

8月20日 日本×フランス 1次リーグ戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
2勝
3 24 27 23 25 15
フランス
2勝1敗
2 26 25 25 20 13

【第1セットのスタメン】

【戦評】

第1セット

序盤、フランスのCélestin Cardin(#7)らに連続得点を3回取られるも、宮浦健人、佐伯聖海、佐藤駿一郎、大塚達宣そして樫村 大仁のスパイクで反撃し、10-13と追い上げた。今度は日本が連続得点、佐伯、佐藤、宮浦のスパイクと樫村のサービスエースで15-13と逆転する。その後は互いにサイドアウトを取り合い、22-24と先にフランスにセットポイントを握られた。日本は佐藤のブロックでデュースに持ち込んだが、Cardin(#7)にライトからスパイクを2本決められ、24-26で第1セットを落とした。

第2セット

第1セットと同じメンバーでスタートしたこのセットは、序盤からもつれる展開となった。Cardin(#7)にサービスエース、アタックで連続得点を奪われ8-7で前半を折り返すと、その後は両チームがサイドアウトを取り合い、20-17で終盤へ。ここからフランスに連続得点を2度許し20-20の同点に並ばれるが、日本も2度の連続得点で24-21とセットポイントを握った。粘るフランスにブロックなどで24-24とデュースに持ち込まれたが、最後は宮浦がスパイクを立て続けに2本決めて、27-25で第2セットを奪取した。

第3セット

セットカウントを1-1のタイとした日本は、一気に余勢を駆ると中村の連続ブロックなどで10-5とリードするが、粘るフランスのCardin(#7)のスパイクなどで12-12と同点に追い付かれた。実力が拮抗している両者はここでもサイドアウトの応酬を繰り返し、22-22で終盤へ。しかし、Thomas Gill(#3)にサービスエースを決められ22-23とリードを許すと、佐伯のスパイクで反撃するも、Cardin(#7)にレフトからのスパイクを2本決められ、23-25で第3セットを落とした。

第4セット

後のない日本は宮浦のスパイクで3-2とするが、フランスにスパイク、ブロックを決められ3-6とリードを許した。大塚の攻撃などで8-8とすると、Pierre Toledo(#5)のスパイク、ブロックなどで11-13、佐伯の2本のスパイクで13-13と、リードされては追い上げる展開となったが、ここから宮浦が奮起すると、スパイクを立て続けに決め22-16。その勢いのまま25-20で第4セットを取り、セットカウントを2-2のタイに戻した。

第5セット

勝ちを意識したか、日本はサーブレシーブが乱れ、攻撃に繋げられず1-4と苦しいスタートとなった。佐藤のクイック、サービスエースなどで6-6と盛り返したが、フランスはエースRémi Bassereau(#14)にトスを集め3連続スパイクポイントで7-8、そしてブロックを決められ10-13とリードを広げられた。窮地に立った日本だが、ここで集中力を見せる。宮浦のスパイク、佐伯の3連続スパイクで14-13と逆転に成功すると、最後は宮浦のブロックで決着を付け、15-13で熱戦に終止符を打った。

対戦相手のフランスは、同組のキューバ、ポーランド、ブラジルに比べて身長体格は劣るが、サーブ、ディフェンスのよさで粘り強く接戦をものにできるチーム力がある。日本が初戦で下したキューバに対し1、2セット目を競り勝ち、そのままの勢いを持って試合を決めた試合巧者である。守備も固く、攻撃は硬軟を併せ持つ巧さがある。

如何にして、相手のサーブレシーブを崩すサーブを効果的に打てるか。また、フランスのお株を奪うような粘り強い守備をし、効果的に攻撃に繋ぐことができるかが、勝敗のポイントが鍵となっていた。しかし、終始どの状況でも冷静にプレーを進められたところにチームの進化を見た。

また、今日は各セットの勝負どころで樫村がサーブに回ることが多かった。そのプレッシャーをはねのけて、ミスなく、かつサービスエースや効果的なサーブを打ち切ることができことは1つの勝因に挙げられる。宮浦に至っては、反撃や逃げ切りの場面でのキープレーヤーとなっていた。加えて、最終セットの終盤で佐伯が3連続スパイクを決めたことは特筆すべきところである。

この試合の公式記録(FIVBウェブサイト・英語)

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【1次リーグ戦B組順位表(8月20日終了時点)】

1位: フランス(2勝1敗)

2位: 日本(2勝0敗)

3位: ブラジル(1勝1敗)

4位: キューバ(1勝2敗)

5位: ポーランド(0勝2敗)

【コメント】

本多洋監督

「(B組暫定1位の)強いフランスの攻撃に対して、効果のあるブロック(シャットアウトだけでない、ワンタッチを取るなど効果の高いもの)でディフェンスに繋げることができた。何度も繰り返すが、この大会で試合を重ねることによりチーム力向上を目指そうと考えている。まずは1次リーグ戦をいい成績で突破できればと思っている」

