未来の日本代表候補がU21アジア選手権に挑む
2023年最初のアンダーカテゴリーの国際大会「第5回U21ビーチバレーボールアジア選手権大会」(以下・U21アジア選手権)が2023年7月13日(木)から16日(日)、タイのローイエットで開催される。
日本バレーボール協会はU21アジア選手権に向けて6月26日から7月7日の期間、男子は東京都内にあるTACHIHI BEACHと大森東水辺スポーツ広場ビーチバレー場、女子は愛媛県の石手川緑地ビーチバレーコートで強化合宿を行った。
昨年開催された「第4回U19ビーチバレーボールアジア選手権大会」で5位タイにランクインした男子は、今回代表2チームが出場。黒澤孝太(明治大2年・191cm)/溝端拓真(日本体育大学1年・184cm)組、稲垣喜一(ID学園高3年・189cm)/柏谷玲央(津工業高3年・191cm)組。
女子は、森川仁湖(今治精華高2年・171cn)/矢田和香(今治精華高2年・185cn)組が出場する。
今回の見どころは、代表選手の平均身長が過去最高の大型チームという点。男子は188.8cm、女子は178cm。チームを率いる白鳥歩氏は言う。「大型の選手同士が練習を重ねていくと当然ブロックを意識する必要性が高まり、選手たちはどうやったら決まるのか、考えるようになります。そうすると自然にレベルも上がっていく。仮に今は経験が浅くてもいずれは、世界で戦えるようになる。それが狙いです」
また今回の男子強化合宿にはシニア日本代表メンバーも参加。アンダーカテゴリー代表とシニア代表が対戦したり、またペアを組み替えたり、コミュニケーションを図りながら、入念にゲームを重ねていった。
一方の女子は、『J-STARプロジェクト』で発掘された選手が、ビーチバレーボールに取り組み始めた。このプロジェクトは、2017年からスタートし日本スポーツ振興センターがはじめとする関係団体や中央競技団体と連携し、世界で輝く未来のアスリートを発掘する国家プロジェクト。ビーチバレーボールにおいて、いよいよ国際大会デビューすることになる。
そんな選手たちにU21アジア選手権への意気込みを聞いた。
黒澤孝太(明治大2年・191cm)
「春季1部リーグでスパイク賞を獲得できてインドアもがんばっています。合宿直前まで東日本インカレに出場していたので、久しぶりのビーチでの練習になりました。合宿は指導者の方にも恵まれ、楽しくできています」
溝端拓真(日本体育大学1年・184cm)
「U19代表に選出された経験はありますが、そのときはコロナで大会が中止になりました。国際大会に出場するのは初めてです。合宿中は、シニアの方々がきてくださり、強化に力を入れていると肌で感じています。結果で応えたいと思っています」
柏谷玲央(津工業高3年・191cm)
「高校1年からビーチバレーボールを始めて昨年は栃木国体に出場しました。代表に選ばれたと聞いたときはとてもビックリしましたが、うれしかったです。ビーチバレーボールはたくさんボールにさわれるので個々のレベルアップも早い競技。今回の大会で力を出し切ってアジアの選手たちのいいところを習得して自分の武器を磨いていきたいです」
稲垣喜一(ID学園高3年・189cm)
「通信制の学校に通いながらクラブチームでインドアに取り組んでいましたが、昨年の春頃からビーチバレーボールを始めました。高校選手権には出場したことはありませんが、アンダーエイジの大会では3位が最高成績です。将来はオーストラリアで開催される五輪に出場したい。まずは目の前に大会で、萎縮しないでがんばりたいです」
森川仁湖(今治精華高2年・171cn)
「代表に選んでいただいたからには自覚と責任を持って、こんな素晴らしいチャンスを無駄にしないよう全力で戦い抜こうと思っています。まだまだできないことばかりですが、だからこそ他の誰よりも全力でプレーして、全力で楽しんでプレーします!ペアの矢田さんとたくさん声をかけ合い、協力して一戦でも多く勝てるようにがんばります」
矢田和香(今治精華高2年・185cn)
「J-RSTRプロジェクトに選んでいただいたのがきっかけでビーチバレーボールを始めました。日本代表ということを自覚して行動一つにしても自覚を持って行動したい。まだ経験値が少ない分、目の前の一戦一戦に全力でプレーし、海外選手などのプレーを見て学び自分の成長につなげていきたいです」
初日は13日から始まる。1回総当たりによるプール戦を行ったのち、トーナメント戦で順位を決定。16チームがトーナメント戦に進出する。
(写真左から:森川仁湖選手・矢田和香選手)
(写真左から:白鳥歩ヘッドコーチ・柏谷玲央選手・稲垣喜一選手・溝端拓真選手・黒澤孝太選手・長谷川悟理コーチングスタッフ)