ツアー開幕を祝うような青空の下、熱戦の連続に! マイナビジャパンツアー第1戦立川立飛大会1日目

いよいよ始まったマイナビジャパンビーチバレーボールツアー2023。その第1戦立川立飛大会の初日は、国内最高峰ツアーの開幕を祝うように青空が広がり、試合開始の9時の時点で気温は21度まで上昇。熱い戦いを繰り広げるための舞台は整った。

今大会には男女ともに予選を勝ち上がった4チームを含む12チームがエントリー。まず3チーム×４プールのプール戦を行い、その後、各プール上位2チーム、計8チームがシングルエリミネーショントーナメントを行う方式で、3位決定戦も実施される。

開幕戦ということもあり、男子では庄司憲右（ハウスコム株式会社）/池田隼平（株式会社カブト）組、黒川魁/福嶋晃介（ともにNTTコムウェア株式会社）組、長谷川徳海/倉坂正人（ともにフリー）組、古田史郎（DOTs）/黒川寛輝ディラン（しながわシティビーチバレーボールクラブ）組、女子では長谷川暁子（NTTコムウェア株式会社）/坂口由里香（トーヨーメタル株式会社）組、村上礼華（株式会社ダイキアクシス）/橋本涼加（トヨタ自動車株式会社）組、松本恋/松本穏（ともにフリー）組、村上めぐみ/藤井桜子（ともに株式会社立飛ホールディングス）など国内トップ選手がこぞって参戦。各チームともプール戦第1試合から躍動感あるプレーを見せ、シーズンインに向けて準備万端で臨んでいることを伺わせていた。

試合巧者との対戦でも落ち着いて持ち味を発揮した庄司/池田組

そんな中、seed1の庄司/池田組は、第1試合で白鳥勝浩（株式会社カブト）/永井雄太（松戸レガロ）組、第2試合で髙橋巧（ANAあきんど株式会社）/上場雄也（松戸レガロ）組と試合巧者ペアと対戦。「相手はグッドチーム。僕らはチャレンジャーのつもりで戦いました」と言う庄司に、「国内初の大会ということで、お互い緊張してるね、という会話をしながら試合に臨んでいました」と言う池田。白鳥/永井組戦ではデュースにもつれた第2セットを制してのストレート勝利で、髙橋/上場組戦では第2セットを奪われたものの最終セットで振り切った。「試合終盤まで会話を絶やさずに、どう戦うかを明確にできたのが勝因」（庄司）と接戦をものにしたことで、「先日までワールドツアーに出場していたのでボールや天候の変化にどう適応するかが課題でしたが、今日で環境に慣れました。明日からはもっといいパフォーマンスを見せたいです」（池田）と、手応えをつかんだようだ。

2試合とも逆転勝ちを収めた古田/黒川（デ）組

そして、苦戦しつつも何とかプール戦で2勝を挙げシングルエリミネーショントーナメントに駒を進めたのがseed4の古田/黒川（デ）組。第1試合・今井駿世/坂東巧望（ともに国士舘大学）組、第2試合・伊藤遼河（フリー）/佐藤亮太（テクノスジャパン）組の対戦は両方とも第1セットを取られる苦しい展開となったが、「1月から4月は海外がメインだったので、この国内開幕戦では雰囲気も対戦相手のタイプも今までとがらりと変わってくるので最初バタつくのは想定内でした。その中で変に焦らず、相手とちゃんと駆け引きしながら戦っていれば、こちらのほうが点数を取る力が上だと思っていたのでそこまで焦ってはいませんでした」（黒川（デ））と両試合とも第2セット、第3セットを奪取しての逆転勝ち。古田も「海外を回っていたときも、いいときと悪いときの波があるというよりは、やってきたことを出していこうと同じことを繰り返してしまう傾向が強いのが反省点で、その悪い部分が出てどちらも1セット目を取られてしまいました。２セット目以降は、こういうことをやっていこうと明確にして臨み、1点1点しっかりやっていく中で、自分たちだったらこういうことができるよねということを体感できました」と2試合ともフルセットを戦ったことで、かえって自分たちのリズムを再確認した様子。「日本でツアーに出るとお客さんも周りの方から、いろんな声が聞こえる中でやるのは新鮮。いい経験になっています」と会場の雰囲気も楽しみながら、明日以降も大会に臨む。

タフさを身に付けて今シーズンに挑む松本姉妹

そして女子では、seed3の松本恋/松本穏組が2試合ともストレート勝ち。「自分たちは小さいので、たくさん動いて相手がイヤがることをしなければなりません。そのためにオフシーズンはラントレやジャントレに取り組んで、体を作り直してきました」（松本恋）という成果が出ている模様。また２試合目は第1セット、第2セットともに2‐5ダウンからの挽回だったが、「以前であればスタートが悪いと相手に飲まれることが多かったのですが、今は自分たちが今できないことが明確になっているので、いつも通りだよね、という会話ができて崩れることがなくなりました」（松本穏）と精神的にも成長を見せている。明日以降のシングルエリミネーショントーナメントでも、心技体のバランスがとれたプレーを見せてくれるだろう。