キャプテン・宮浦健人選手

「強豪のフランスに対しても、モチベーションを下げることなく自分たちのバレーボールができた。この結果にとても満足している」

【日本の次戦】

現地時間: 8月21日(月)13:00~(日本時間19:00~)

ラウンド: 1次リーグ戦(B組)

対戦相手: ポーランド

8月18日 日本×キューバ 1次リーグ戦
チーム セットカウント 第1セット 第2セット 第3セット 第4セット 第5セット
日本
1勝
3 25 25 25
キューバ
1敗
0 21 18 12

【第1セットのスタメン】

【戦評】

第1セット

序盤に宮浦健人、佐伯聖海、佐藤駿一郎のスパイクで連続得点を挙げ、5-2とリードしたが、キューバにLazaro Yoelvis Brunet Llanes(#15)を中心にクイックを絡めた多方向からのスパイクで追い上げを許し、11-11とされる。その後日本は佐藤、樫村大仁のクイック、大塚達宣、宮浦のサイド攻撃、キューバは高さのある両サイドを使った攻撃の応酬となった。樫村のブロック、キューバのJorge Alain Camejo Pedroso(#6)のブロックで18-18とすると、キューバの強烈な攻撃を日本の守備陣が拾い、繋がったボールを佐伯がレフトからブロックを打ち抜いて長いラリーを制し、このセットのビッグポイントを奪取。その後、2回の連続得点を取った日本が25-21でセットを先取した。

第2セット

第1セットと同じメンバーでスタート。宮浦のスパイク、ブロックで2点先取すると、バックアタックなどで反撃するキューバに8-7と追い上げられたが、宮浦、佐伯のスパイクで連続得点を挙げ12-7とリードを広げた。その後、キューバにスパイク、サービスエースで連続得点を許すが、日本も相手のサーブミスや佐伯のスパイクで得点を重ねた。中盤はCarlos Daniel Baseiro Aida(#4)にAクイックなどを決められるが、17-11とリードを保って終盤へ。キューバは選手交代で劣勢を挽回しようとするが、日本の安定したディフェンスからの切り替えしに打つ手がなくなった状態となり、日本が4~5点差をキープして24-17とした。日本はセッター・中村駿介、宮浦から田代至、仲濱陽介を2枚替えで投入。最後は田代のアタックで25-18とし、このセットも奪取した。

第3セット

難敵キューバに対して、リベロ・市川健太を中心とする日本の粘り強い守備から、相手ブロックに当てて出す、隙間を抜く、押し込む、フェイントを打つなど多彩な攻撃を見せた日本。ところどころで、高い攻撃で応戦するキューバの連続得点をしのぎ、17-7まで主導権を握って試合を進めた。宮浦を中心とした攻撃陣はさらに攻め立て、21-9と勝敗を決するところまで一気に近付けた。終盤、佐伯に代わってピンチサーバーで投入された山田大貴が起用に応えるサービスエースを決めると、三好佳介、鬼木錬を次々に投入。25-12でこのセットもキューバを圧倒し、ストレート勝ちをおさめた。

この試合では、サーブの効果率が高かったことが勝因の1つとして挙げられる。キューバのフォワードのサイドにサーブで攻める、そして途中からは、レセプション(サーブレシーブ)不調の選手にボールを集めたことが功を奏した。

さらに佐藤、樫村の両ミドルブロッカーが好ブロックを連発し、キューバの攻撃陣の勢いを止めた。それにより、ブロックを避けて打ってきたところを守備網に引っ掛ける、という戦術もうまく機能した。

この試合の公式記録(FIVBウェブサイト・英語)

P2(PDF)

P3(PDF)

【コメント】

本多洋監督

「対戦相手の情報が十分でない中、強豪国が揃う1次リーグ戦B組においては、試合を重ねることでチーム力の向上を目指そうと考えていた。今日のキューバ戦では、3名のレセプション(サーブレシーブ)要員、リベロ・市川(健太選手)、ウィングスパイカーの大塚(達宣選手)、佐伯(聖海選手)の返球率が高く、それをセッター・中村(駿介選手)がセンターのクイック、両サイドの平行を織り交ぜたコンビネーション攻撃をうまく使い分けたと思う。勝ったとはいえ、点差ほどキューバとの実力の差はなく、各セットの序盤10点までは、一進一退の攻防を繰り返している。そこで勝ちきれたのは、日本のディフェンスのよさ、粘り強さを出せたからだと思う」

キャプテン・宮浦健人選手

「強豪のキューバに対して、(自分たちが目指してきた)日本のバレーボールができたことはとてもよかった。試合を通して一層チーム力を高めていきたい」

【日本の次戦】

現地時間: 8月20日(日)15:00~(日本時間21:00~)

ラウンド: 1次リーグ戦(B組)

対戦相手: フランス

※19日(土)は日本の試合なし