ビーチバレーボール

西堀/草野組、2勝目。白鳥/Hartles組、最終戦を飾る。 「ジャパンツアー第9戦都城大会 第19回霧島酒オープン」最終日

西堀/草野組、2勝目。白鳥/Hartles組、最終戦を飾る。

「ジャパンツアー第9戦都城大会 第19回霧島酒オープン」最終日

3日間に渡って行われた「ジャパンビーチバレーボールツアー2018第9戦都城大会 第19回霧島酒オープン」最終日が9月17日(祝・月)、宮崎県都城市霧島酒造ファクトリーガーデン特設コートで開催された。初日から真夏日に見舞われ、最終日も朝から気温が上昇する中、男女準決勝、決勝が行われた。

女子決勝は、第1シードの西堀健実(トヨタ自動車)/草野歩(パソナ)組と永田唯(スポーツクラブNAS)/熊田美愛(リソースフォレスト)組の対戦となった。

永田/熊田組は、準決勝で溝江明香(トヨタ自動車)/橋本涼加(トヨタ自動車)組をストレートで下し、2106年にペアを結成して以来、初の決勝進出を決めた。


ペア初のツアー決勝進出を果たした熊田

決勝戦の相手は第4戦行橋大会、8月のビーチバレージャパン、ビーチバレージャパンレディースを制してきた強豪の西堀/草野組。今シーズン、ワールドツアーを転戦してきた永田/熊田組は準決勝後、「ひとつ乗り越えることができた」(熊田)。シーズン終盤にきてさらにもうひとつステージを上げられるか、勝負の戦いとなった。

しかし、試合序盤から西堀/草野組が支配する。永田のブロックをよく見て強打とショットを打ち分ける西堀の攻撃を決め、西堀/草野組が6-1とリード。第1セットをそのまま21-17と先取すると、西堀/草野組は第2セットもジャンプサーブ(草野)、スカイサーブ(西堀)と緩急をつけ、効果的なサーブを展開する。「決勝は自分たちのやりたいことがスムーズにできた」と西堀が振り返るように第2セットも永田/熊田組につけ入る隙を与えなかった西堀/草野組が21-13とストレートで勝利した。


今シーズンツアー2勝となった西堀/草野組

今大会は、アジア競技大会に出場した村上めぐみ(オーイング)/石井美樹(湘南ベルマーレ)組、二見梓(東レエンジニアリング)/長谷川暁子(NTTコムウェア)組が不在。そんな中、取りこぼしなく、シード1の貫禄を見せつけた西堀/草野組。ツアー2勝を達成し、堂々のファイナル大会への出場も確定した。

草野は、「ファイナルにもいい状態で入れる。9月から東京オリンピック予選も始まって、今大会優勝していいスタートが切れたと思う。自分たちの目標は世界で結果を残すことなので前進していきたい」と意気込みを語った。

男子決勝は、前回大会優勝の石島雄介(トヨタ自動車)/高橋巧(ANAセールス)組と2大会目の出場で初の決勝進出を決めた白鳥勝浩(トヨタ自動車)/Thomas Hartles組の対戦となった。

第1セット序盤から国内屈指のトップブロッカー・石島とニュージーランドからやってきた助っ人・Hartlesがぶつかり合う。「最初は暑さにやられていたが、徐々に慣れてきた」と白鳥が振り返るように、Hartlesは石島のブロックに物怖じせず、幅広いコースに強打を打つなど本領発揮。高橋/石島組がリードを奪っても、じわりじわりと白鳥/Hartles組が追い上げる。なんとかその猛攻を振り切ることができた高橋/石島組が、第1セット21-19と先取した。

第2セットは石島の強打の行く手を、白鳥/Hartles組のディフェンスが阻む。足が止まった高橋/石島組の甘い攻撃に対し、白鳥はボールの動きをよく見て対応。コートの空いてるところを狙ってすさかずワン返しをするなど、17-13と主導権を渡さない。第2セットは序盤のリードを守り切り、白鳥/Hartles組は21-17と奪い返した。

1-1のイーブンとなったが、第3セット開始前に石島の右太ももが痙攣に襲われる。インジュリータイム後、試合が再開。高橋のジャンプサーブが功を奏し、高橋/石島組が2-0とリード。それまでいいようにやられていたHartlesのインナー攻撃にも対応し、4-1と流れを引き寄せる。
しかし、3日間という長丁場、新コートの深い砂、炎天下で体力を奪われる中、ワンブロッカーでありサーブで狙われ続けた石島の太腿は、すでに限界にきていた。


足の痙攣のため、プレー続行できなかった石島

コート上でのた打ち回る石島。9-7の場面で高橋はたまらずタイムアウトを取り時間を作るが、それでも状況は変わらない。「自ら勝っているゲームを降りるのは嫌だった」(石島)がプレー続行不可能と判断し、棄権となった。

足を引きずりながら、プレーを続けようとした石島に観客からは拍手が送られたが、石島は「コンディションの事情で問題を起こし、申し訳ない。いろいろな意味で悔しい…」と唇を噛んだ

今年で19回目となった霧島酒造オープンで12回目の優勝に輝いた白鳥は、「霧島酒造の『商売繁盛ボトル』をいただくので、自分自身の仕事にこれからも打ち込んでいきたい」と喜びを語った。


今シーズンツアー初優勝に輝いた白鳥とHartles

きめの細かいオーストラリア産のホワイトサンドが敷き詰められた霧島酒造ビーチバレーボールコート。準優勝だった高橋は「このすばらしいコートで行われた大会に出場できたことに感謝したい。今後は強化合宿でも使っていけたらありがたい」と話した。

これでレギュラーシーズン9戦が終了。いよいよ大阪府大阪市のグランフロント大阪うめきた広場、毛馬桜之宮公園内大阪ふれあいの水辺にて9月22日(土)、23日(日)、
「ジャパンツアー2018グランフロント大阪ファイナル大会」
が行われフィナーレを迎え、今シーズンの総合チャンピオンが決定する。