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バレーボールにおける暑さ対策

バレーボールにはビーチバレーボールもある

■ビーチバレーボールの持つ特殊な環境

ビーチバレーボールは、一般に真夏の気温、湿度の高い、紫外線の強い炎天下に行なわれる特殊なスポーツの1つです。しかも、足場の安定しない砂浜・砂場であり、選手交代がなく、たった2人でプレーし続けなければならないといった種目特性もあります。
したがって、熱中症(日射病)の発生、紫外線による皮膚や眼の障害などをより心配しなくてはなりません。

ビーチバレーボール試合風景
①真夏の砂浜の環境

真夏の炎天下で直射日光による輻射熱性の体感温度は高く感じますが、風があると、数値と比べて体感温度はむしろあまり暑く感じなく、蒸散作用が強くて見た目に発汗は少ないという状況があります。実際には、砂浜の気温は、炎天下では乾球温37℃以上、WBGT33℃以上(※)の厳しい暑さになることが予想されます。

※WBGT:湿球黒球温度 >>熱中症予防運動指針参照

②ビーチバレーボールにおける発汗

真夏の砂浜で行うビーチバレーボールは大量の発汗をもたらし、パフォーマンスが低下し、熱中症を引き起こす原因になります。発汗量は体育館での状況とほぼ同じですが、屋外で風があると風の蒸散作用が有効に働き、実際の発汗量より自覚的発汗量が少なく感じることがあります。発汗もいわゆる"玉のような汗"にならないことがよく見られます。このことは、体育館と違って無効発汗が少なく、熱放散に有効に働く汗をかいているという結果であり、一面では、良い反応ですが、他方では、体温上昇を感じないうちに発汗がひたすら進み、脱水に陥ることがあり、注意を要するといえます。

③水分摂取の方法

ビーチバレーボールでは1時間に2リットル位の発汗が想定されます。水分補給は遅れるとうまく働いてくれないのでタイミングよく刻々と飲水する必要があります。飲水のタイミングとしては、ビーチバレーボールの試合ではルールを有効に利用して中断(休憩)時に適切に補給しましょう。

>>水分補給の方法はこちら

④紫外線障害とその対策

真夏の浜辺で太陽の強い直射光線に長時間さらされ、砂浜の照り返し(反射光)も強いため、紫外線による皮膚障害(日焼け・日光皮膚炎)や眼障害を起こしやすいものです。

■紫外線による皮膚障害

「日焼け」は肩や顔中心におきやすく、徐々にゆっくり焼けた場合には色の変化が主体であまり問題にはなりませんが、急激に日焼けすると、いわゆる「やけど」になってしまいます。軽ければ紅斑(皮膚が真っ赤になる)や腫脹(はれ上がる)ですみますが、ひどいと水泡(水ぶくれ)さらにはびらん(ただれ)になってしまいます。この反応は、日光を浴びてからむしろ1日以後にはっきりしてきます。灼熱感を伴い、痛みが強く出るとプレーの障害になり、頭痛、発熱、悪寒、嘔気、食欲不振、不眠などの症状に陥ることもあります。「日焼け」は、おおむね5~6日たつと皮膚でメラニン色素が作られ褐色となり、次の紫外線から守ろうとする反応が出てきます。
意外な傷害として、高温の砂地で足の裏の暑さや痛みをがまんしてプレーしていると「やけど」をすることがあります。足の裏の「やけど」はプレーを妨げ、また治療に長期間を必要とすることになるので気をつけましょう。

【対策】

ビーチバレーボールのプレーヤーには、日焼けはつきものであるがゆえに上手に灼く、必要以上に灼かない予防が大切です。公式試合では服装が、水着ないしはタンクトップとショートパンツ(男子は上半身裸でもよい)と規定されており、皮膚の露出部が多いので日焼け止め剤の使用を勧めます。練習時やインターバルには吸湿性、吸水性、通気性、遮光性のよい被服をまめに着るようにしましょう。また、ひさしのある帽子をかぶり、けがの防止もかねてビーチバレーボール用のソックスやたびが市販されていますので状況により有効に使いましょう。

■紫外線による眼障害

紫外線がおこす障害としてもう一つ重要なものに眼の障害があります。海岸の砂浜で強い日差しの空を仰ぎながらプレーし続ければ、雪眼炎と同じような角膜障害になってしまう危険性が十分にあります。紫外線を浴びておおむね半日後くらいに、急に目が痛く(眼痛)、涙が出て(流涙)、まぶしくて目を開けていられない(羞明)状態があらわれ、ひどいと翌日にはプレーができない状態になってしまいます。

【対策】

これも予防が大切で、逆光対策にだけではなく、紫外線から目を守るためにサングラスをかけることを勧めます。紫外線遮光性の効率がよく、プレーの邪魔にならないよう軽くて壊れにくいものを着用してください。

⑤コンディショニングと暑さ・紫外線対策

ビーチバレーボールをプレーする時に、熱中症と紫外線の障害を防ぎ、競技力を十分に発揮させるために水分摂取以外の具体的な実行の指針を示します。

  1. シーズン当初から徐々に暑さに慣れていく計画性が必要で、暑さ慣れには3~4日かかります。
  2. 涼しい日陰で十分なウォーミングアップした後、日なたへ出ましょう。
  3. インターバルやタイムアウト時にはできる限りテントや傘などの下へ入って休みましょう。
  4. 帽子をかぶり、サングラスをかけましょう。
  5. 輻射熱を下げるために白色系の遮光性のよい被服、放熱性素材の通気性、吸湿性、放湿性のよい被服をまめに着ましょう。
  6. 休憩・タイムアウトを大いに利用して、頭、肩、大腿部などに冷水をかけてクーリングすることも体温の上昇を防ぐ有効な手立てです。
  7. プレーヤーは、体調の自己評価を行い、正直に自己申告をしましょう。無理は禁物で、顔色不良、鈍い動き、ふらつきなどの症状は危険です。
  8. 主催者や指導者、パートナーは、プレーヤーの状態を観察し、中止等の指導勧告は早めに、適切にしたいものです。

詳しくはマニュアルのP17~26へ!