強豪ブラジルにフルセットで敗れ、中国大会は黒星発進に 女子ネーションズリーグ
「バレーボールネーションズリーグ2024」の女子大会は5月28日(火)より予選ラウンド第2週が始まりました。
マカオで開催されている中国大会に出場しているFIVB世界ランキング8位(試合開始前時点)の女子日本代表チームはこの日、同2位で本大会ここまで4戦無敗のブラジルと対戦し、セットカウント2-3(26-24、24-26、25-19、20-25、11-15)のフルセットで敗れ、中国大会は黒星発進となりました。
第1セット序盤、岩崎こよみ選手のサーブからリズムを掴み、荒木彩花選手のブロック、林琴奈選手のスパイクで5-1とし、日本は幸先のいい立ち上がりをみせます。小島満菜美選手の安定したサーブレシーブから岩崎選手がスパイカーを巧みに操り12-8とリードしますが、ブラジルが力を発揮し、徐々に点差が詰まり18-20と逆転される展開に。終盤は一進一退の攻防が続きブラジルにセットポイントを奪われますが、岩崎選手のブロックで24-24と追いつくと、最後はブラジルのタッチネットを誘い26-24で第1セットを先取します。
第2セット、序盤はサーブレシーブの乱れから2-5と苦戦を強いられます。ブロックディフェンスの形が整い6-6と同点としますが、ブラジルが20-24と一歩抜け出します。日本は林選手や古賀選手のスパイク、宮部藍梨選手のブロックで同点に追い付いつくも最後はブラジルに逃げ切られ、第2セットを落とします。
第3セットは宮部選手をスタートから起用します。その宮部選手のスパイクが冴え5-3と序盤からリードを奪うと、古賀選手のサービスエースなどの活躍で12-7とさらにリードを広げます。勢いに乗った日本はその後も優位に試合を展開し、最後は再び古賀選手のサービスエースでこのセットを奪い返します。
第4セット、日本は堅い守りからリズムを掴もうとしますが、ブラジルの高いブロックに攻撃を阻まれます。古賀選手や石川真佑選手らが踏ん張りをみせますが、20-25でこのセットを奪われ勝負の行方はファイナルセットへ持ち越されます。
第5セット、序盤はブラジルが優位に試合を展開します。日本はメンバーチェンジで反撃を試みますが、5-9と劣勢を強いられます。福留慧美選手を中心としたレシーブで追い上げをみせるも、11-15で奪われセットカウント2-3で敗れました。
日本は休息日を挟み、日本時間30日(木)にネーションズリーグ初出場のフランスと本大会6戦目を戦います。女子日本代表に引き続き熱いご声援をお送りください。
<次戦>
日本時間5月30日(木)17:00 日本×フランス
BS-TBSで同日19:30から放送、U-NEXTで生配信
<コメント>
渡邊彩選手
「ブロックを相手に利用されたこと、最終セットではクイックに対してコミットブロックでは対応しきれなかったことは次回に向けた修正点。競った試合展開で、相手にやられたというよりは自分たちが崩れてしまった。明日(休息日で)1日空くので、しっかり修正したい。スタートからか、途中からかは関係なく、常に自分の役割を全うしようと考えながら試合に入っている。しかし、難しい状況の時もある。常に一定の高いところ(水準)でパフォーマンスをしたいという思いはあるが、自分はまだまだだと思うところがたくさんあるので、試合を重ねるごとに成長したい。(ミドルブロッカーは総力戦だった)相手がどのような状況か、ハイボールの手出しのタイミングがどうかなど、交代をしながらアドバイスをしあえたことはよかった。(中国大会は)あと3試合ある。しっかり勝って(世界ランキングの)ポイントを獲得できるように頑張りたい」
福留慧美選手
「フルセットになったときブラジルは勢いがあるので、フルセットになる前に勝ち切りたかった。ブラジルには(所属先の)デンソーエアリービーズで一緒にプレーしていたロザ選手がいたので、そこは絶対に落とさないという気持ちと、スパイクレシーブで入っているので自分のところに来たボールは絶対にあげるという気持ちで臨んだ。自分自身はこれまでと変わらず、1本目の質を高めてスパイクレシーブで貢献したい。チームとしては苦しい場面でサーブが弱くなる傾向があるので、そういう時こそサーブでもう一度攻めてブロックディフェンスを機能させるなど、細かいところまでチームとして繋がりを持ってやれるようにしたい。トルコ戦の時は相手チームに押されても押し返す気持ちやプレーがあったが、(ブラジル戦では)悩みがあったり(相手に)決められたりしたときにうまく修正できなかった」
荒木彩花選手
「1セット目はスパイクやブロックでいい働きができたが、終盤にかけて相手に対応されたときに自分がもう一つ新しアイディアを持たずにいたことで対策され、ミドルブロッカーが効かずサイドが苦しくなる展開を作ってしまった。スパイクで練習していたBプッシュを出すことはなかったが、引っ張ってターンするところは欲しい場面で点数が取れたので、強いて挙げるとしたらスパイクは1つ自信になるところだった。(ミドルブロッカー陣は)パリオリンピックに向けてポジション争いをするライバルではあるが、その中でも個々の技術を最大限引き出せるようにベンチではミドルブロッカー同士でアドバイスをしあい、いい関係を築くことができている。総力戦というところでは、自分がダメでも後ろにバックアップでいてくれるという強い安心感があった。ライバルではあるがいい関係を築けている。(明後日からの3連戦で)試合に出ている場面では自分の持ち味であるブロックやスパイクで少しでも相手に嫌な印象を与えられるように努力を怠らず、しっかりと準備をして臨みたい」
写真提供:VolleyballWorld
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